改訂 勇者二世嫁探しの旅

nekomata-nyan

文字の大きさ
43 / 170

43 神装備にしてエロ装備

しおりを挟む
 翌朝。

テレサは、ユリがどこからか持ってきた、装備一式にどんびき。

天使のブラにパンティー。光のレオタード。
超動きやすいが、透け感全開。ゆうべ見たユリの下着に、勝るとも劣らない。

認識阻害魔法が付与される、漆黒のローブでやや安心。

イージスの髪飾りとブレスレット。

髪飾りは状態異常攻撃無効、ブレスレットは自動的に物理・魔法攻撃を無効化する盾となるはずと説明された。

つまり、ユリセレクションの装備で、防御は完璧。性的な方面では完璧に紙装備? むしろ、デバフ?

ただし、アクセサリーと武器の説明に、テレサは度肝を抜かれた。

膨大な魔力を供する魔玉の指輪。魔法の威力百倍増と噂される大賢者の杖。
攻撃魔法も初級しか使えないテレサでも、余裕で戦える。

体のラインがあらわになる以外、統一感は全くないが、防御力が低い魔導師にとって、まさしく神話級の装備だ。

「どや? 超かっこええと思うよ」
 ユリが、まさしくどや顔で言う。

「はあ……」
 超かっこいい? たしかにそうかもだけど、超エロイが際立ちすぎ!

「あんた、パーティクビになっても、おかしゅうない程度の実力やろ? 
それぐらいの装備やなかったら、ここでは安全に戦えんと思う。
違うか?」

 そう言われたら、テレサは何も反論できない。シャドーで多少訓練は積んだが、クオーク近辺で出てくる魔物は、レベルや群れの数が、いくつも違っていた。

「いえ、違っていませんが……。
なんというか、露出が……」
 テレサは言葉尻を濁し、わずかに抵抗する。

「当分ケーンに、抱かれる気ないんやろ? 
それぐらいのサービスしたりいな」
 ユリは自分の趣味を棚に上げ、ケーンのスケベさを盾にする。

「いえ。いつ抱いてもらっても結構です!」
 テレサは、やけくそでケーンににじり寄る。ケーンに見放されたら、シャドーが自分を迎えてくれるはずがない。

「パス。
君が任務を離れて、抱いてほしいと思うまで抱かない。
俺を見くびるな」
 ケーンは冷たくあしらう。

「むこう向いてるから着換えろよ」
 ケーンはテレサに背を向ける。

「はい」
 テレサはひきつった表情をほころばせ、ケーンに背を向け、着替え始めた。

なんか、かっこいいんですけど……。テレサはケーンを見直していた。

ユリが悪い顔をしてニヤリと笑う。鏡を取り出して、テレサを写す。

グッジョブ! ユリ! 

うわ~! 裸までミレーユに似てるぞ! 

あのスレンダーで繊細なライン! 

ケーンは鼻の下を伸ばし、テレサの着替えシーンを堪能。

テレサは、ユリがいるから安心だと思っていた。

実はユリが一番危ないことを、彼女は知らなかった。

◇  ◇ ◇

 ケーン達は、ギルドでワインバーン討伐を請け負う。

ワインバーンは、翼龍の一種で、翼を広げたら最大十メートル程度に達する。
火や雷属性の魔法などを持たない、対空攻撃を弱点とする冒険者にとって難敵だ。

ペガサス形態に戻ったホワイトに乗り、テレサは思う存分雷属性魔法、サンダースピアを放つ。

超気持ちいいんですけど! 
なんか勇者気分!

 超きわどいんですけど! 

ケーンとユリは、漆黒のローブをたなびかせ、ワインバーンを撃ち落とす、テレサのなまめかしい戦闘ぶりを見上げる。

残念ながら下半身ピンポイントは見えないが、上体と脚線美は丸見え。

光のレオタードは、常人の直視を妨げるが、ケーンのスケベアイと、ユリのスケベサングラスに対しては意味を持たない。

中ぶりおっぱいの形はもとより、ピンク色の先端までうっすら見える。

もちろん、そのことはテレサにないしょ。

朝食事、テレサは自分の体が眩しくて直視できなかったので、安心して漆黒のローブを脱いでいたが、実は下半身のピンポイントまで、ケーンにチラ見されていた。

全裸とは違った趣がなんとも言えず……。


ブラックは撃ち落とされたワインバーンを、ひたすら解体処理していた。

 
 シャドーの諜報員たちは、ケーン達にやっと追いついた。ペガサスの機動力を、なめていた結果だ。

ワインバーン討伐を請け負ったようだから、ワインバーンの群れを目標になんとか発見できた。

「あれ、多分テレサ、だよね?」

「眩しくてよく見えないけど……。
攻撃魔法、あんなに使えた?」

「無理でしょ! 
初級回復魔法十回程度で、魔力切れおこしてたんだから」

「だけど、ユリは地上にいるよ。
やっぱりテレサだよ」

「どうなってんの? 
実力隠してた?」

「テレサには、隠せるほどの実力はなかった。
つまり、装備の力だ」

「確定だね。
ケーンは夜の女王とケンイチの息子」
 そのつぶやきに、二人の間諜はうなずいた。 

「残る問題は、ケーンがどうして聖神女様を探っていたか?」

「案外ナンパ目的だったりして?」

「ありえる~! 
なにせケンイチの息子だから」

「私、ロンメル伯爵の館に潜入捜査したとき、ミレーユ様の肖像画見たことある。
なんとなくテレサに似てるんだよね」

「だとしたら、テレサを与えたら、満足できるんじゃない?」

「そうかも……。
夜の女王がマジで攻撃してきたら、魔王軍どころの騒ぎじゃないよ。
テレサで厄介払いできたら大もうけだ」
二人の間諜は深くうなずいた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

第2の人生は、『男』が希少種の世界で

赤金武蔵
ファンタジー
 日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。  あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。  ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。  しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...