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第05話 スキル箱庭の真価
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我に返ったレイは呆然と空を見上げていた。
「箱庭……。もしかして……とんでもないスキルなんじゃ……? ……知りたい。狩りを中断して集落に戻ろう!」
レイはスキルの事で頭がいっぱいになり、急いで集落に戻った。
「お? 兄ちゃん──ってどうした、そんな慌てて」
「すみません! 後で話しますので時間を下さい!」
「へ? お、おぉ」
困惑する男に謝罪し部屋に駆け込む。
「はぁはぁ……。よ、よし! 確認しよう! スキル【箱庭】!」
部屋に入り扉を出す。そしてゆっくりと扉を開き箱庭に入った。
「い、いる。でもなんだろ……あれだけ襲い掛かってきたフォレストボアがまるで飼育されてるように大人しくなってる……?」
生きたまま収納した二体のフォレストボアは木の下で伏せたままのんびり休んでいた。二体のフォレストボアはレイが近付いても襲い掛からず気の抜けた顔をしている。
「どうなってんだ? あの凶暴だった面影がまるでなくなってる? っと、それより説明書だ」
襲い掛かってこないなら戦うまでもないと、レイは黒い箱から説明書を取り出し目を通していった。
「ふむふむ……」
説明書にはこう記されていた。
スキル【箱庭】について。
スキル【箱庭】は楽園となる世界を創り上げていくスキルである。主を除く全ての生き物は住人となり、主の力となる。
「僕の力になる?」
主は住人となった者のスキルを使用可能となる他、箱庭の発展状況により世界樹から発展ボーナスを受け取る事ができる。
「住人のスキルが使用可能……えっ!? ちょっと待った! もしかして複数のスキルが使えるようになるの!? し、信じられない!」
発展ボーナスは一度のみ受け取り可能。世界樹に触れ選択肢から選び受け取る。
「この小さな木が世界樹? へぇ~……」
世界樹の麓にある黒い箱は【収納箱】であり、主しか見えない上、主のみ出し入れが可能となっている。住人は入れる事のみ可能である。
「収納箱!?」
収納箱はスキル【収納】と同じ効果があり、生物は入れられないが、箱の中身は時間経過による劣化がなく、かつ容量は無限に設定されている。加えて出し入れは箱庭の外からも可能である。
「容量無限に時間経過による劣化なし!? こ、これだけでも破格じゃないか! は、ははっ。やっぱり僕のスキルは不遇スキルなんかじゃなかったんだ!」
説明書の最後にはこう記されていた。
《このスキルを授かりし者に幸多からん事を。願わくばこのスキルを使い世界に再び光を灯して欲しい 神より》
最後の一文を読み額から汗が零れた。
「か、かかか神……? 神より!? 嘘だろ!? こんなスキル聞いた事もないっ! いや、待てよ……。水晶って本当に黄色だったのか?」
レイは水晶を覗く司祭の話を思い出す。
「眩しそうにしていたよな。あれは黄色じゃなくてもしかして金色だったんじゃないか?」
スキルは全て神が与えしもの。どんなスキルでも必ず人の暮らしに役立つようにと神が与えるものだ。
「発展したこの世界でいつの頃からかスキルに優劣ができた。そして今では不遇スキルといわれるスキルを授かった者は不幸な目にあっている。神は嘆いているんじゃないか? このスキルが人に優劣をつける世界の現状に……」
いつの間にか足元にフォレストボアが歩み寄り鼻を擦り付けていた。
「は、ははっ。可愛いな。そっか、お前達だって腹は減るもんな。仲間を殺して悪かったよ」
《ブルル……》
レイは収納箱に説明書を戻し、世界樹に寄り掛かりながらフォレストボアの頭を撫でてやった。
「……探そう。この箱庭に住んでくれる住人を。世界を回って冷遇されている人達を! そして世界から悲しみをなくす! これが僕の使命だ!」
ブルルルッ!
