【R18】猫は異世界で昼寝した

nekomata-nyan

文字の大きさ
49 / 230

49 有罪! そして処罰は?

しおりを挟む
 カントから帰ってすぐ、俊也はとある人物の前で正座を強制された。

「いろいろ言いたいことがあるの。どれからにする?」
 とある人物は、冷ややかな声でそう言った。

「どれって、数? 年齢?」
 俊也は思い当たることがあり過ぎて、詳しく応えられなかった。

「まずは数からいこうか。
プリンが口を滑らせたの。『お嫁さんたちが』とプリンは言った。
ハサミで脅したら、全部ゲロした。『たち』って複数を表わす言葉だよね?」

「ぬいぐるみでも、脅迫はよくないよ……」

「あ~ん、なんだって?」

「なんでもございません」

「十人だってさ。しかも四人も妊娠させてる。
何か言うことは?」

「申し訳ありません。すべて俺の不徳の致すところです」
 ついに俊也は手を付き、フローリングに額をつけた。

「おかしいとは思ったんだよね。サイズの違う服やテイクアウトの発注数。
巫女を雇ったから? 
あんたは正月の神主か! 
どうして黙ってた?」

「言えると思う? ルラ一人でもあれだったし」

「朝陽ちゃん、もういいよ。こんな人だから仕方ないと思う」
 俊也は女神を見た。冷酷な検察官の隣で座るもう一人の妹を。

「カナちゃん、ありがとう」

「誰が頭を上げていいと言った!」
 検察官は非情の言葉を投げつける。俊也は再び極限土下座。

「十人でも許し難し。
今日連れ込んだ二人は何? 
サッカーでも一人余っちゃうよ」

「リザーブは……」

「やかましいわ! 今の言い方、嫁にする気満々ということでしょ?」
 なるほど、その通りだと俊也は思う。少なくともイレブンは、全員フィールド内に囲いこむつもりだった。

あの元まかない兵は、まだ決心がつかなかった。あまりにもすれてないから。

母親の許しはあるものの、ちょっと誘うだけでも石化しそうだ。プチ整形すら拒否したそうだし。
もちろん、信也はそれでいいと思っている。

だけど、イザベルとブルーを見て、全員アンを囲んでいるのはどういうわけだ? 

というより、どこを整形したいわけ?

イザベルとブルーは、コンプレックスの原因を、解消したかった気持ちはわかる。

他の嫁はどこを直せばいいのか見当もつかない。


「今にやけたな! 何を考えている!」
 えっ、土下座しているのにどうしてわかる?

「驚いたようだな。長い付き合いだ。気配でわかる」
 すげ~……。ずいぶん鋭いところがあること、わかってはいたが、これほどすごいとは思わなかった。

「もう一つ。私とほぼ変わらない、いたいけな児童の体を弄んでるだろ? 
それが一番許せない!」

「ごもっともです。ですが、二人とも三十歳超えてます」

「うるさい、うるさい、うるさ~い! 
三で割ってみろ!」

「はは~、仰せの通りでございます。体は朝陽殿より……」

「何が言いたいわけ? 私だって前より、ちょっぴりふくらんでるんだから」

「はは~、確かにちょっぴりふくらんだと拝察いたしました。
今日連れて帰ったアンの魔法を受ければ、もう少しなんとかなるかもしれません」
 俊也は追及を逃れるため、卑怯な手段をほのめかした。

「えっ……。マジで?」

 やっぱりね……。うまくごまかせるかも。俊也は内心ほくそ笑む。

「アンは骨格を変えて、脂肪を移動させる魔法を心得ております。
現に本人は、全く別人の顔に変化しました。
なんでも、母親の顔を選んだそうです。
ブルーとイザベルが、みんなに驚かれたのは、アンが施したプチ整形の結果です」

「顔はとりあえずいい。脂肪の方」

 カナは朝陽の脇をこづいた。
「朝陽、ごまかされてるよ。処罰の……」
 カナは、なにやらこそこそと、朝陽に語りかけた。

俊也の作戦は、もろくも崩れ去った。


「判決を申し渡す。もろもろの容疑、全部有罪! 
刑罰。
カナちゃんを女にしろ!」
 えっ……。俊也は思わずカナの顔を見つめた。思いつめたようなカナは、俊也をにらんだ。

「刑罰に従わないなら、一生許さない!」
 俊也は途方に暮れた。妹認定しているカナちゃんを、女にしていいものだろうか?

