71 / 230
71 躁と鬱のカナ
しおりを挟む
カナの学校。今日は放課後、個人面接が行われる。
カナは教室で順番を待っていた。順番は今日の最後。順番が近づいたら、前の子が教えてくれる。
「ふえ~……。今の成績なら難しいって言われちゃった」
カナと仲がいい琴音がぼやく。
「高望みしすぎじゃないの? 吐け! 第一志望はどこだ!」
高三の一学期、面接となれば、ある程度将来の方向は聞かれる。琴音は思った通り、進学希望のようだ。
成績はカナとどっこい、どっこいだけど。
「カナこそ全然話さないじゃん。大学、どうするの?」
琴音が反撃してきた。琴音は丸顔のかわいい系。あっけらかんとしているところがカナと共通し、気が合っている。
志望大学は話さないけど。きっと言うに言えない大学だと、カナは想像している。
「私は大体決めてるの。服飾系の専門学校か就職」
カナは一部省略して応えた。
「そっか~。今大学も、私たちレベルじゃ、なんだかな~って感じだしね。
カナ、針とかミシン大丈夫なの?」
幸いなことに「就職」の方はスルーしてくれた。カナは迷っていた。死語かもしれない「永久就職」を話すべきかどうか。
話したい気もするし、時期尚早という気もする。
「わりと好きだよ」
カナは無難に応えた。ウソではないし。先日の日曜、あちらの世界でルマンダの絵を見せられた。
古い絵の服は華美ではあるが、現代受けしない感じ。近いところの絵は、現代より先をいっている気がした。
こっちの雑誌を見て、勉強したという。
ルマンダさんは、ファションの才能もある。残念ながら裁縫はうまくできないという。カナはそれなら、と思い、専門的にお針子の勉強をしてみたいと思い始めた。
あの超人的な嫁たちとは、別方向で自分の個性を主張したかった。
「全然知らなかった。そっか~、いいんじゃない?
就職って、やっぱ服飾関係?
それなら専門学校行った方がいいと思う。
工場で機械的にミシン動かすじゃ、つまんないでしょ?
やっぱ専門技術持ってたら強いよ」
琴音は思い切り正論を語った。
「就職は工場じゃないの。絶対秘密守って」
「うわ~、もしかして、やっぱりそうなの!」
「やっぱりって?」
「永久就職と言いたいんでしょ?」
やっぱり分かってたんだ……。カナは急に照れくさくなった。
だが、ここで引き下がっては女じゃない。見せたかった、あの指輪が見せられる。
「ホントに、ないしょだよ」
カナは鞄の底に、いつも隠している箱を取り出した。
「これ、いただきました!」
俊也からもらった、ダイヤのエンゲージリングだった。高校生にはヤバすぎるでしょ、というビッグサイズの。
琴音はその指輪を見て、しばらく魂が抜けていた。そして、首につけたアメジストのネックレスも。
それは先日カナが見つけた戦利品だった。
カナはちょうど呼ばれ、職員室へ向かった。
抜け殻になった友人を教室に残し。
カナは面接を終えた。予想通り、友人から鬼のような質問攻め。
「相手は誰なのよ。できたな、とは分かってたけど」
琴音は質問攻めの第一段。
「名前はまだ明かせないんだけど。色々事情があるの」
「まあ、あんたは高校生だからね。明かせないこともわかる。
十八になるの来年だし。
まさかの同校(おなこう・同じ学校の略語)?
さっき酒井君、なにげにカナの進路聞いた。
あんた、何年になったの、と言ってやったけど。
私に感謝しろ。あいつ、ずっと前から気があった。
気づいてた?」
「なんとなく」
カナはこう言いたかった。どうしてあのころ、はっきり言ってくれなかったの? 多分断っただろうけど。
あのとき、とはルラと初めて会ったときだ。カナは酒井君、嫌いじゃなかった。
もしかしたら、ふらふら~と付き合ってたかも。カナはイマイチ不安だった。
自分があの世界に適合できるかどうか。はっきり腹を据えたつもりだが、あの超絶過ぎる嫁たちと会うと、自信がくだけてしまう。
仮に酒井君と付き合ってたらどうだろう? 今より安心できただろうか?
