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18 あばよ!
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イスタルトで、下心ありあり九人の嫁取りが、ほぼ決定したころ。
俊也は自室のベッドに入っていた。明日は家電店と衣料品店を回り、買付する予定だ。
ネットで小型のソーラーパネル、畜電機を発注できる会社をさがした。連絡をとり、四日後家に運んでもらうよう手はずした。
四日後、またこちらに帰らなければならない。
両親とルラの対面も当初波乱含みながら、順調に終わった。
波乱は主に両親が恐縮したことだった。ルラの家の格式、そして美貌。自分が親でも腰が引けると同情する。
俊也は高校を退学する意思を持っていた。在籍していても意味がない。
両親は大東京大に未練を残したが、俊也がイスタルトに骨を埋める覚悟を示し、泣く泣くあきらめた。日本にいないのであれば、大東京大に入学しても意味がない。
唯一の救いは、俊也がわりと気楽に帰省できることだ。両親は学費として、貯蓄していた通帳を俊也に渡した。
きっかり五百万。
ジュエリーショップを営む、伊東のおじさんが渡してくれた前金二百万と合わせ、十分な資金が得られた。
おじさんはしきりに残念がっていた。あのままブリリアントカットにすれば、最低一千万の値をつけられる。だが、たしかにあのままでは、目立ち過ぎることもおじさんは認めた。
出所は青形家とするしかないので、この家にあんな家宝があったなんて、税務署が信じてくれるとは思えない。
日本に宝石や金を輸入するのも、結構微妙だ。
俊也は、ふと思いついた。絵はどうだ?
ルラの寝室や書斎、居間にも飾られていた。
素人目にも超美しい人物画。モデルはルラやプリンで、一点だけエレンがモデルになっていた。
つまり、あの絵を描いたのは身近な人だ。無名の画家なら、たたき値で買った、で通る。
絵の値段なんて、あってないも同じ。つまり、買う人がいたら天井知らず。
『あの絵はルマンダが描いたものだ。顔料は微かに魔力が残った魔石の類だと思う。目の付けどころはいいぞ。
あの絵には、ルマンダの魔力もこもっている。
もう眠い。なんとかしてくれ』
猫又ナイトの声が響いた。俊也は眠気に襲われた。
俊也は目を閉じた。おやすみ、ルラ。
俊也はスマホの電源を切ろうとして、ラインを開いてみた。
おっと、いっぱい来てるぞ。
どの文面も、クラスメイトから。俊也の欠席を気遣う内容だった。
俺って、案外人気者? 悲しいことに、みんな男だけど。
それにしても、何が悲しくて、男子校に入ってしまったのだろう?
俊也の場合は、まだ救いがあった。妹と妹もどきがいたから、クリスマスやバレンタインという、男子校生にとって呪われたイベントも、比較的心穏やかにやり過ごせた。
気の毒なのは、母親以外一切女っ気がない友人たち。類は友を呼ぶというが、俊也の友人たちは、ほぼ例外なく悲しい境遇だった。
日本有数の進学校。そのブランド力を生かせば、ナンパも成功するかもしれないが、そんな余裕はなかった模様。
さらなるブランド力を高めるため、ひたすら学ぶべし、学ぶべし!
振り返ったら、味気ない中学・高校生活。
だがしかし! カノジョがいたとしたら?
おそらくルラやルマンダ、エレンの誘惑を拒んだだろう。
そしておそらく、日本へ帰ることをひたすら願っただろう。
禍福は糾える縄の如し。ごく近しい者以外、比較的身軽な境遇だったから、あちらの生活をためらいなく選べた。その結果、超魅力的な女性と深い縁が結べた。
ただし、軍部のクーデターという、物騒なイベントに巻き込まれそう。
まあ、それも面白いだろう。
俊也は友人たちにこうラインを送った。
『一身上の都合で、学校辞める。大学受験もやめる。
これから自分さがしの旅に出るつもり。
あばよ!』
自分探しの旅ってなんだよ? そう自分に突っ込んで、眠りについた。
猫又ナイトに変身した俊也の隣に、プリンがいそいそと添い寝。
ナイトさんの魔力、超居心地いい! 身も心も捧げたいんだけど、無理だね?
