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35 俊也君、偉くなりましたね? 性教育ですと?
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俊也と巫女たちの、のんびり旅も、後一週間といったところ。
今夜の宿泊は「ホットスプリング」と呼ばれる保養地。少し遠回りになったが、旅といえば温泉でしょ!
ホットスプリングは、その名の通り、天然温泉で有名だった。
宿はホットスプリング有数のハイグレード。ずっとできるだけハイレベルな宿を選んでいたが、この『天国の宿』は、なかなかの格式。客層は貴族や豪商がほとんどだとか。
ルマンダがチェックインしたが、俊也は宿代を聞く気になれない。
スイート一室と、ツインを三室確保。手荷物を部屋に置いて、一同はさっそく温泉へ。
残念なことに、露天風呂温泉は混浴でなかった。俊也はローマの共同風呂をイメージし、内心期待していたのだが。
大きな衝立で仕切られている。
ふ~……。やっぱ馬車での移動はきつい。
湯の中で俊也は伸びをする。久しぶりの温泉。たしか、中一のとき。家族旅行で熱海にいった。
うん、悪くない。混浴でないことを除けば。
それにしても、馬車の足回り、なんとかならないものだろうか? 石畳の幹道を抜けたら、もっと道は悪くなるらしい。
うん、一考の必要あり。
馬車の足回りをいじりたくなる、異世界転移もの主人公の気持ちが、切実な形で理解できた。
衝立の向こうから、嫁たちのにぎやかな話し声が聞こえてきた。
よし、やってみよう……。
スケベアイ、発動!
見える、見えるぞ! 寝室での光景と別種の趣!
いいのか? 俺!
いいんです! 嫁だから!
なんとバラエティーに富んだ、色とりどりの裸たち! さすが貴族の御令嬢たち。隠す気は全くないのね……。隠す必要もないだろうけど。
おっと、あれはまずい……。でも、ちょっとだけ……。
全然知らない女性が入ってきた。見た目十五六歳? 多分こういった形での入浴に慣れないのだろう。
おずおずと、手拭い的な布で体を隠している。
まあ、ああいった恥じらいも悪くない。なにせ御令嬢たちは、あっけらかんと全貌をさらしてくれる。
もちろん、それもいいんだけどね!
おっと、見知らぬお嬢さんがやっと!
覚悟を決めましたか!
正直、貧弱だけど……。見た目年齢的に近い、ユーノやローランの圧勝! パーツは辛勝だが、お肌の張り具合や光沢的に。
俺の努力のたまもの?
ちょっとだけ、のわりに、結構細かく観察する俊也だった。
眼福を味わうことしばし。若い男性が入ってきた。
あらま、随分ご立派な……。だら~んと垂れたあれが、臨戦態勢に入ったら、レジモードのあれに匹敵するのでは?
一応視認した後、即衝立の向こうにスケベアイを逃がす俊也だった。
あれは誰得。こちらは俺得!
「ふ~~~……」
お湯に入った男性が、深いため息をつく。お湯がもたらす弛緩の解放感とは違っているような。
思わず表情を見たら、虚脱しているというか……。あれもお湯に入った放心とは違う。
要するに、何か悩みを抱えているということだろう。知らんけど。
ふと男性は、俊也に注目。
「失礼ですが、あの女性たちのお連れですか?
前の廊下で見かけたのですが」
男性は、何を思ったのかそう聞いてきた。
「そうですけど……」
「立ち入ったことをお聞きしますが、あの中のどなたかとねんごろというか……。
関係をおもちですか?」
それは立ち入り過ぎじゃない? 俊也はそう思ったが、男性の表情は真剣そのもの。
「まあ、そうですけど……」
俊也は否定する気にもなれず、お茶を濁した。
「全く見知らぬ方だからお聞きしたい!
どうやったら、子作りできるのですか!」
はあ? なんだこいつ、と俊也は一瞬思ったが、その男性は大まじめで聞いている感じ。
もしやDT君? ひょっとして、悩みの原因は初体験が、うまくいかなかったこと?
それに、お相手は、さっきのお嬢さん? あのお嬢さん、どう見ても体験豊富だとは思えない。
この人のマグナムが、不発に終わったのかも……。
「どの程度の知識をお持ちですか?
性交に関して」
俊也はそう聞いてみた。
「恥ずかしながら、ほとんど知らないのです!」
ですよね~~~。そんな感じだ。
その男性は、商家の跡取りで、別の街の、取引がある商家の娘さんと結婚した。お互い顔を知っている程度の仲だったそうだ。
そ
のお嫁さんを迎えるため、その街へ出向いた帰り、この宿に立ち寄ったという。
この世界に新婚旅行の風習はないが、この宿で三泊して、夫婦の仲を深めようということらしい。
「なるほど……。
さっき『ほとんどない』とおっしゃいましたが、性交渉について、どのように?」
「股の間の穴に突っ込んだら、なんとかなると……。
その『穴』とは、どのようなものなのですか?