まあ、無理か。コ〇ナ絶好調のころだったし、コクる(告白するの略語)どころの話じゃなかっただろう。
あのころはラインでしか、クラスメイトと話せなかった。やっぱりラインじゃね、軽すぎると思う。
今日、指輪を見せたのは、心のどこかで「幸福」を確認したかった。そう思えてならない。
考えてみたら、現地妻になると考えていたころの方が、幸せだったかもしれない。
「何幸せ笑いしてるのよ!」
お友達からきついクレーム。
「私、笑ってた?」
「ほら、またとぼける。まあ、何か事情があることはわかった。
多分、マリッジブルーっていうやつ?
いざ婚約したら、結婚が現実味を帯びて不安になる。
お姉ちゃんがそうだった。
今は『マリッジブルー? なにそれっ?』って顔。
いつまで笑っていられることやら」
「琴ちゃん、今から暇?
よかったら銀座につきあってくれない?」
「銀座に? 何しに行くの?」
琴音はきょとんとして聞く。その心は、買い物するなら違ってるでしょ、ということ。
庶民派にとって銀座は、やはり敷居が高い。
「絵を見て感想を聞かせてほしいの。あなた、絵が好きでしょ?」
「まあ、そうなんだけど。誰の絵?」
「ごく一部にしか知られてない無名画家よ。今はね」
琴音は、意味がわからないままうなずいた。絵を見せて、何が聞きたいのだろう?
琴音は『銀座朝日』という画廊から出て、深くため息をついた。
その画廊では個展が開かれていた。作者は「ルマンダ」という女性だそうだ。
自画像が一点だけあった。ひたすら色っぽい女性だった。
他のモデルもすごい。すごいとしか言いようがなかった。そして彼女の絵は不思議な力が、どの作品にも感じられる。
作品カタログには、どの写真にも「非売品」と記されていた。意味わかんないんだけど……。
実をいえば、わからないでもない、という気はするが。
深い愛情が感じられるという意味で。普通じゃない、モデルへの執着とでも言えばいいだろうか。
「見て見て、みんな美しいでしょ?」
と自慢したい感じ?
作者とモデルたちは、どんな関係なんだろうと疑ってしまう。自画像も美しい作品だが、どこか突き放すような印象があった。
全然卑下する必要なんかないのに、と思って琴音は気づいた。
つまり、あの作者はモデルたちの美にひざまずいている。
「どうだった?」
カナが真顔で聞く。
「すごいの一言。モデルも作者も」
「でしょうね……」
カナの表情は、どこか寂しそうだった。
「特に金髪碧眼の美少女…て何人もいたか。
女王様と王女様がいた。
少し年下の王女様も。
青い王女様も。
どこかの国の貴族?」
「女王様は多分ルラさん。
王女様はフラワーさん、エレンさん。
黒髪はローランさん、プラチナブロンドはユーノさん。
青い王女は黒髪がエンランさん、金髪がマサラさん。
他の人もみんな個性が際立ってるでしょ?
どう思う?」
琴音はとまどった。カナはどんな返事を期待しているのだろう?
「美しい、なんて当たり前の感想聞きたくないんだ?」
カナは力なくうなずく。
「もしかして、あなたと比べて、ということ?」
カナは、ためらいがちにうなずく。
「あんなのと比べちゃダメだって。
ごめん。『あんなの』は、なかったね。
あんた、あのモデルの人たち、みんな知ってるみたいだから。
でも、比べちゃダメ。
比べたらいけない気がする。
カナはカナじゃない?
私が自信を持ってお勧めできるいい女。
ク~! あんたを嫁にしたかった。
これは絶対ジョークじゃないから」
「ありがとう……。全部聞いてくれる?
私、幸せだと思う。だけどつらいの」
「任せろ! なんでも聞いてやる!」
琴音は二時間後、安請け合いをしたことに後悔した。カナの気持ちが、わかり過ぎるほどわかったから。
全部あれだってさ。しかも、あれはないよ、あれは……。ハーレム?
琴音は聞いていた。カナが「隣のお兄ちゃん」に失恋したことを。
失恋が解消したことは、祝福できる。
だけどね……。おい、お兄ちゃん! 今すぐ出て来い! あの絵のモデルたち全員が、嫁ってどういうことよ!
琴音はそう言ってやりたかった。
そして、「ハーレム」ショックで、聞き流していたショッキングな内容に、琴音は今さらながら気づいた。
『異世界チートハーレム王』?
