【R18】猫は異世界で昼寝した

nekomata-nyan

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188 フミの祝宴

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 そのころ俊也は、日本に転移し、余剰米の買い付けに奔走していた。

もちろん、シャネル侯爵を通し、ナームの商人に激安で卸す手はずは整っている。

芽が出やすいイモ類より簡単に保存でき、効率的に大勢の生命を保てる。

その買付資金は、先の戦の「傭兵手当」を充てる予定だ。ナームの国庫から出た資金を庶民に還元する。
つまり、ナームの国家や領主たちに米を買わせ、できるだけ多くの庶民の飢えを解消する。

それはナームの力を、大きく削いでしまった自分の、せめてもの義務であると思っている。


 米の買い付けと輸送に一区切りつけ、俊也は野本家に招かれていた。

なんでもフミのお祝いがあるとか。

フミの両親には、今回の米の買い付けで、ずいぶんお世話になった。フミの父親は野辺総理の第一秘書。
いわば総理の懐刀だ。母親は一宮一族出身。一宮一族の現長老一宮巫見(ふみ)は、フミの曾祖母にあたり、人間の心を読む異能力を持っている。

その能力を生かし、一宮一族は古来政財界に隠然たる力を持ち続けていた。

俊也はフミの先天的心臓疾患を根治させた縁で、フミと婚約関係を結んでいる。

「フミちゃん、おめでとう。
弥生さん、なんのお祝いだか教えてくれなかったけど。
乾杯!」
 俊也はフミの父親野本健介に指名され、乾杯の音頭をとった。

「乾杯!」
 祝宴のメンバーはグラスを掲げる。野本家の客間は、今時珍しい和室だった。

「で、実は何のお祝い?」
 俊也は誰にともなく聞く。

「赤飯で察してください。
フミは心臓病と魔力の影響で、ずいぶん遅れていたんです」
 フミの母親、弥生がわけあり笑顔で答える。

ああ、なるほど、と俊也は納得。つまり、初潮を迎えたのだ。

「よかったね。フミちゃん」
 俊也は隣に座るフミに笑顔でことほぐ。

「情けないことですが、私はとっくに迎えていると思い込んでました」
 健介が苦笑を浮かべ、ビールを口にする。

「お父さん、最近は偉いのよ。
ちゃんと家に帰るの」
 フミが十八茶入りのグラスをちびり。健介は苦笑をいっそう深める。

「で、お二人はフミちゃんの友達? 
双子だよね? 
どことなく似てるけど、もしかして従妹とか?」
 俊也は中学生らしき、二人のゲキカワ女の子に視線を向ける。

「フミとのデートの時、見かけなかった? 
紹介する。向かって右側が一宮茜、左が幸(みゆき)、弟の娘よ。
お察しの通りフミの従妹にあたる。
フミの『治療』が成功して、祖母がボディーガードに付けてくれたの。
フミは学校、ほとんど行ってなかったし、何かと浮きやすいから」
 弥生が説明する。

「一宮茜です。どうか今後ともよろしくお願いします」
「幸です。私たち、俊也さんの、おめがねにかなうでしょうか?」
 双子姉妹は、緊張の面持ちで言う。

「めがねにかなう?」
 俊也はある予感を持ちつつ確かめる。

「私たちは、学校だけではなく、フミちゃんの両腕として、一生お仕えするよう曾祖母から命じられています。
フミちゃん同様、できればかわいがってくださいませ」
 二人は座布団から降り、三つ指をついて礼を尽くす。

超アナクロ発想! 
まるであちらの世界の人間。まあ、これが一宮一族なのだろうが。

俊也はかなりあきれたが、座布団から慌てて降りる。

「俺にはすでに二十人の嫁がいます。本当によろしいのでしょうか?」
 俊也は一応聞いてみる。

「私たちは、フミちゃんに到底及ばないものの、ある程度の力は持っています。
俊也さんには、特別な力があると聞いています。
俊也さんとお嫁さんたちがよろしければ、私たちにお力をお分け下さい。
お情けを頂けないなら、私たちは一生処女のまま過ごすことになります。
どうか、どうかお情けを」
「お願いします」

 俊也の嫁は、また二人増えることになった。


 俊也は野本家で泊めてもらうことになった。それほど飲んでいないので、風呂を借りている。

「ふ~……。なんかまた増えちゃった。幼な婚約者が二人も」
 俊也の頬は思わず緩む。マサラやエンランという合法ロリをいただいている俊也だ。今や完全にロリ認定できる。
 もっとも、マサラやエンランの成長は、こちらの世界に比べ、少し遅いかな、という感じになっている。

 ルラ達に言わせたら、魔力は自分の理想とする肉体に最適化するよう働くそうだ。
 言われてみたらたしかに、と思う。ミーナやルマンダは、明らかに若返っているし、三幹部やユーノとローランは、女ざかりにちかづいて変化は緩慢になった。

 最高かよ! 俊也はバラエティーに富んだ嫁たちの裸体を思い浮かべ……。

「おい、お前! 今夜はなしだからな!」
 自らのパオーンをしかりつける。

「俊也さん、お背中流します」
「失礼します」
 キタ~! ロリ姉妹の声だ!

 茜と幸は浴室のサッシを開け、おずおずと入ってきた。

 パンブラオンリー! フミと同い年だと聞いたが、さすがに少しでかい……。
 もちろん、おっぱいやお尻。

まずい!二人の清楚なランジェリー姿に、俊也のパオーンはパオパオ~ン。

「あの~、湯船からあがってもらえます?」
「私たちの目は気にしないでください」
 茜と幸は口々に言う。俊也には、まだ区別がつかないが。

「気にしないで、と言われましても……」
 パオパオ~ンだし……。

「フミちゃんに命じられたんです」
「フミちゃんと俊也さんに、心からお仕えすることが私たちの使命です」 

 ムフ……。使命なら、仕方ないね……。

 勢いよく立ち上がる俊也だった。

「まあ……」
「ご、ご立派です!」
 俊也のお調子者息子は、調子に乗り切っていた。
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