改訂 勇者二世嫁探しの旅

nekomata-nyan

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43 神装備にしてエロ装備

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 翌朝。

テレサは、ユリがどこからか持ってきた、装備一式にどんびき。

天使のブラにパンティー。光のレオタード。
超動きやすいが、透け感全開。ゆうべ見たユリの下着に、勝るとも劣らない。

認識阻害魔法が付与される、漆黒のローブでやや安心。

イージスの髪飾りとブレスレット。

髪飾りは状態異常攻撃無効、ブレスレットは自動的に物理・魔法攻撃を無効化する盾となるはずと説明された。

つまり、ユリセレクションの装備で、防御は完璧。性的な方面では完璧に紙装備? むしろ、デバフ?

ただし、アクセサリーと武器の説明に、テレサは度肝を抜かれた。

膨大な魔力を供する魔玉の指輪。魔法の威力百倍増と噂される大賢者の杖。
攻撃魔法も初級しか使えないテレサでも、余裕で戦える。

体のラインがあらわになる以外、統一感は全くないが、防御力が低い魔導師にとって、まさしく神話級の装備だ。

「どや? 超かっこええと思うよ」
 ユリが、まさしくどや顔で言う。

「はあ……」
 超かっこいい? たしかにそうかもだけど、超エロイが際立ちすぎ!

「あんた、パーティクビになっても、おかしゅうない程度の実力やろ? 
それぐらいの装備やなかったら、ここでは安全に戦えんと思う。
違うか?」

 そう言われたら、テレサは何も反論できない。シャドーで多少訓練は積んだが、クオーク近辺で出てくる魔物は、レベルや群れの数が、いくつも違っていた。

「いえ、違っていませんが……。
なんというか、露出が……」
 テレサは言葉尻を濁し、わずかに抵抗する。

「当分ケーンに、抱かれる気ないんやろ? 
それぐらいのサービスしたりいな」
 ユリは自分の趣味を棚に上げ、ケーンのスケベさを盾にする。

「いえ。いつ抱いてもらっても結構です!」
 テレサは、やけくそでケーンににじり寄る。ケーンに見放されたら、シャドーが自分を迎えてくれるはずがない。

「パス。
君が任務を離れて、抱いてほしいと思うまで抱かない。
俺を見くびるな」
 ケーンは冷たくあしらう。

「むこう向いてるから着換えろよ」
 ケーンはテレサに背を向ける。

「はい」
 テレサはひきつった表情をほころばせ、ケーンに背を向け、着替え始めた。

なんか、かっこいいんですけど……。テレサはケーンを見直していた。

ユリが悪い顔をしてニヤリと笑う。鏡を取り出して、テレサを写す。

グッジョブ! ユリ! 

うわ~! 裸までミレーユに似てるぞ! 

あのスレンダーで繊細なライン! 

ケーンは鼻の下を伸ばし、テレサの着替えシーンを堪能。

テレサは、ユリがいるから安心だと思っていた。

実はユリが一番危ないことを、彼女は知らなかった。

◇  ◇ ◇

 ケーン達は、ギルドでワインバーン討伐を請け負う。

ワインバーンは、翼龍の一種で、翼を広げたら最大十メートル程度に達する。
火や雷属性の魔法などを持たない、対空攻撃を弱点とする冒険者にとって難敵だ。

ペガサス形態に戻ったホワイトに乗り、テレサは思う存分雷属性魔法、サンダースピアを放つ。

超気持ちいいんですけど! 
なんか勇者気分!

 超きわどいんですけど! 

ケーンとユリは、漆黒のローブをたなびかせ、ワインバーンを撃ち落とす、テレサのなまめかしい戦闘ぶりを見上げる。

残念ながら下半身ピンポイントは見えないが、上体と脚線美は丸見え。

光のレオタードは、常人の直視を妨げるが、ケーンのスケベアイと、ユリのスケベサングラスに対しては意味を持たない。

中ぶりおっぱいの形はもとより、ピンク色の先端までうっすら見える。

もちろん、そのことはテレサにないしょ。

朝食事、テレサは自分の体が眩しくて直視できなかったので、安心して漆黒のローブを脱いでいたが、実は下半身のピンポイントまで、ケーンにチラ見されていた。

全裸とは違った趣がなんとも言えず……。


ブラックは撃ち落とされたワインバーンを、ひたすら解体処理していた。

 
 シャドーの諜報員たちは、ケーン達にやっと追いついた。ペガサスの機動力を、なめていた結果だ。

ワインバーン討伐を請け負ったようだから、ワインバーンの群れを目標になんとか発見できた。

「あれ、多分テレサ、だよね?」

「眩しくてよく見えないけど……。
攻撃魔法、あんなに使えた?」

「無理でしょ! 
初級回復魔法十回程度で、魔力切れおこしてたんだから」

「だけど、ユリは地上にいるよ。
やっぱりテレサだよ」

「どうなってんの? 
実力隠してた?」

「テレサには、隠せるほどの実力はなかった。
つまり、装備の力だ」

「確定だね。
ケーンは夜の女王とケンイチの息子」
 そのつぶやきに、二人の間諜はうなずいた。 

「残る問題は、ケーンがどうして聖神女様を探っていたか?」

「案外ナンパ目的だったりして?」

「ありえる~! 
なにせケンイチの息子だから」

「私、ロンメル伯爵の館に潜入捜査したとき、ミレーユ様の肖像画見たことある。
なんとなくテレサに似てるんだよね」

「だとしたら、テレサを与えたら、満足できるんじゃない?」

「そうかも……。
夜の女王がマジで攻撃してきたら、魔王軍どころの騒ぎじゃないよ。
テレサで厄介払いできたら大もうけだ」
二人の間諜は深くうなずいた。
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