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160 偵察の結果
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シュミット。イスタルト最西端の町。
俊也は、その町に近い、郊外の一軒家を借りた。
ナーム王国と、ミスト王国の緊張が、いっそう高まってきた、という情報を得たからだ。
シュミットは、ナームとミストの国境に近い。いざ本格的に開戦となったら、素早く対応できる。
このシュミット仮設基地には、非貴族出身のアンリ、アン、そしてミネットが、当分の間駐屯することになっている。
俊也は湖の館を中心に、大使館、この基地の三か所を飛び回っている。
情報収集を終えた夕暮れ時。
俊也はテーブルに地図を広げた。さっきドローンで偵察した状況を元に、丸印をつけていく。
「ナームは、この三か所に陣地を設けている。
上級魔導師が、どこに配属されているかだな」
俊也の言葉に、三人の嫁はうなずく。
ミスト側にとって、この戦は単に勝てばいいでは済まない。
というのも、ナーム王朝が崩壊してしまったら、ナーム領内の混乱は、自国やイスタルトに波及するのは必至。
占領しても、ナームの領土や民は、お荷物にしかならない。
つまり、ナーム王朝をつぶさない程度に勝利する。戦の微妙なさじ加減が必要なわけだ。
俊也が考えている戦術は、糧道を断つと同時に、ナームの強力な魔導師部隊をつぶすこと。
それが実現したら、戦力は一挙にミスト有利となる。
「魔導師は三か所ともいるみたいだけど、わかりませんね」
アンは、ドローンが撮影した映像を見ながら言う。
「ミストもつかんでいないらしいですからね。上級魔導師の顔」
アンリが言う。
「俊也さん。ミーナさん、どうするんですか?
かなり思いつめた感じだけど」
ミネットが、不安げに俊也を見つめる。
ミーナは、ミネットの産みの母親であり、ミスト国王の元正妃だった。
不倫が発覚し、現在は湖の館で魔法を修行している。
三ヶ月間の特訓と、俊也が施す裏ワザで、魔力量はすでに上級魔導師レベルに達している。
「ミーナには、戦うなと言えない。
一人で、馬で来ると言ってたほどだ。
もういいか。
転移魔法ばらしちゃおう。
多分気づいてる」
俊也の言葉に、嫁三人はうなずいた。
共にミストと戦うことは、ミーナの罪滅ぼしであり、悲願なのだ。
「研修生の三人、どうしますか?」
アンが聞く。
「かなり上達してるんだけどね。
だけど、はっきり言ってまだ足手まとい。
なだめておくさ。
じゃ、館に帰るから。なんかあったらすぐ念話で知らせて。
向こうでは誰か待機してるから」
「はい!」
ミネットは胸を張って答える。
魔法陣を通した念話はもちろん、人間以外なら、ミネットは転移させる力を得ている。
まだ人間の転移は試してないが。ミネットの魔力量は、大魔導師の域にあるユーノ、ローランレベルに届いていた。
技術的には「まだまだ」らしいが。
猫又ナイトはルラの部屋に転移した。ナイトから、念話で連絡を受けていたルラが出迎える。
ちなみに、念話の有効距離は、最大五キロ程度。転移魔法陣が両方にある場合は、多分距離に関係なし。
「どんな感じ?」
ルラがナイトを抱き上げて鼻ツン。ナイトは俊也に変身。
「両陣営とも、国境近くに陣地を設営してる。
普通の遠距離魔法が届かない距離。
騎馬なら二、三時間ってとこ?
魔導師部隊の特定ができなくて。
実年齢は高いはずだけど、高位の魔導師は老けにくいから」
俊也は素っ裸のままでルラを抱きしめる。
ルラのお腹は、まだ目立たない。五か月前に妊娠した静香の方が目立つほどだ。
だが、その静香も、普通の妊婦に比べ、胎児の生育が極端に遅れ始めた。
お腹の中の子が原因だ。魔力ゼロだった静香も魔力を得た。
俊也の子供をはらんだら魔力が増強する。その仮説は、仮説と言えなくなった。
「顔がわかったら、話は早いんだけどね。
俊也的には、できるだけ死者を抑えたい。
難しいところだ」
リラはそう言って、俊也の唇を蹂躙する。
俊也のナニは、たちまちパオーン状態に。俊也の精力はあきれるばかり。
俊也形態は、並みの人間であるはずなのだが、一日で四五発はどんとこい。嫁たちは安心して俊也を誘惑できる。
「んふっ……。あっ……」
俊也は手でルラのおっぱいをまさぐる。妊婦さんに付き充実の乳房。
裸になっているついでだ。ナームも夜は動かないだろう。俊也はルラをベッドに誘った。
「どうしても後ろからじゃなきゃダメ?」
衣服を脱がされ、俊也にバックをとられたルラが甘く聞く。解禁後も俊也は、妊婦に一番負担が少ない背面側臥位を選んでいる。
しかも、深いところまでは突っ込まず、浅いところをごくゆったりと。
もっとしかも、手や口で俊也がいく寸前までサービスを義務付けられている。
長い時間のピストンは御法度らしい。俊也側のサービスもごくあっさり。
したがって、妊婦嫁はいささか不満がある。
「いやね、気の毒だとは思うけど、がまんしてくれない?」
俊也にとって、妊婦嫁の体調管理は、最高レベルのテーマだ。譲るわけにいかない。
「まあ、いいんだけど……。清浄魔法抜きだし。じゃ…いれて」
ルラは妥協して、お尻を突き出した。
「ほんとごめん。いれるよ?」
ルラのツボを訪ねる俊也だった。
開け放った窓から、ルラの色っぽい声が漏れる。隣室にいたエレンとフラワーは、肩をすくめ合って苦笑する。
カントの地は、夏を迎えようとしていた。
俊也は、その町に近い、郊外の一軒家を借りた。
ナーム王国と、ミスト王国の緊張が、いっそう高まってきた、という情報を得たからだ。
シュミットは、ナームとミストの国境に近い。いざ本格的に開戦となったら、素早く対応できる。
このシュミット仮設基地には、非貴族出身のアンリ、アン、そしてミネットが、当分の間駐屯することになっている。
俊也は湖の館を中心に、大使館、この基地の三か所を飛び回っている。
情報収集を終えた夕暮れ時。
俊也はテーブルに地図を広げた。さっきドローンで偵察した状況を元に、丸印をつけていく。
「ナームは、この三か所に陣地を設けている。
上級魔導師が、どこに配属されているかだな」
俊也の言葉に、三人の嫁はうなずく。
ミスト側にとって、この戦は単に勝てばいいでは済まない。
というのも、ナーム王朝が崩壊してしまったら、ナーム領内の混乱は、自国やイスタルトに波及するのは必至。
占領しても、ナームの領土や民は、お荷物にしかならない。
つまり、ナーム王朝をつぶさない程度に勝利する。戦の微妙なさじ加減が必要なわけだ。
俊也が考えている戦術は、糧道を断つと同時に、ナームの強力な魔導師部隊をつぶすこと。
それが実現したら、戦力は一挙にミスト有利となる。
「魔導師は三か所ともいるみたいだけど、わかりませんね」
アンは、ドローンが撮影した映像を見ながら言う。
「ミストもつかんでいないらしいですからね。上級魔導師の顔」
アンリが言う。
「俊也さん。ミーナさん、どうするんですか?