「ははっ、応援してくれるのかい? そうだ、君達の住処を作らないとな?」
レイは立ち上がり世界樹に触れる。
「メニュー、住居作成!」
説明書から住居の作成方法を知ったレイはフォレストボアのために牧草と溜め池付きの頑丈な木の柵で囲った牧場を設置した。
「さ、今日からここが君達の家だ。ここには敵なんかいないからのんびり暮らしてくれ」
ブルルルッ!
二体のフォレストボアは喜び牧場に入り牧草を食べ始めた。
「後は倒した二体のフォレストボアを収納箱に入れて……と」
レイは先に倒したフォレストボア二体を収納箱に入れ、箱庭の中から外に出た。
時刻は昼を少し過ぎた辺り。レイは昼食中の夫婦に事情を告げに向かった。
「お? 兄ちゃん、さっきはどうしたんだ?」
「すみませんでした。今からちょっと僕のスキルについて話をしたいのですが」
「スキル? おお、そりゃ構わないが」
「ありがとうございます」
レイは二人と昼食を摂りながら自分のスキルについて簡単に説明した。
「……すると何か? 兄ちゃんのスキルは人間が住める世界を作れるってのか?」
「はい。それと自由に物を出し入れできます」
「す、凄いのねぇ。にわかには信じられないけれど」
「実際に入ってみますか?」
「だ、大丈夫なのか?」
「はい。さっきまで入ってましたから。昼食が終わり次第入り口を出しますね」
昼食後、レイは二人に箱庭の中を見せた。
「こ、こりゃあ……どうなってんだ?」
「まぁまぁ……、綺麗な空気ねぇ~。ちょっと狭いかしら?」
「はい。まだフォレストボア二体しか住人がいなくてですね。住人が増えたら広くなるみたいなんです」
「はぁ~。あのフォレストボアが家の牛みたいに大人しくなってらぁ……」
「ねぇ、あの牧草減ってないように見えるのだけれど」
「あ、はい。なんか牧草が生えた状態で住居として完成してるみたいで。食べても一瞬で生えてくるみたいなんですよ」
フォレストボアは腹を膨らませ、満足そうな表情で地面に転がっていた。
「食べてもなくならない牧草だって!? な、なんて羨ましい環境だ! 飼料代だけでもバカにならないってのに……」
そこで婦人が男に尋ねた。
「あなた、長にこの話をしてみない?」
「長に?」
「ええ。私達も世間では不遇扱いされて行き場がないじゃない。それならここの中で暮らしても何も変わらなくないかしら?」
「いや、待て。俺達はそれで良いかもしれんが他奴らは畑もあるしな。それに家はどうするんだ」
今一つ乗り気ではない男にレイが言った。
「あの、家なら一瞬でできますよ」
「は?」
「住人が増えると世界が広がって住居を作成できるようになるんですよ。例えば庭付き一戸建てだったり畑付きだったりと選べるみたいで」
「はぁっ!? そ、その畑ってまさか!?」
「はい。多分牧草みたいに採取してもなくならないんじゃないかなと。あ、まだ検証してませんからわかりませんが」
すると男はしばらく唸りレイを見た。
「兄ちゃん、今から長にも話に行こう。もし今の話が本当なら全員住人になるかもしれねぇ」
「本当ですか!?」
「ああ。この集落は世間から爪弾きにされた人間が集まってできた集落なんだ。子どもらは儀式前だからまだわからんがな」
「レイさん? 一度住人になったらここからは出られないのかしら?」
「いえ、出られますよ。住む意思がない人は住人として認識されません。それと犯罪行為に及んだ場合は強制的に箱庭から排除されるようです」
この話を聞いた婦人は安堵の表情を浮かべた。
「それならこの中は争いのない世界って事じゃない。行商人に買い叩かれる事もないし、安心できそうねっ」
「飼料代もかからなくて野菜食い放題だとぉ……っ。楽園かよ」
「ははっ。完成したら楽園かもしれないですね。僕はこれから世界を回り不遇扱いされている人達を救うつもりです」