俊也は自室のベッドに入っていた。明日は家電店と衣料品店を回り、買付する予定だ。
ネットで小型のソーラーパネル、畜電機を発注できる会社をさがした。連絡をとり、四日後家に運んでもらうよう手はずした。
四日後、またこちらに帰らなければならない。
両親とルラの対面も当初波乱含みながら、順調に終わった。
波乱は主に両親が恐縮したことだった。ルラの家の格式、そして美貌。自分が親でも腰が引けると同情する。
俊也は高校を退学する意思を持っていた。在籍していても意味がない。
両親は大東京大に未練を残したが、俊也がイスタルトに骨を埋める覚悟を示し、泣く泣くあきらめた。日本にいないのであれば、大東京大に入学しても意味がない。
唯一の救いは、俊也がわりと気楽に帰省できることだ。両親は学費として、貯蓄していた通帳を俊也に渡した。
きっかり五百万。
ジュエリーショップを営む、伊東のおじさんが渡してくれた前金二百万と合わせ、十分な資金が得られた。
おじさんはしきりに残念がっていた。あのままブリリアントカットにすれば、最低一千万の値をつけられる。だが、たしかにあのままでは、目立ち過ぎることもおじさんは認めた。
出所は青形家とするしかないので、この家にあんな家宝があったなんて、税務署が信じてくれるとは思えない。
日本に宝石や金を輸入するのも、結構微妙だ。
俊也は、ふと思いついた。絵はどうだ?
ルラの寝室や書斎、居間にも飾られていた。
素人目にも超美しい人物画。モデルはルラやプリンで、一点だけエレンがモデルになっていた。
つまり、あの絵を描いたのは身近な人だ。無名の画家なら、たたき値で買った、で通る。
絵の値段なんて、あってないも同じ。つまり、買う人がいたら天井知らず。
『あの絵はルマンダが描いたものだ。顔料は微かに魔力が残った魔石の類だと思う。目の付けどころはいいぞ。
あの絵には、ルマンダの魔力もこもっている。
もう眠い。なんとかしてくれ』
猫又ナイトの声が響いた。俊也は眠気に襲われた。
俊也は目を閉じた。おやすみ、ルラ。
俊也はスマホの電源を切ろうとして、ラインを開いてみた。
おっと、いっぱい来てるぞ。
どの文面も、クラスメイトから。俊也の欠席を気遣う内容だった。
俺って、案外人気者? 悲しいことに、みんな男だけど。
それにしても、何が悲しくて、男子校に入ってしまったのだろう?
俊也の場合は、まだ救いがあった。妹と妹もどきがいたから、クリスマスやバレンタインという、男子校生にとって呪われたイベントも、比較的心穏やかにやり過ごせた。
気の毒なのは、母親以外一切女っ気がない友人たち。類は友を呼ぶというが、俊也の友人たちは、ほぼ例外なく悲しい境遇だった。
日本有数の進学校。そのブランド力を生かせば、ナンパも成功するかもしれないが、そんな余裕はなかった模様。
さらなるブランド力を高めるため、ひたすら学ぶべし、学ぶべし!
振り返ったら、味気ない中学・高校生活。
だがしかし! カノジョがいたとしたら?
おそらくルラやルマンダ、エレンの誘惑を拒んだだろう。
そしておそらく、日本へ帰ることをひたすら願っただろう。
禍福は糾える縄の如し。ごく近しい者以外、比較的身軽な境遇だったから、あちらの生活をためらいなく選べた。その結果、超魅力的な女性と深い縁が結べた。
ただし、軍部のクーデターという、物騒なイベントに巻き込まれそう。
まあ、それも面白いだろう。
俊也は友人たちにこうラインを送った。
『一身上の都合で、学校辞める。大学受験もやめる。
これから自分さがしの旅に出るつもり。
あばよ!』
自分探しの旅ってなんだよ? そう自分に突っ込んで、眠りについた。
猫又ナイトに変身した俊也の隣に、プリンがいそいそと添い寝。
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