かなり思いつめた感じだけど」
ミネットが、不安げに俊也を見つめる。
ミーナは、ミネットの産みの母親であり、ミスト国王の元正妃だった。
不倫が発覚し、現在は湖の館で魔法を修行している。
三ヶ月間の特訓と、俊也が施す裏ワザで、魔力量はすでに上級魔導師レベルに達している。
「ミーナには、戦うなと言えない。
一人で、馬で来ると言ってたほどだ。
もういいか。
転移魔法ばらしちゃおう。
多分気づいてる」
俊也の言葉に、嫁三人はうなずいた。
共にミストと戦うことは、ミーナの罪滅ぼしであり、悲願なのだ。
「研修生の三人、どうしますか?」
アンが聞く。
「かなり上達してるんだけどね。
だけど、はっきり言ってまだ足手まとい。
なだめておくさ。
じゃ、館に帰るから。なんかあったらすぐ念話で知らせて。
向こうでは誰か待機してるから」
「はい!」
ミネットは胸を張って答える。
魔法陣を通した念話はもちろん、人間以外なら、ミネットは転移させる力を得ている。
まだ人間の転移は試してないが。ミネットの魔力量は、大魔導師の域にあるユーノ、ローランレベルに届いていた。
技術的には「まだまだ」らしいが。
猫又ナイトはルラの部屋に転移した。ナイトから、念話で連絡を受けていたルラが出迎える。
ちなみに、念話の有効距離は、最大五キロ程度。転移魔法陣が両方にある場合は、多分距離に関係なし。
「どんな感じ?」
ルラがナイトを抱き上げて鼻ツン。ナイトは俊也に変身。
「両陣営とも、国境近くに陣地を設営してる。
普通の遠距離魔法が届かない距離。
騎馬なら二、三時間ってとこ?
魔導師部隊の特定ができなくて。
実年齢は高いはずだけど、高位の魔導師は老けにくいから」
俊也は素っ裸のままでルラを抱きしめる。
ルラのお腹は、まだ目立たない。五か月前に妊娠した静香の方が目立つほどだ。
だが、その静香も、普通の妊婦に比べ、胎児の生育が極端に遅れ始めた。
お腹の中の子が原因だ。魔力ゼロだった静香も魔力を得た。
俊也の子供をはらんだら魔力が増強する。その仮説は、仮説と言えなくなった。
「顔がわかったら、話は早いんだけどね。
俊也的には、できるだけ死者を抑えたい。
難しいところだ」
リラはそう言って、俊也の唇を蹂躙する。
俊也のナニは、たちまちパオーン状態に。俊也の精力はあきれるばかり。
俊也形態は、並みの人間であるはずなのだが、一日で四五発はどんとこい。嫁たちは安心して俊也を誘惑できる。
「んふっ……。あっ……」
俊也は手でルラのおっぱいをまさぐる。妊婦さんに付き充実の乳房。
裸になっているついでだ。ナームも夜は動かないだろう。俊也はルラをベッドに誘った。
「どうしても後ろからじゃなきゃダメ?」
衣服を脱がされ、俊也にバックをとられたルラが甘く聞く。解禁後も俊也は、妊婦に一番負担が少ない背面側臥位を選んでいる。
しかも、深いところまでは突っ込まず、浅いところをごくゆったりと。
もっとしかも、手や口で俊也がいく寸前までサービスを義務付けられている。
長い時間のピストンは御法度らしい。俊也側のサービスもごくあっさり。
したがって、妊婦嫁はいささか不満がある。
「いやね、気の毒だとは思うけど、がまんしてくれない?」
俊也にとって、妊婦嫁の体調管理は、最高レベルのテーマだ。譲るわけにいかない。
「まあ、いいんだけど……。清浄魔法抜きだし。じゃ…いれて」
ルラは妥協して、お尻を突き出した。
「ほんとごめん。いれるよ?」
ルラのツボを訪ねる俊也だった。
開け放った窓から、ルラの色っぽい声が漏れる。隣室にいたエレンとフラワーは、肩をすくめ合って苦笑する。
カントの地は、夏を迎えようとしていた。
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