「なるほどな。よし、とりあえず長に話をつけに行こうか兄ちゃん」
「はいっ!」
この後、長の家に集落の人間が全員集まりレイ達の話に耳を傾けたのだった。
「箱庭……。もしかして……とんでもないスキルなんじゃ……? ……知りたい。狩りを中断して集落に戻ろう!」
レイはスキルの事で頭がいっぱいになり、急いで集落に戻った。
「お? 兄ちゃん──ってどうした、そんな慌てて」
「すみません! 後で話しますので時間を下さい!」
「へ? お、おぉ」
困惑する男に謝罪し部屋に駆け込む。
「はぁはぁ……。よ、よし! 確認しよう! スキル【箱庭】!」
部屋に入り扉を出す。そしてゆっくりと扉を開き箱庭に入った。
「い、いる。でもなんだろ……あれだけ襲い掛かってきたフォレストボアがまるで飼育されてるように大人しくなってる……?」
生きたまま収納した二体のフォレストボアは木の下で伏せたままのんびり休んでいた。二体のフォレストボアはレイが近付いても襲い掛からず気の抜けた顔をしている。
「どうなってんだ? あの凶暴だった面影がまるでなくなってる? っと、それより説明書だ」
襲い掛かってこないなら戦うまでもないと、レイは黒い箱から説明書を取り出し目を通していった。
「ふむふむ……」
説明書にはこう記されていた。
スキル【箱庭】について。
スキル【箱庭】は楽園となる世界を創り上げていくスキルである。主を除く全ての生き物は住人となり、主の力となる。
「僕の力になる?」
主は住人となった者のスキルを使用可能となる他、箱庭の発展状況により世界樹から発展ボーナスを受け取る事ができる。
「住人のスキルが使用可能……えっ!? ちょっと待った! もしかして複数のスキルが使えるようになるの!? し、信じられない!」
発展ボーナスは一度のみ受け取り可能。世界樹に触れ選択肢から選び受け取る。
「この小さな木が世界樹? へぇ~……」
世界樹の麓にある黒い箱は【収納箱】であり、主しか見えない上、主のみ出し入れが可能となっている。住人は入れる事のみ可能である。
「収納箱!?」
収納箱はスキル【収納】と同じ効果があり、生物は入れられないが、箱の中身は時間経過による劣化がなく、かつ容量は無限に設定されている。加えて出し入れは箱庭の外からも可能である。
「容量無限に時間経過による劣化なし!? こ、これだけでも破格じゃないか! は、ははっ。やっぱり僕のスキルは不遇スキルなんかじゃなかったんだ!」
説明書の最後にはこう記されていた。
《このスキルを授かりし者に幸多からん事を。願わくばこのスキルを使い世界に再び光を灯して欲しい 神より》
最後の一文を読み額から汗が零れた。
「か、かかか神……? 神より!? 嘘だろ!? こんなスキル聞いた事もないっ! いや、待てよ……。水晶って本当に黄色だったのか?」
レイは水晶を覗く司祭の話を思い出す。
「眩しそうにしていたよな。あれは黄色じゃなくてもしかして金色だったんじゃないか?」
スキルは全て神が与えしもの。どんなスキルでも必ず人の暮らしに役立つようにと神が与えるものだ。
「発展したこの世界でいつの頃からかスキルに優劣ができた。そして今では不遇スキルといわれるスキルを授かった者は不幸な目にあっている。神は嘆いているんじゃないか? このスキルが人に優劣をつける世界の現状に……」
いつの間にか足元にフォレストボアが歩み寄り鼻を擦り付けていた。
「は、ははっ。可愛いな。そっか、お前達だって腹は減るもんな。仲間を殺して悪かったよ」
《ブルル……》
レイは収納箱に説明書を戻し、世界樹に寄り掛かりながらフォレストボアの頭を撫でてやった。
「……探そう。この箱庭に住んでくれる住人を。世界を回って冷遇されている人達を! そして世界から悲しみをなくす! これが僕の使命だ!」
ブルルルッ!
