【R18】猫は異世界で昼寝した

nekomata-nyan

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104 俺を見捨てないで~~!

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レジはローラン、ユーノと共に、無言で待つ。マスコミ各社は逃げ出したいが、そういうわけにいかない。

一時間が経過。

あの記事を載せた雑誌社の、記者と責任者は来なかった。

「は~、あきれかえった。日本の国民よ、これがジャーナリズムの現実だ。
喧嘩する気にもならない。
ノベクン、富士山の近くに自衛隊の演習場があるだろ? 
そこに、なるべくでかくて丈夫な標的用意して。
もういいよ。キミたちと喧嘩してもつまんない。
外国特派員の皆さん。わが国と交渉したいなら考えます。
そう国の偉い人たちに伝えて。じゃ!」
 
レジと二人は、堂々とマスコミ陣の集団を割る。

そして、野本秘書が用意した部屋に入り、スーツケース型の魔法陣で転移した。

野本秘書は五分後、そのドアをノックする。

「王。着衣の方は、整いましたか?」
白々しく呼びかける。

「王、シュンヤーダ王……。失礼ですがドアを開けさせていただきます。
マスコミの方は下がって下さい! 
これ以上、かの国の機嫌を損ねたら、どう責任をとるんですか!」
 野本は、部屋をのぞこうとするマスコミ陣へ一喝。

マスコミ陣は、仕方なく二メートルほど下がる。野本はドアを開けた。

「やはり……。そこの君と君、部屋へ入ってみなさい。
あのお三方は転移された」
 
指名された報道陣が、部屋へはいる。丸の中に変な記号が底に描かれたスーツケースが、開いたまま残っているだけだった。

「機会があればお返しする」
 
野本はそう言って、スーツケースを回収した。

 
 俊也の実家。

 先に転移していたローランとユーノがレジを迎えた。

「レジさん、あのフリフリカクカクはちょっと……」
 ユーノが顰蹙の目を向ける。

「さすがに……。テレビで放送されるんでしょ?
どれぐらいの人が見たんだろう?」
 さすがのローランも目が冷たい。

「ごめんなさい! 調子に乗り過ぎました!」
 ノリノリだったレジは、冷や汗たら~り。冷静に考えたら、超ハズイ…どころでなかったか……。

「まあ、他の人には内緒にしておきます」
「言えないですよ。ギンギンになってたことも意味不明だし」
 ユーノとローランは、深くため息をついた。レジエッチとはなじみが薄い二人にとって、衝撃だった。いささか以上に変態チックな暴挙。
 
 レジさんの腰に、足で絡んだブルーさんを、つながったまま抱え、庭を走る様子は何度か目撃したが。

レジさんが言うことには『駅弁』という体位らしい。一昔前、電車の駅でお弁当を、あんな形で売っていたとか。
 ユーノもローランも、楽しそう、ちょっぴりやってみたいかもと思ったことは口にできなかった。

「見られること、好きなのは知ってたんですけど」
 とローラン。
「たしかに誰に見せても恥ずかしくない一物ですが」
 とユーノ。

「どうか俺を見捨てないで~~~!」
 土下座で哀願するレジだった。


 そのころレジの一物は、全世界に配信されていた。

 残念ながら? 日本のテレビでは、ぼかしが入っていたり、ごっそり削除されていたが、ネットで大公開されていた模様。

 その配信者は、例の記者会見に参加していた。しかも、カナと琴音の隠し撮りを記事にした記者。
 あまりにもおっかないので、自分が記事にしたことは、もちろん言えなかった。

 そこで「捨て垢」を使って陰湿な意趣返し。彼の意図とは違って、大好評裏に拡散されたことは、また別の話。

 結果、一部女子やおねえ・ホモセクシャル嗜好者界隈に、熱烈なレジファンを量産した。
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