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50 猫の仕事は寝子
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翌朝、カナは気持ちよく目覚めた。昨夜は気持ちいいどころではなかった。
ルラによれば、ナイトと合体した俊也は、天才セックス師そのものだという。
未体験の青い果実も、まだ苦痛しか感じないはずの超青い果実も、そして、もちろん熟れきった果実も、等しく超快感を与える。
処女でも痛くしないし、出血もないと。
実際その通りだった。またこうも聞いた。オティンティンをズキュンされるとき光るという。
女の子のあそこに合わせ、サイズを変えるとも。それもその通りだった。
自分のおっぱいや、あそこで戯れるとき、カナはちらっとシンボルを見た。
いざ、あれが自分の娘さんに入るかと思うと、若干不安に感じられた。
だが、徐々に細長いサイズへ変わった。
それからのことは、残念ながらよく覚えていない。
ひたすら気持ち良かった。ひたすら愛しかった。ひたすら乱れてしまった。
最後に……熱く感じられた。
その後彼は、猫又ナイト2に変身した。聞かされていたがびっくりした。
だが、全然怖くなかった。
清浄の魔法が施され、満たされていた中が、空しく感じられた。
発射された瞬間、ほっこりした温みが、局部から全身に広がった。
それが、魔法が施された瞬間、急に冷っと、という感じ。
実際に体液は、きれいに飛ばされたのだと思う。「事後処理」の必要もなかった。
だから四人も妊娠しちゃったんだよね。気持ち、わかるわ~。
長くあの温みと満腹感を味わっていたい。女として自然な感情だ。
そのときカナは理解した。十人の嫁の気持ち。自分に与えられた俊也との時間は、信じられないほど満たされる。
その時間を大事にしたい。他者にも大事にしてもらいたい。
その共通の思いが、十人の嫁を固く結び付けている。
私は……、日本の現地妻でいいや。独占したら、間違いなくあの快感に溺れてしまう。
カナは、また気づいた。嫁たちが異様に寛容なのは、自分の時間を持ちたいからだ。もっと言えば、溺れてしまい、「自分」を失いたくないのだ。
カナはそっとベッドを抜け出した。ナイトがう~んと背伸びした。
起きるのかな、と思ったが、また深く眠ったようだ。窮屈だったのかな、とカナは反省する。
カナは一晩中ナイトを胸の中に抱きしめていたから。
カナは身だしなみを整え、リビングに。メンバーと新たなメンバーは、全員そろっていた。
朝陽はカレシとテレトークしたいということで、裁判の後、すぐ帰った。
あのときの俊也の顔は見物だった。朝陽は「やったた顔」で、魔法陣に乗った。
カナは、シスコンアニキ認定を、俊也に下した。
ちょっぴりザマー気分になれたことは、ないしょだ。
「ドウダッタ?」
ルラがたどたどしい日本語で聞いてきた。ホットミルクを飲んでいるようだ。
あ~、妊婦にはカフェインやアルコールは禁物。
俊也さんが教えたのだろう。妊婦四人はみんなミルクを……って、
「ルラさん、日本語喋れるようになった?」
「キキトリ、マアマア。
ヤキトリ、オイシイ。
ハツオン、マダマダ。
ヨミ、カンジ、ムツカシスギ。
カナダケ、クギリ、ヨクワカラナイ。
トクニジョシ、ムツカシイ。
ニホンジョシ、ムツカシイ?
ダカラ、ハズカシイ」
カナは感心した。家庭教師俊也は、よく言っていた。助詞の使い方が一番難しくて重要だと。
なにげに使えるから、カナはぴんとこなかった。だが、難しいと感じられるのは、優秀な生徒の証であろう。
またジョーク(品質は別として)を交えられるのは、余裕の証。
「ゼンゼン、ハズカシクナイ。マリョク、ハカッテ」
カナは敬意を持って、ことさらゆっくり発音した。カナが何より感心したのは、日本語を覚えようというルラの誠意だ。この世界では全く必要ないのに。
カナはルラに歩み寄った。
「ワオ~、チョッピリ、アガッテル。
ダケド、タブン、ニホンデツカエナイ」
ゆうべ量ったとき、意外なことにわずかな魔力が感じられた。だが、ゼロコンマ以下の魔力が、四倍になっても増量はしれている。
種火ファイア程度なら使えても、多分気絶してしまう。
まあ魔法はあきらめた方がいいだろう。魔力の器の限界は生まれながら決まっている。年齢を重ね、習熟するにつれ、器は大きくなるが、いつかは増えなくなる。
現にルラの魔力量は、中出しでもほとんど変わらなくなった。器の限界が近づいたのだ。
妊娠初期につき、最近ご無沙汰だということもあるだろうが。
「コッチラナラ、ツカエル?」
カナは幾分気落ちしながら聞いた。やはり魔法は憧れだった。
「タブンカノウ。ダケド、キゼツスル。
アキラメル、ヨイ」
ルラの返事を聞き、カナはがっくり。ゆうべ「わずかにある」と俊也に通訳してもらい、ずいぶん期待していたのだが、使いものにならないレベルなのだ。
まあいい。私は日本の現地妻なのだから。この微妙なニュアンスは、通訳抜きでは無理だろう。
「ナイト、オコシテ、イイ?」
「ドウゾ。オコサナイ、オキナイ」
だよね~、ナイトは、あちらでもいつも寝ていた。猫の語源は「寝子」。「子(ね。ネズミの意)子」だともいわれている。