「ははっ、応援してくれるのかい? そうだ、君達の住処を作らないとな?」
レイは立ち上がり世界樹に触れる。
「メニュー、住居作成!」
説明書から住居の作成方法を知ったレイはフォレストボアのために牧草と溜め池付きの頑丈な木の柵で囲った牧場を設置した。
「さ、今日からここが君達の家だ。ここには敵なんかいないからのんびり暮らしてくれ」
ブルルルッ!
二体のフォレストボアは喜び牧場に入り牧草を食べ始めた。
「後は倒した二体のフォレストボアを収納箱に入れて……と」
レイは先に倒したフォレストボア二体を収納箱に入れ、箱庭の中から外に出た。
時刻は昼を少し過ぎた辺り。レイは昼食中の夫婦に事情を告げに向かった。
「お? 兄ちゃん、さっきはどうしたんだ?」
「すみませんでした。今からちょっと僕のスキルについて話をしたいのですが」
「スキル? おお、そりゃ構わないが」
「ありがとうございます」
レイは二人と昼食を摂りながら自分のスキルについて簡単に説明した。
「……すると何か? 兄ちゃんのスキルは人間が住める世界を作れるってのか?」
「はい。それと自由に物を出し入れできます」
「す、凄いのねぇ。にわかには信じられないけれど」
「実際に入ってみますか?」
「だ、大丈夫なのか?」
「はい。さっきまで入ってましたから。昼食が終わり次第入り口を出しますね」
昼食後、レイは二人に箱庭の中を見せた。
「こ、こりゃあ……どうなってんだ?」
「まぁまぁ……、綺麗な空気ねぇ~。ちょっと狭いかしら?」
「はい。まだフォレストボア二体しか住人がいなくてですね。住人が増えたら広くなるみたいなんです」
「はぁ~。あのフォレストボアが家の牛みたいに大人しくなってらぁ……」
「ねぇ、あの牧草減ってないように見えるのだけれど」
「あ、はい。なんか牧草が生えた状態で住居として完成してるみたいで。食べても一瞬で生えてくるみたいなんですよ」
フォレストボアは腹を膨らませ、満足そうな表情で地面に転がっていた。
「食べてもなくならない牧草だって!? な、なんて羨ましい環境だ! 飼料代だけでもバカにならないってのに……」
そこで婦人が男に尋ねた。
「あなた、長にこの話をしてみない?」
「長に?」
「ええ。私達も世間では不遇扱いされて行き場がないじゃない。それならここの中で暮らしても何も変わらなくないかしら?」
「いや、待て。俺達はそれで良いかもしれんが他奴らは畑もあるしな。それに家はどうするんだ」
今一つ乗り気ではない男にレイが言った。
「あの、家なら一瞬でできますよ」
「は?」
「住人が増えると世界が広がって住居を作成できるようになるんですよ。例えば庭付き一戸建てだったり畑付きだったりと選べるみたいで」
「はぁっ!? そ、その畑ってまさか!?」
「はい。多分牧草みたいに採取してもなくならないんじゃないかなと。あ、まだ検証してませんからわかりませんが」
すると男はしばらく唸りレイを見た。
「兄ちゃん、今から長にも話に行こう。もし今の話が本当なら全員住人になるかもしれねぇ」
「本当ですか!?」
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「レイさん? 一度住人になったらここからは出られないのかしら?」
「いえ、出られますよ。住む意思がない人は住人として認識されません。それと犯罪行為に及んだ場合は強制的に箱庭から排除されるようです」
この話を聞いた婦人は安堵の表情を浮かべた。
「それならこの中は争いのない世界って事じゃない。行商人に買い叩かれる事もないし、安心できそうねっ」
「飼料代もかからなくて野菜食い放題だとぉ……っ。楽園かよ」
「ははっ。完成したら楽園かもしれないですね。僕はこれから世界を回り不遇扱いされている人達を救うつもりです」
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「はいっ!」
この後、長の家に集落の人間が全員集まりレイ達の話に耳を傾けたのだった。
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