現世で死んだ俺は新たな世界へと生まれ変わる途中で邪神に拐われました。ありがとう! 感謝します邪神様っ!

夜夢

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第1章 再誕

05 やられたらやり返す

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 しばらくして俺はむくりと身体を起こした。それを見た貧民街の奴が驚き逃げていったが、今はそんな事どうでも良い。

「……あんの……クソアマァァァァァァァッ!! せっかくの良い気分が台無しじゃねぇかっ! 人の身体に風穴開けといてシレッと消えやがって! ……ぜってぇ許さねぇ……。おんなじ事をやり返してやらぁっ!」

 俺は地球でも同じ殺られ方をしていた事を思い出した。

「……ふぅ……。この殺した時に興奮しちまう癖……。なんとかしなきゃな。それと……レベルか。とりあえずここの住人は皆殺しだな。通報した奴を探すのもだりぃしな」

 俺は剣と火炎弾を用い、貧民街の住人を老若男女分け隔てなく片っ端から殺して回った。

「おぉ……神よ! 我を救いたまえっ!」
「残念だな、神は下々の者まで救えねぇってよ。じゃあな」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

「い、いやっ! こ、来ないでっ! そ、そうだわ! 私今から邪神教に……!」
「そうか、大歓迎だ。俺が邪神教の現トップだ。その俺に犯られるんだ、ありがたいだろう?」
「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「わ、私はまだ子供だからこ、殺さないよね!?」
「子供? むしろ大好物だ。邪神教色に染めてやるよ」
「い、いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」

 貧民街は地獄と化していた。そして生命の炎が消える度に俺の力は増し、スキルもどんどん増えていった。
 この貧民街で俺が得たスキルは戦闘以外のスキルが多かった。おそらく戦闘スキルのある者が聖神教でのしあがっていけるのだろう。つまり、戦えない者は貧民として生きるしかないと言う事になる。

「聖神教も中々どうして腐ってんじゃねぇの。ま、それが人間ってもんだよなぁぁぁぁぁぁっ!」
「くっ……!」

 俺は再び背後から貫こうとした奴の攻撃をひらりと躱わし、剣で反撃してやった。

「二度も同じ手はくわねぇよ」

 実はあれが二度目とは言えない。こっちの世界じゃ今のが二度目。そうだろ。

「貴様……。貴様は確かに私が心臓を貫いて殺したはずだ! なぜ貴様は生きているっ!」

 そう言い放つ女騎士に向かい、俺は嘲り笑う。

「ズレてたんじゃねぇの~? 後ろから突き刺すとか卑怯な真似しか出来ない女騎士さんよ?」
「……なんだと? 貴様……、私を愚弄する気かっ! 貴様こそ弱者にしか挑めん卑怯者ではないか!」
「はははははっ、バーカ。俺に比べたら生きとし生ける者全員が弱者になっちまうんだよ。卑怯者はお前だけだ。クソ女が」
「き、貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 女騎士は怒りに震えレイピアを構える。

「仕損じたなら今一度殺るまでだっ! その身体……、我が剣で穴だらけにしてやるわっ!」
「来いよ、クソ女」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 俺は貧民街の住人を大量虐殺し、かなりレベルを上げている。どうやらこのレベルが上がると身体のキレが増し、相手の動きもスローに見えてくるようだ。おそらく動体視力が上がっているのだろう。

「オラオラどうした。卑怯者の攻撃なんて当たらねぇぞ?」
「くそっ! くそくそくそぉぉぉぉぉぉぉっ! 侮辱されて黙っていられるかっ!! 当たれぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

 相手は冷静さを欠いていた。この時点ですでに勝負の行方は決まっていた。
 俺は剣をレイピアの様に扱い、女騎士がまとっている鎧の繋ぎ目部分のみを狙い突きを放つ。

「くっ! あっ! なんだとっ!」
「ヒュ~。良い身体してんじゃねぇの」
「み、見るなぁぁぁぁっ!」

 鎧の外れた女騎士は身体に張り付くタイツの様な服だけの状態になっていた。その姿は裸同然、女騎士はレイピアを持っていない片腕で胸を隠していた。

 「終わりだな。お前じゃ俺は殺れねぇよ」
「くっ! ほざけぇぇぇぇぇぇっ!」

 女騎士は胸を隠す事を止めた。

「見たければ好きに見れば良いっ! 見れるものならなぁっ! 死ねぇぇぇっ! スキル【高速移動】!」
「あん?」

 女騎士はスキルを使い一気に距離を詰めてきた。だがスキルを使った速さでもようやく普通より少し速いくらいのスピードにしか見えない。これがレベル差というものだ。

「おせぇよ、じゃあオチな」
「がっ……! かはっ……!」

 俺は女騎士の後頭部に向かい剣の柄で攻撃を加えた。女騎士はその攻撃を受け、まるで糸の切れた人形の様に地面へと崩れ落ちた。

「さて、やられた事はやり返さなきゃなぁ?」

 俺はこの女騎士を肩に担ぎ上げ、人のいなくなった民家に運び込んだ。そして乱暴に衣服を破り捨て、後ろから突き刺してやった。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「はははっ、痛みでお目覚めか? とりあえずやられた事はやり返したぜ」

 突き刺した部分から鮮血が垂れている。

「あぁぁぁぁっ! やめろぉぉぉぉぉっ! 汚らわしいっ!! うげぇぇぇぇぇぇっ!」

 女騎士はあまりの気持ち悪さに嘔吐していた。

「汚ねぇな~。どうせこれが終わったら死ぬんだからよ。もう諦めな」
「し、死ぬ……?」

 女騎士そこでようやく自分にはもう後がないと悟った。

「い、いやだぁぁぁぁっ! 死にたくないっ!」
「死ぬんだよ。お前は邪教徒に犯された末首をはねられて死ぬんだ」
「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁっ! あぁぁぁぁ……っ!」

 女騎士は死の恐怖に怯え漏らした。

「うわ、こっちもかよ。本当に汚いな、お前」
「いやだ……! まだ死にたくないっ! こんな死に方なんてあんまりだっ! 神は私を見放したと言うのかぁぁぁぁっ!」

 俺は突き刺しながら女騎士にこう告げた。

「あのジジィはお前みてぇな有象無象なんて最初から見ちゃいねぇんだよ。何が聖神教だ。神は誰も救わない。これがお前の人生最後の教訓だ。良かったな?」
「あぁぁぁぁ……! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 この後、女騎士は全身を欲望で汚され、絶望に染まりながら絶命した。 

《レベルアップ。ジェイドのレベルは20に上がりました。また、今殺した相手がレベル15だったため、ジェイドが所持するスキル【邪眼】が発動します。邪眼の効果により、相手の所持していたスキル【高速移動】を奪いました》

 戦えば戦うほど強くなっていく。

「くくくっ、高速移動か。これでまた狩りがしやすくなったな。とりあえず今んとこ百は殺したか。……百万までまだまだ掛かりそうだな……」

 俺は女騎士の死体を火炎弾で焼却し、アジトへと戻るのであった。
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