ゆうべはよくわからなくて……」
ダメだこりゃ! 俊也は性教育の重要性を、痛切に感じた。
「まず女性器の形状ですが、ゆうべは御覧にならなかったのですね?」
初夜ならお互い恥ずかしがって、真っ暗の中でいたそうとしたのでは?
「全然見ていません」
「女性器の形状は個人差がありますが、普段はおおよそこんな感じです」
俊也は親指と人差し指を合わせて示す。
「『普段』といいますと?」
「性的に興奮していないときです。
筋や溝みたいにしか見えません」
「なるほど……。
で?」
「大陰唇と小陰唇というパーツがあります。大陰唇は、性器を保護するため普段は閉じているわけです。
性的な刺激を受けたら、大陰唇が開きます。
大陰唇の中に、小陰唇があります。
その形状は色々です。
その小陰唇に保護される形で、膣口、あなたのいう穴があるわけです」
「フムフム……。二重扉みたいな感じですか?」
「そんな感じです。
膣口の上に、尿道口。さらにその上に陰核があります。
陰核は超ちっちゃいペニスとお考え下さい。
その大きさは個人差がありますから、何とも言えませんし、包皮に包まれたまま露出しない人もいます。
非常に敏感な箇所ですから、絶対乱暴に扱ってはいけません」
「はい! 師匠」
「これ、重要です!
性交を円滑に進めるため、女性は潤滑液を分泌します。
いわゆる『濡れる』という状態です。
あなたも興奮したら、さきっちょから、透明な液がにじみ出るでしょ?
それも潤滑液です」
「確かに! 精液とは違うのですね?」
「はい。全然違います。
この『濡れる』ということが、超重要であること、お分かりですね?
濡れなければ、女性は苦痛しか感じません」
「わかりました!
ゆうべは突っ込もうとしたら『痛い』と言われ、それ以上できませんでした。
今から思ったら、濡れてなかったんですね?」
「いきなり突っ込もうとしたんですね?
それじゃ、全然ダメです。
処女なら余計にダメダメです!
まず、ハグとチューから。
女性の緊張をほぐし、お互いの性感を高める……」
俊也の初心者性教育は、延々と続いた。
今夜の宿泊は「ホットスプリング」と呼ばれる保養地。少し遠回りになったが、旅といえば温泉でしょ!
ホットスプリングは、その名の通り、天然温泉で有名だった。
宿はホットスプリング有数のハイグレード。ずっとできるだけハイレベルな宿を選んでいたが、この『天国の宿』は、なかなかの格式。客層は貴族や豪商がほとんどだとか。
ルマンダがチェックインしたが、俊也は宿代を聞く気になれない。
スイート一室と、ツインを三室確保。手荷物を部屋に置いて、一同はさっそく温泉へ。
残念なことに、露天風呂温泉は混浴でなかった。俊也はローマの共同風呂をイメージし、内心期待していたのだが。
大きな衝立で仕切られている。
ふ~……。やっぱ馬車での移動はきつい。
湯の中で俊也は伸びをする。久しぶりの温泉。たしか、中一のとき。家族旅行で熱海にいった。
うん、悪くない。混浴でないことを除けば。
それにしても、馬車の足回り、なんとかならないものだろうか? 石畳の幹道を抜けたら、もっと道は悪くなるらしい。
うん、一考の必要あり。
馬車の足回りをいじりたくなる、異世界転移もの主人公の気持ちが、切実な形で理解できた。
衝立の向こうから、嫁たちのにぎやかな話し声が聞こえてきた。
よし、やってみよう……。
スケベアイ、発動!
見える、見えるぞ! 寝室での光景と別種の趣!
いいのか? 俺!
いいんです! 嫁だから!
なんとバラエティーに富んだ、色とりどりの裸たち! さすが貴族の御令嬢たち。隠す気は全くないのね……。隠す必要もないだろうけど。
おっと、あれはまずい……。でも、ちょっとだけ……。
全然知らない女性が入ってきた。見た目十五六歳? 多分こういった形での入浴に慣れないのだろう。
おずおずと、手拭い的な布で体を隠している。
まあ、ああいった恥じらいも悪くない。なにせ御令嬢たちは、あっけらかんと全貌をさらしてくれる。
もちろん、それもいいんだけどね!
おっと、見知らぬお嬢さんがやっと!
覚悟を決めましたか!
