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44 いちゃいちゃも命がけ?
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「ねえ、アンリさん、そんなに緊張しなくていいよ。
御老公はお優しい方だし、身分なんて気にする人じゃないから」
ブルーは緊張が解けず、カクカクと足を運ぶアンリに言った。
この筋肉お嬢様ブルー、子爵家出身のくせに、やたらと気さくにできている。
「は、はい。申し訳ございません」
アンリは先頭を歩いているのに、深く前方へ頭を下げた。
「アンリはブリリアンという人、知ってる?」
俊也はフレンドリーに声をかけた。
「知っている、といえば知っております。
ただ、その者は変装に長けております。
どの姿が本物なのか、よく存じません。
どうも申し訳ございません!」
アンリは、また前方に深く頭を下げた。
俊也は、かわいい! と思ってしまった。アンリの顔立ちは、いかにも素朴な町娘、という感じ。近所では結構人気の。
輪郭はほっそりしてやや長いが、俊也のストライクゾーンに入っている。
なるほどね。ブリリアンは変装して、今まで身の安全を保っていたのか。
多分街の入り口付近で、待ち伏せされていたのだ。街で見かけない女は、鉱石を持っていないか確かめろ。あの不運な連中は、そういうふうに命じられていたのだろう。
「アンリはどこの出身?」
俊也は重ねて聞く。この気まじめ過ぎるお嬢さん、けっこう気になっていた。
「当地で採用されました!
他の女性兵三名も、半分まかないとして採用されております。
まかないでは、予算が下りないので、兵士ということになっております。
どうかご内聞に」
なるほどね。駐屯部隊に、多くの正規兵は置けないだろう。指揮官の裁量で現地雇用しているわけだ。
「まかない係となれば、料理上手なの?」
イザベルが聞いた。
「家事一通りはこなせます。
ラブミーテンダーの店主は、私の両親でございます。
料理は幼いころからたっぷり仕込まれました。
どうも申し訳ございません!」
「いや、そこは謝るところじゃないでしょ!」
俊也は、つい突っ込んでしまった。
「はい……。そういえばそうですね。どうも……」
「申し訳ございません! かわいいけど、もう謝るのはよそうか?」
俊也は軽く突っ込む。
「あ、はい。どうも……」
「もういいから! 君ってマジかわいいね!」
俊也は笑いを抑え、つい本音を漏らしてしまった。
アンリは、カチーンと固まってしまった。
「かわ…かわ…くゎわわわ……」
「御老公、チャンスですぞ!」
青さんがいたずらっぽい目で言った。
「アンリ、俺たちの別荘で働かない?
料理係として給料は今の倍。
住みこみになるけど週休二日。
希望があれば、この二人が街まで護衛について送迎する。
俺以外全員女性だから、気楽に働いてもらっていい」
「給料倍…休みが週に二日。
どうかお雇い下さいませ!」
アンリは好条件に、あっさり飛びついた。一人ゲットだぜぇ~! 青さんは小躍りした。
いかにも、いじりがいがありそうな女の子だ!
「青さん、何を考えている?」
俊也が冷たい目で見た。
「や~ん、言わせないでぇ~!
御老公とおんなじことですぅ~ん。
このエッチ」
青さんは信也の腕に飛びついて、ぎゅっと腕を抱きしめた。
ボキッ。
ぎゃっ!
なんか変な音と声、しなかった?
「なんということに! 御老公、誰に襲われたのですか?
申し訳ありません。
気づきませんでしたぁ~、って私?」
俊也は左腕をだらんと垂らし、苦痛に低くうめいている。
イザベルの視線は厳しく、
「お前だ、お前、他に誰がいる!」
と、とがめている。
「失礼します! えい!」
「ぎぎゃっ!」
イザベルは素早く骨の位置を元に。ヒールの魔法を俊也の左腕にかける。
今現在で、骨折を癒すほどのヒールを使えるのは、イザベルだけ……のはずなのだが……。
アンリもヒールの呪文を唱え、重ね掛けしている。
ブルーも及ばずながらヒールを唱える。
三重重ね掛けのおかげか、数十秒後には痛みがほぼ消え、一分後には骨もくっついたようだ。
二分後に俊也が軽く振って確かめてみたら、全治したようだ。
気絶するかと思った。骨を接がれた時。
麻酔なしなんだもん!
俊也は深く学べた。俊也モードでブルーと接するときは、VSひのえ熊の心構えで。
外見がかわいいだけに、余計タチが悪い。
蒼白だったアンリの顔に、いくらか赤みが差してきた。「よかった~」とつぶやき、俊也にもたれかかった。
俊也は抱きとめながら思う。限界まで魔力を使ったのだ。
だが、魔法を使ったのは確かだ。
ヒールの魔法は、自分の生体エネルギーを魔力と合わせ、集中して患部に当て、癒す技だ。
したがって疲れるし、初等魔法の割に魔力消費量が多い。
つまり、この子、中等手前程度の魔力量を持っている。
「御老公、思わぬ拾いものかもしれませんな。フフフ」
ブルーは肘で俊也をツンツンした。
「君がやるとマジ痛いの!
全然デレになってない!
それと、水戸×門ごっこはもうやめ!