「本音を言ってよ! 私を抱きたいの? 抱きたくないの?」
 カナの目からは涙があふれていた。

「妹とのセックスが実現する。法的にも遺伝学上的にも問題ない。
俺の気持ち的にも問題はほとんどない。
ただ、俺が絶頂に達したら、こんなことになっちゃう」
 俊也は立ち上がり、パソコンを持ってきて、電源を入れた。ウインド×ズテンの立ち上がる間がもどかしい。

俊也は写真ファイルを開いた。そして、ある意味勇者に変身した自分? の姿を呼び出す。

「これは猫又ナイト2、猫又ナイトの戦闘形態だ。
危険はもちろんないけど、おっかないだろ?」
 カナは画面を食い入るように見つめた。そして言った。

「他の人、誰も怖がらないよね? 
私だって怖くない。
どんな形になったって、お兄ちゃんだもの。
いいえ、私の大好きな俊也さんだもん」

 そうか、そこまで俺のことを……。俊也は腹を固めた。

「ルラに話をつけてくる。ここで待ってて」
 俊也はすっくと立った……、こてっ……。

立とうとして、こけちゃいました。足がしびれていて。

かっこわる~! 

一種の「ざまあ」ですよね? 

さあ、みなさん、ごいっしょに!

爆発しろ!



俊也はルラに状況を報告。ルラは科学の人だった。一つだけ条件を付けて認めた。つまり、カナの魔力量の変化を確かめる。それだけだった。

俊也の強烈な儀式を終えたら、ゼロであろう人間が、いくらか魔力を得るかもしれない。
ぬいぐるみだって魔力を持ったのだから。

しかも、プリンはナイトに抱かれて寝るたび、魔力が薄い環境で上昇しているようだ。
猫又ナイトがそう漏らしていたから間違いない。
 
カナはルラをにらむように見据え、実験を了承した。



 カナはシャワーを借りていた。驚いたことに、シャワーやトイレは、完全に現代日本仕様だった。バスタブは違っているようだが。
聞けば、魔法であっという間に、お湯が貯められるという。

いわば、あちらの現代技術と、こちらの魔法技術のいいとこ取り。少なくとも、この館内で生活の不便さは感じないだろう。

 あちらの世界に帰らないわけだ。ましてや、十人の美女・美少女「巫女」が、毎晩よりどりみどり。

二人増えそうな気配だし。自分が男でも、帰りたくならないだろう。
 
 は~……。抱いて、なんて言っちゃったけど。完敗、だよね? 
どう考えても。

 私もあちら基準なら、そこそこいけてる方だと思う。告られたことも、何度かあったし。

 だけどね……。この館の巫女レベルは、一桁違ってる。

あの三人とは、二桁違ってるかも。

老化の問題もある。私はすぐにおばちゃん、おばあちゃんになっちゃう。

 頭が冷えたカナは、完全に意気消沈していた。

「あ~、カナちゃん、俺も入って、いいかな!」
 俊也の声が聞こえた。

 つまり、混浴? カナは動揺した。きっと巫女たちとも毎晩混浴している。

大和なでしこボディーが、欧米だよボディーに、勝てるわけないじゃん!

 でも、女の意地だ! 大和なでしこボディーには、それなりの魅力はある!
……あるはず? 
あって、いいよね?

「どうぞ!」
 カナは勇気を振り絞って了承した。

 俊也が浴室に入ってきた。もちろんすっぽんぽん。そして……。想像していたより、怖く見えなかった。

お腹にくっつきそうなほど、ギンギンになっているパオーン。

 あれって、期待してると解釈していい? いいんだよね!

 カナは、なんだかほっとした。頭の中のごく一部で思う。きっと処女が、初めてあれを見た、感想じゃないだろうけど。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

転生?したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

異世界亜人熟女ハーレム製作者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です 【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

処理中です...