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第3幕

01 再会

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    事実を知らされた武瑠は全てを捨て、1人旅に出ていた。

「信長達も全て女神が弄った存在だった…。もう何を信じて良いのか分からねぇ…。全部が紛い物に見えちまう。」

    武瑠は武将との関わりを持たない様に生きていくと決めた。

    そんな武瑠は今、フラフラと町を見て回っていた。

「お、あの子中々可愛いな。お~い。」

「はい?」

「今暇?」

「う~ん…。」

    町娘は武瑠を見た。高価な物を身につけていた武瑠を見ると、町娘はニッコリと笑った。

「暇ですよ?」

「ならさ、どっか休める場所いかね?」

「ふふっ、休めるのかな?」

「運動した後な?」

「えっち♪」

    武瑠は町娘の家に転がりこみ、娘を抱いた。

「あんっ♪お侍さんの…凄いっ♪はぁ…あっあっあっ♪」

「お前の膣内も気持ち良いぜっ!」

「あっ♪もうっ…そんなにがっつかないのっ♪時間はたっぷりあるんだから…ね?暫く此処で暮らさない?行く宛無いんでしょ?」

「ふむ…。まぁそれも良いか。所でこんな町外れで1人暮らしだったのか?」

「ん~親が戦で死んじゃってさ。家はあるけど畑とか大変だし。1人で暮らすのはキツくて。だから、助けてくれない?」

「良いぞ?その代わり…毎日抱かせてくれよ。」

「良いわよ、でも…ちゃんと働いてね?」

「は?金なら好きなだけやるよ。働くとか面倒だろう。毎日好きな時に起きて、飯くって、こんな風に抱き合って暮らそうぜ。」

    そう言って、武瑠は金塊をゴロゴロと出してやった。

「き、金!?」

「これだけあれば働かなくても良いだろ?」

「あはははっ♪分かった、好きに抱いてね、アナタ♪」

「おう、じゃ再開な。」

    武瑠は町娘と何度も身体を重ね、全て膣内に射精した。やがて子が出来、武瑠は所帯を持った。

「ねぇ、3人じゃ家狭くない?どこか引っ越す?」

「ん~そうだなぁ。この際だし、作り直すか。」

    武瑠は母子を外に出した後、そこにあった家を更地にし、巨大な屋敷を建てた。中を現代風に作り替え、布団はベッドに、水道や風呂も設置した。

「どうだ?凄いだろう?」

「うわぁ…。何これぇ~。アナタ何者?妖?」

「ただの人間さ。少し不思議な力を持っただけのな。さ、入ろうか。」

    武瑠は妻と子を抱え、数年間世を捨てて暮らしていた。歴史は武瑠が居なくなった事により動き出した。信長は本能寺で死に、光秀は秀吉に討たれた。それから更に時が経ち、徳川家康が江戸幕府を立ち上げていた。

「やっぱり…妖じゃない…。アナタ…歳とらないの?」

「俺な、不老不死なんだ。娘も嫁に行ったし、お前は老けたなぁ…。」

「もう…。でも…楽しかった。私はそろそろ逝くわ…。アナタに出逢えて良かった…わ。」

    妻は老衰で息を引き取った。

「逝ったか…。死別は辛いなぁ…。時代は変わった。変わらないのは俺だけか。俺が関わらなきゃ歴史は史実通りに動くんだなぁ。さて…これからどうしようか。」

    武瑠は再び旅に出た。そんな旅の途中、武瑠は見覚えのある顔を見つけた。

「は?の、信長…?」

「?誰じ………た、武瑠…か?」

    信長らしき人物は持っていた杖を落とした。

「お前…死んだんじゃなかったのか!?」

「蘭丸が逃がしてくれてな。今は名を捨て町娘の真似事をして生きておる。儂ももう長くない…。最後にお主に会えて良かった…。いきなり居なくなって怒ったが…やはり顔をみたら怒る気も失せたわ…。変わらんな…主は。」

「まぁ…な。不老不死だし。お前はお婆ちゃんだな。ははっ。」

「…ぬかせ。」

    信長は武瑠に抱きついた。

「探したのだぞ…!」

「すまんなぁ…。俺な、この世界に嫌気がさしてさ。逃げちまったんだ。」

「何があったのじゃ…?」

    武瑠は信長に全てを話した。

「であるか。儂等は作りモノか…。くくっ…。そうか…。居なくなった理由が漸く分かった。もう世に未練は無い。殺してくれ、武瑠。最後は武士として死にたい。」

「…馬鹿言うなよ。一度は愛したんだ。殺せるかよ。」

    武瑠は信長を抱きしめ、若返らせた。

「か、身体が…!武瑠、お前っ!!」

「俺にはこれ位しかしてやれねぇ。じゃあな、信長。」

    武瑠は信長に背を向け、立ち去ろうとした。が、背中に衝撃を感じ振り向いた。信長が武瑠の背中に抱きついていた。

「…行くなっ!儂と暮らそう!儂は武瑠と一緒に暮らしたいっ!頼むっ、行かんでくれぇっ!」

「俺はお前達を捨てたんだ。許されるべきじゃない。一緒にはいられねーよ…。」

「儂はもう信長ではないっ!ただの町娘じゃ!儂はただ好いた男と一緒に暮らしたいだけじゃ!武瑠が側に居てくれたら何も要らんっ!頼む…頼むよぉ…っ!」

    信長は武瑠に抱きつきながら泣き出した。

「…そうだなぁ。お前も歴史上じゃ死んだ事になってんだもんなぁ。なるか?不老不死?」

「っ!なるっ!そうすればずっと一緒に居られるのじゃな!?」

「そうだな、ずっと一緒だ。」

「あぁ…武瑠っ、武瑠ぅっ!!」

    信長は武瑠に抱きつき泣いた。武瑠はあやすように信長の頭を撫でていた。序でにこの時不老不死を付与してやった。信長は武瑠と同じ15歳まで戻り、不老不死となったのだ。

「取り乱した…すまん。」

「いや、良いさ。それより、これからどうする?俺達はもう歳もとらないし、死なない。何かしたい事は無いか?」

「したい事…か。正直な所、何も浮かばん。今や太平の世、儂等みたいな時代遅れの侍は要らんのじゃ。どこか山奥にでも行って2人で暮らさぬか?」

「そうだな、そうするか。」

    こうして、武瑠は再び信長と再会を果たしたのである。    
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