弁士ももうやらない!」
「そんな~……」
異口同音に言って、膝から崩れ落ちる青さん、いざさんコンビだった。
御老公はお優しい方だし、身分なんて気にする人じゃないから」
ブルーは緊張が解けず、カクカクと足を運ぶアンリに言った。
この筋肉お嬢様ブルー、子爵家出身のくせに、やたらと気さくにできている。
「は、はい。申し訳ございません」
アンリは先頭を歩いているのに、深く前方へ頭を下げた。
「アンリはブリリアンという人、知ってる?」
俊也はフレンドリーに声をかけた。
「知っている、といえば知っております。
ただ、その者は変装に長けております。
どの姿が本物なのか、よく存じません。
どうも申し訳ございません!」
アンリは、また前方に深く頭を下げた。
俊也は、かわいい! と思ってしまった。アンリの顔立ちは、いかにも素朴な町娘、という感じ。近所では結構人気の。
輪郭はほっそりしてやや長いが、俊也のストライクゾーンに入っている。
なるほどね。ブリリアンは変装して、今まで身の安全を保っていたのか。
多分街の入り口付近で、待ち伏せされていたのだ。街で見かけない女は、鉱石を持っていないか確かめろ。あの不運な連中は、そういうふうに命じられていたのだろう。
「アンリはどこの出身?」
俊也は重ねて聞く。この気まじめ過ぎるお嬢さん、けっこう気になっていた。
「当地で採用されました!
他の女性兵三名も、半分まかないとして採用されております。
まかないでは、予算が下りないので、兵士ということになっております。
どうかご内聞に」
なるほどね。駐屯部隊に、多くの正規兵は置けないだろう。指揮官の裁量で現地雇用しているわけだ。
「まかない係となれば、料理上手なの?」
イザベルが聞いた。
「家事一通りはこなせます。
ラブミーテンダーの店主は、私の両親でございます。
料理は幼いころからたっぷり仕込まれました。
どうも申し訳ございません!」
「いや、そこは謝るところじゃないでしょ!」
俊也は、つい突っ込んでしまった。
「はい……。そういえばそうですね。どうも……」
「申し訳ございません! かわいいけど、もう謝るのはよそうか?」
俊也は軽く突っ込む。
「あ、はい。どうも……」
「もういいから! 君ってマジかわいいね!」
俊也は笑いを抑え、つい本音を漏らしてしまった。
アンリは、カチーンと固まってしまった。
「かわ…かわ…くゎわわわ……」
「御老公、チャンスですぞ!」
青さんがいたずらっぽい目で言った。
「アンリ、俺たちの別荘で働かない?
料理係として給料は今の倍。
住みこみになるけど週休二日。
希望があれば、この二人が街まで護衛について送迎する。
俺以外全員女性だから、気楽に働いてもらっていい」
「給料倍…休みが週に二日。
どうかお雇い下さいませ!」
アンリは好条件に、あっさり飛びついた。一人ゲットだぜぇ~! 青さんは小躍りした。
いかにも、いじりがいがありそうな女の子だ!
「青さん、何を考えている?」
俊也が冷たい目で見た。
「や~ん、言わせないでぇ~!
御老公とおんなじことですぅ~ん。
このエッチ」
青さんは信也の腕に飛びついて、ぎゅっと腕を抱きしめた。
ボキッ。
ぎゃっ!
なんか変な音と声、しなかった?
「なんということに! 御老公、誰に襲われたのですか?
申し訳ありません。
気づきませんでしたぁ~、って私?」
俊也は左腕をだらんと垂らし、苦痛に低くうめいている。
イザベルの視線は厳しく、
「お前だ、お前、他に誰がいる!」
と、とがめている。
「失礼します! えい!」
「ぎぎゃっ!」
イザベルは素早く骨の位置を元に。ヒールの魔法を俊也の左腕にかける。
今現在で、骨折を癒すほどのヒールを使えるのは、イザベルだけ……のはずなのだが……。
アンリもヒールの呪文を唱え、重ね掛けしている。
ブルーも及ばずながらヒールを唱える。
三重重ね掛けのおかげか、数十秒後には痛みがほぼ消え、一分後には骨もくっついたようだ。
二分後に俊也が軽く振って確かめてみたら、全治したようだ。
気絶するかと思った。骨を接がれた時。
麻酔なしなんだもん!
俊也は深く学べた。俊也モードでブルーと接するときは、VSひのえ熊の心構えで。
外見がかわいいだけに、余計タチが悪い。
蒼白だったアンリの顔に、いくらか赤みが差してきた。「よかった~」とつぶやき、俊也にもたれかかった。
俊也は抱きとめながら思う。限界まで魔力を使ったのだ。
だが、魔法を使ったのは確かだ。
ヒールの魔法は、自分の生体エネルギーを魔力と合わせ、集中して患部に当て、癒す技だ。
したがって疲れるし、初等魔法の割に魔力消費量が多い。
つまり、この子、中等手前程度の魔力量を持っている。
「御老公、思わぬ拾いものかもしれませんな。フフフ」
ブルーは肘で俊也をツンツンした。
「君がやるとマジ痛いの!
全然デレになってない!
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