正直、貧弱だけど……。見た目年齢的に近い、ユーノやローランの圧勝! パーツは辛勝だが、お肌の張り具合や光沢的に。
俺の努力のたまもの?
ちょっとだけ、のわりに、結構細かく観察する俊也だった。
眼福を味わうことしばし。若い男性が入ってきた。
あらま、随分ご立派な……。だら~んと垂れたあれが、臨戦態勢に入ったら、レジモードのあれに匹敵するのでは?
一応視認した後、即衝立の向こうにスケベアイを逃がす俊也だった。
あれは誰得。こちらは俺得!
「ふ~~~……」
お湯に入った男性が、深いため息をつく。お湯がもたらす弛緩の解放感とは違っているような。
思わず表情を見たら、虚脱しているというか……。あれもお湯に入った放心とは違う。
要するに、何か悩みを抱えているということだろう。知らんけど。
ふと男性は、俊也に注目。
「失礼ですが、あの女性たちのお連れですか?
前の廊下で見かけたのですが」
男性は、何を思ったのかそう聞いてきた。
「そうですけど……」
「立ち入ったことをお聞きしますが、あの中のどなたかとねんごろというか……。
関係をおもちですか?」
それは立ち入り過ぎじゃない? 俊也はそう思ったが、男性の表情は真剣そのもの。
「まあ、そうですけど……」
俊也は否定する気にもなれず、お茶を濁した。
「全く見知らぬ方だからお聞きしたい!
どうやったら、子作りできるのですか!」
はあ? なんだこいつ、と俊也は一瞬思ったが、その男性は大まじめで聞いている感じ。
もしやDT君? ひょっとして、悩みの原因は初体験が、うまくいかなかったこと?
それに、お相手は、さっきのお嬢さん? あのお嬢さん、どう見ても体験豊富だとは思えない。
この人のマグナムが、不発に終わったのかも……。
「どの程度の知識をお持ちですか?
性交に関して」
俊也はそう聞いてみた。
「恥ずかしながら、ほとんど知らないのです!」
ですよね~~~。そんな感じだ。
その男性は、商家の跡取りで、別の街の、取引がある商家の娘さんと結婚した。お互い顔を知っている程度の仲だったそうだ。
そ
のお嫁さんを迎えるため、その街へ出向いた帰り、この宿に立ち寄ったという。
この世界に新婚旅行の風習はないが、この宿で三泊して、夫婦の仲を深めようということらしい。
「なるほど……。
さっき『ほとんどない』とおっしゃいましたが、性交渉について、どのように?」
「股の間の穴に突っ込んだら、なんとかなると……。
その『穴』とは、どのようなものなのですか?
ゆうべはよくわからなくて……」
ダメだこりゃ! 俊也は性教育の重要性を、痛切に感じた。
「まず女性器の形状ですが、ゆうべは御覧にならなかったのですね?」
初夜ならお互い恥ずかしがって、真っ暗の中でいたそうとしたのでは?
「全然見ていません」
「女性器の形状は個人差がありますが、普段はおおよそこんな感じです」
俊也は親指と人差し指を合わせて示す。
「『普段』といいますと?」
「性的に興奮していないときです。
筋や溝みたいにしか見えません」
「なるほど……。
で?」
「大陰唇と小陰唇というパーツがあります。大陰唇は、性器を保護するため普段は閉じているわけです。
性的な刺激を受けたら、大陰唇が開きます。
大陰唇の中に、小陰唇があります。
その形状は色々です。
その小陰唇に保護される形で、膣口、あなたのいう穴があるわけです」
「フムフム……。二重扉みたいな感じですか?」
「そんな感じです。
膣口の上に、尿道口。さらにその上に陰核があります。
陰核は超ちっちゃいペニスとお考え下さい。
その大きさは個人差がありますから、何とも言えませんし、包皮に包まれたまま露出しない人もいます。
非常に敏感な箇所ですから、絶対乱暴に扱ってはいけません」
「はい! 師匠」
「これ、重要です!
性交を円滑に進めるため、女性は潤滑液を分泌します。
いわゆる『濡れる』という状態です。
あなたも興奮したら、さきっちょから、透明な液がにじみ出るでしょ?
それも潤滑液です」
「確かに! 精液とは違うのですね?」
「はい。全然違います。
この『濡れる』ということが、超重要であること、お分かりですね?
濡れなければ、女性は苦痛しか感じません」
「わかりました!
ゆうべは突っ込もうとしたら『痛い』と言われ、それ以上できませんでした。
今から思ったら、濡れてなかったんですね?」
「いきなり突っ込もうとしたんですね?
それじゃ、全然ダメです。
処女なら余計にダメダメです!
まず、ハグとチューから。
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俊也の初心者性教育は、延々と続いた。
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