異世界とチートって、なんだそれは!
……単なる比喩、だよね?
カナは教室で順番を待っていた。順番は今日の最後。順番が近づいたら、前の子が教えてくれる。
「ふえ~……。今の成績なら難しいって言われちゃった」
カナと仲がいい琴音がぼやく。
「高望みしすぎじゃないの? 吐け! 第一志望はどこだ!」
高三の一学期、面接となれば、ある程度将来の方向は聞かれる。琴音は思った通り、進学希望のようだ。
成績はカナとどっこい、どっこいだけど。
「カナこそ全然話さないじゃん。大学、どうするの?」
琴音が反撃してきた。琴音は丸顔のかわいい系。あっけらかんとしているところがカナと共通し、気が合っている。
志望大学は話さないけど。きっと言うに言えない大学だと、カナは想像している。
「私は大体決めてるの。服飾系の専門学校か就職」
カナは一部省略して応えた。
「そっか~。今大学も、私たちレベルじゃ、なんだかな~って感じだしね。
カナ、針とかミシン大丈夫なの?」
幸いなことに「就職」の方はスルーしてくれた。カナは迷っていた。死語かもしれない「永久就職」を話すべきかどうか。
話したい気もするし、時期尚早という気もする。
「わりと好きだよ」
カナは無難に応えた。ウソではないし。先日の日曜、あちらの世界でルマンダの絵を見せられた。
古い絵の服は華美ではあるが、現代受けしない感じ。近いところの絵は、現代より先をいっている気がした。
こっちの雑誌を見て、勉強したという。
ルマンダさんは、ファションの才能もある。残念ながら裁縫はうまくできないという。カナはそれなら、と思い、専門的にお針子の勉強をしてみたいと思い始めた。
あの超人的な嫁たちとは、別方向で自分の個性を主張したかった。
「全然知らなかった。そっか~、いいんじゃない?
就職って、やっぱ服飾関係?
それなら専門学校行った方がいいと思う。
工場で機械的にミシン動かすじゃ、つまんないでしょ?
やっぱ専門技術持ってたら強いよ」
琴音は思い切り正論を語った。
「就職は工場じゃないの。絶対秘密守って」
「うわ~、もしかして、やっぱりそうなの!」
「やっぱりって?」
「永久就職と言いたいんでしょ?」
やっぱり分かってたんだ……。カナは急に照れくさくなった。
だが、ここで引き下がっては女じゃない。見せたかった、あの指輪が見せられる。
「ホントに、ないしょだよ」
カナは鞄の底に、いつも隠している箱を取り出した。
「これ、いただきました!」
俊也からもらった、ダイヤのエンゲージリングだった。高校生にはヤバすぎるでしょ、というビッグサイズの。
琴音はその指輪を見て、しばらく魂が抜けていた。そして、首につけたアメジストのネックレスも。
それは先日カナが見つけた戦利品だった。
カナはちょうど呼ばれ、職員室へ向かった。
抜け殻になった友人を教室に残し。
カナは面接を終えた。予想通り、友人から鬼のような質問攻め。
「相手は誰なのよ。できたな、とは分かってたけど」
琴音は質問攻めの第一段。
「名前はまだ明かせないんだけど。色々事情があるの」
「まあ、あんたは高校生だからね。明かせないこともわかる。
十八になるの来年だし。
まさかの同校(おなこう・同じ学校の略語)?
さっき酒井君、なにげにカナの進路聞いた。
あんた、何年になったの、と言ってやったけど。
私に感謝しろ。あいつ、ずっと前から気があった。
気づいてた?」
「なんとなく」
カナはこう言いたかった。どうしてあのころ、はっきり言ってくれなかったの? 多分断っただろうけど。
あのとき、とはルラと初めて会ったときだ。カナは酒井君、嫌いじゃなかった。
もしかしたら、ふらふら~と付き合ってたかも。カナはイマイチ不安だった。
自分があの世界に適合できるかどうか。はっきり腹を据えたつもりだが、あの超絶過ぎる嫁たちと会うと、自信がくだけてしまう。
仮に酒井君と付き合ってたらどうだろう? 今より安心できただろうか?
