【R18】猫は異世界で昼寝した

nekomata-nyan

文字の大きさ
117 / 230

117 楽しかったね さよなら

しおりを挟む
 雄一と友人、河合寛治(ひろはる。通称はカンジ)は、自販機で四本の飲み物を買う。

「ユウ、あの子、どんな感じだ? いけそう?」
寛治がニヤニヤしながら聞く。

「まるで脈なし。婚約者がいるんだってさ」
 雄一は気のない返事を返す。

カナのガードは超堅い。見てるだけしかできない。それだけでも悪くないけど。
でかいとは言えないが、おっぱいの谷間! 
顔、埋めてみてぇ~! パフパフ、やってみてぇ~!

水にぬれてかなり明瞭に見える桃尻。
顔、うめてみてぇ~! そんでもって……。そんな妄想を大いにそそられる雄一だった。
 妄想だけなんだけどね!

「そうなんだ? 
俺は初心貫徹(初志が正しい。念のため)で、琴ちゃん狙いだけど、よかった~。
いけそうだと思わない?」

「勝手に行けよ」
 雄一はふてくされて応える。たしかに琴ちゃんは、いかにもいけそうな気がする。
琴ちゃん、超いいノリしてるし、話もすっとんでおもしろい。

カナちゃんは、雰囲気を悪くしない程度に冷淡だ。全く見込みなし。

俺たちと付き合っているのは、多分琴ちゃんを気遣ってのことだろう。

顔はとびっきりいいとは思わない。だけど、誰もが好感を持つタイプだ。
ボディーは申し分なくとびっきり。

おっぱいはでかすぎず小さすぎず。

何と言ってもお肌。

タッチできる隙は見せないが、あんなに白くてきめ細かな肌は見たことない。

夏の紫外線も彼女を避けて注いでいる? 

そんなわけないとは思うが、事実琴ちゃんのお肌は、少し赤くなっている。

はあ~……。あんな彼女ができたら最高なんだけど。

「なんだよ、ため息なんかついちゃって。
もっと押してみろよ。
カレシがいても、夏は女を解き放つ」
 寛治は無責任にあおる。

「無理。水着のおっぱいとお尻、鑑賞するだけでいいよ」
 黙って見ているだけなら「理解」してくれるそうだから。


 カナはちょっとイライラしてきた。

それというのも、琴音がいかにも気のあるそぶりを見せるから。

カナ的には、そろそろ帰りたい。夜には館の何人かが、花火見物にやってくる約束だ。

カナの家の二階は、奇跡的に花火が見える。

仕掛け花火は無理だが、打ち上げ花火を見るなら特等席だ。

枝豆なんかをつまみながら、ビールをぐいっといきたい。外ではまだ飲むわけにいかないから。


カナは琴音を海の方へ誘った。彼女の意思を確認するために。

「ねえ、琴ちゃん。どうするつもりなの? 
あのカンちゃんっていう人、きっとする気満々だよ」

「う~ん……。どう思う? 
バージンは、ちょっと重いかなって、思う今日この頃なんだけど」

「私は関係ないもん。あなたがしたいなら、すればいい」
 
訳がわからないいらつきから、カナはつい突き放した言い方をした。

「冷たいこと言わないでよ」
「だって、しろともするなとも言えないでしょ?」
「まあ、そうなんだけどさ」
 琴音はうつむいて迷っているようだった。

カナは少し意外だった。普段は行動力が服…水着を着ているような女の子なのに。

「当分付き合う気?」
「無理でしょ。あの顔であのチャラさだよ。
何股もしてそう。
あんたのダンナほどじゃないだろうけど」

「ほっといてよ。私には不満なんてないんだから。
普段は野放しにしてくれて、要所でしめてくれる。
あんな、ある意味都合のいい男いないよ」

「ごめん。怒った?」
 カナの怒気に、琴音はおびえたように言う。

「怒ってなんか…怒ってるかもしれない。
無責任なこと言うよ。
あんなチャラチャラした男に、琴ちゃんの初めてやりたくない!」
 その言葉で、琴音はなんとも嬉しそうな表情になった。

「おっと~、カレシ持ちなくせに、親友へのジェラシー? 
いいよ。あんたの顔を立てようではないか。帰ろう」
 琴音はカナに腕を組んで、海の家の方へ引き返した。

海の家近くで、寛治はにこやかに手を挙げた。

「楽しかったね。私たち帰るから。さよなら」
 琴音とカナは、にっこり微笑んで通り過ぎた。

寛治は笑顔のまま固まっていた。

「えっ…え~~~!」
 寛治は膝から崩れ落ちた。

雄一は寛治の肩を、ポンポンとたたいた。

なぜだかその表情は、晴れやかだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

転生?したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

異世界亜人熟女ハーレム製作者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です 【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。

処理中です...