現代ではもう「子子(ねこ)」の仕事は、ほとんど終わっていると言っていい。「寝子」の仕事は永遠だ。
ルラによれば、ナイトと合体した俊也は、天才セックス師そのものだという。
未体験の青い果実も、まだ苦痛しか感じないはずの超青い果実も、そして、もちろん熟れきった果実も、等しく超快感を与える。
処女でも痛くしないし、出血もないと。
実際その通りだった。またこうも聞いた。オティンティンをズキュンされるとき光るという。
女の子のあそこに合わせ、サイズを変えるとも。それもその通りだった。
自分のおっぱいや、あそこで戯れるとき、カナはちらっとシンボルを見た。
いざ、あれが自分の娘さんに入るかと思うと、若干不安に感じられた。
だが、徐々に細長いサイズへ変わった。
それからのことは、残念ながらよく覚えていない。
ひたすら気持ち良かった。ひたすら愛しかった。ひたすら乱れてしまった。
最後に……熱く感じられた。
その後彼は、猫又ナイト2に変身した。聞かされていたがびっくりした。
だが、全然怖くなかった。
清浄の魔法が施され、満たされていた中が、空しく感じられた。
発射された瞬間、ほっこりした温みが、局部から全身に広がった。
それが、魔法が施された瞬間、急に冷っと、という感じ。
実際に体液は、きれいに飛ばされたのだと思う。「事後処理」の必要もなかった。
だから四人も妊娠しちゃったんだよね。気持ち、わかるわ~。
長くあの温みと満腹感を味わっていたい。女として自然な感情だ。
そのときカナは理解した。十人の嫁の気持ち。自分に与えられた俊也との時間は、信じられないほど満たされる。
その時間を大事にしたい。他者にも大事にしてもらいたい。
その共通の思いが、十人の嫁を固く結び付けている。
私は……、日本の現地妻でいいや。独占したら、間違いなくあの快感に溺れてしまう。
カナは、また気づいた。嫁たちが異様に寛容なのは、自分の時間を持ちたいからだ。もっと言えば、溺れてしまい、「自分」を失いたくないのだ。
カナはそっとベッドを抜け出した。ナイトがう~んと背伸びした。
起きるのかな、と思ったが、また深く眠ったようだ。窮屈だったのかな、とカナは反省する。
カナは一晩中ナイトを胸の中に抱きしめていたから。
カナは身だしなみを整え、リビングに。メンバーと新たなメンバーは、全員そろっていた。
朝陽はカレシとテレトークしたいということで、裁判の後、すぐ帰った。
あのときの俊也の顔は見物だった。朝陽は「やったた顔」で、魔法陣に乗った。
カナは、シスコンアニキ認定を、俊也に下した。
ちょっぴりザマー気分になれたことは、ないしょだ。
「ドウダッタ?」
ルラがたどたどしい日本語で聞いてきた。ホットミルクを飲んでいるようだ。
あ~、妊婦にはカフェインやアルコールは禁物。
俊也さんが教えたのだろう。妊婦四人はみんなミルクを……って、
「ルラさん、日本語喋れるようになった?」
「キキトリ、マアマア。
ヤキトリ、オイシイ。
ハツオン、マダマダ。
ヨミ、カンジ、ムツカシスギ。
カナダケ、クギリ、ヨクワカラナイ。
トクニジョシ、ムツカシイ。
ニホンジョシ、ムツカシイ?
ダカラ、ハズカシイ」
カナは感心した。家庭教師俊也は、よく言っていた。助詞の使い方が一番難しくて重要だと。
なにげに使えるから、カナはぴんとこなかった。だが、難しいと感じられるのは、優秀な生徒の証であろう。
またジョーク(品質は別として)を交えられるのは、余裕の証。
「ゼンゼン、ハズカシクナイ。マリョク、ハカッテ」
カナは敬意を持って、ことさらゆっくり発音した。カナが何より感心したのは、日本語を覚えようというルラの誠意だ。この世界では全く必要ないのに。
カナはルラに歩み寄った。
「ワオ~、チョッピリ、アガッテル。
ダケド、タブン、ニホンデツカエナイ」
ゆうべ量ったとき、意外なことにわずかな魔力が感じられた。だが、ゼロコンマ以下の魔力が、四倍になっても増量はしれている。
種火ファイア程度なら使えても、多分気絶してしまう。
まあ魔法はあきらめた方がいいだろう。魔力の器の限界は生まれながら決まっている。年齢を重ね、習熟するにつれ、器は大きくなるが、いつかは増えなくなる。
現にルラの魔力量は、中出しでもほとんど変わらなくなった。器の限界が近づいたのだ。
妊娠初期につき、最近ご無沙汰だということもあるだろうが。
「コッチラナラ、ツカエル?」
カナは幾分気落ちしながら聞いた。やはり魔法は憧れだった。
「タブンカノウ。ダケド、キゼツスル。
アキラメル、ヨイ」
ルラの返事を聞き、カナはがっくり。ゆうべ「わずかにある」と俊也に通訳してもらい、ずいぶん期待していたのだが、使いものにならないレベルなのだ。
まあいい。私は日本の現地妻なのだから。この微妙なニュアンスは、通訳抜きでは無理だろう。
「ナイト、オコシテ、イイ?」
「ドウゾ。オコサナイ、オキナイ」
だよね~、ナイトは、あちらでもいつも寝ていた。猫の語源は「寝子」。「子(ね。ネズミの意)子」だともいわれている。
現代ではもう「子子(ねこ)」の仕事は、ほとんど終わっていると言っていい。「寝子」の仕事は永遠だ。
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