まあ、無理か。コ〇ナ絶好調のころだったし、コクる(告白するの略語)どころの話じゃなかっただろう。
あのころはラインでしか、クラスメイトと話せなかった。やっぱりラインじゃね、軽すぎると思う。
今日、指輪を見せたのは、心のどこかで「幸福」を確認したかった。そう思えてならない。
考えてみたら、現地妻になると考えていたころの方が、幸せだったかもしれない。
「何幸せ笑いしてるのよ!」
お友達からきついクレーム。
「私、笑ってた?」
「ほら、またとぼける。まあ、何か事情があることはわかった。
多分、マリッジブルーっていうやつ?
いざ婚約したら、結婚が現実味を帯びて不安になる。
お姉ちゃんがそうだった。
今は『マリッジブルー? なにそれっ?』って顔。
いつまで笑っていられることやら」
「琴ちゃん、今から暇?
よかったら銀座につきあってくれない?」
「銀座に? 何しに行くの?」
琴音はきょとんとして聞く。その心は、買い物するなら違ってるでしょ、ということ。
庶民派にとって銀座は、やはり敷居が高い。
「絵を見て感想を聞かせてほしいの。あなた、絵が好きでしょ?」
「まあ、そうなんだけど。誰の絵?」
「ごく一部にしか知られてない無名画家よ。今はね」
琴音は、意味がわからないままうなずいた。絵を見せて、何が聞きたいのだろう?
琴音は『銀座朝日』という画廊から出て、深くため息をついた。
その画廊では個展が開かれていた。作者は「ルマンダ」という女性だそうだ。
自画像が一点だけあった。ひたすら色っぽい女性だった。
他のモデルもすごい。すごいとしか言いようがなかった。そして彼女の絵は不思議な力が、どの作品にも感じられる。
作品カタログには、どの写真にも「非売品」と記されていた。意味わかんないんだけど……。
実をいえば、わからないでもない、という気はするが。
深い愛情が感じられるという意味で。普通じゃない、モデルへの執着とでも言えばいいだろうか。
「見て見て、みんな美しいでしょ?」
と自慢したい感じ?
作者とモデルたちは、どんな関係なんだろうと疑ってしまう。自画像も美しい作品だが、どこか突き放すような印象があった。
全然卑下する必要なんかないのに、と思って琴音は気づいた。
つまり、あの作者はモデルたちの美にひざまずいている。
「どうだった?」
カナが真顔で聞く。
「すごいの一言。モデルも作者も」
「でしょうね……」
カナの表情は、どこか寂しそうだった。
「特に金髪碧眼の美少女…て何人もいたか。
女王様と王女様がいた。
少し年下の王女様も。
青い王女様も。
どこかの国の貴族?」
「女王様は多分ルラさん。
王女様はフラワーさん、エレンさん。
黒髪はローランさん、プラチナブロンドはユーノさん。
青い王女は黒髪がエンランさん、金髪がマサラさん。
他の人もみんな個性が際立ってるでしょ?
どう思う?」
琴音はとまどった。カナはどんな返事を期待しているのだろう?
「美しい、なんて当たり前の感想聞きたくないんだ?」
カナは力なくうなずく。
「もしかして、あなたと比べて、ということ?」
カナは、ためらいがちにうなずく。
「あんなのと比べちゃダメだって。
ごめん。『あんなの』は、なかったね。
あんた、あのモデルの人たち、みんな知ってるみたいだから。
でも、比べちゃダメ。
比べたらいけない気がする。
カナはカナじゃない?
私が自信を持ってお勧めできるいい女。
ク~! あんたを嫁にしたかった。
これは絶対ジョークじゃないから」
「ありがとう……。全部聞いてくれる?
私、幸せだと思う。だけどつらいの」
「任せろ! なんでも聞いてやる!」
琴音は二時間後、安請け合いをしたことに後悔した。カナの気持ちが、わかり過ぎるほどわかったから。
全部あれだってさ。しかも、あれはないよ、あれは……。ハーレム?
琴音は聞いていた。カナが「隣のお兄ちゃん」に失恋したことを。
失恋が解消したことは、祝福できる。
だけどね……。おい、お兄ちゃん! 今すぐ出て来い! あの絵のモデルたち全員が、嫁ってどういうことよ!
琴音はそう言ってやりたかった。
そして、「ハーレム」ショックで、聞き流していたショッキングな内容に、琴音は今さらながら気づいた。
『異世界チートハーレム王』?
異世界とチートって、なんだそれは!
……単なる比喩、だよね?
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる