現世で死んだ俺は新たな世界へと生まれ変わる途中で邪神に拐われました。ありがとう! 感謝します邪神様っ!

夜夢

文字の大きさ
105 / 227
第5章 グラディオン大陸編

16 贖罪

しおりを挟む
 パームが妊娠した。

「せ、責任とれよなぁぁぁぁっ!」
「なんでだよ。お前が上に乗って何回も搾り取ったからだろ? 俺は言ったはずだ。もう止めろとな」
「だ、だって……(気持ち良かったんだもん)」
「あん?」
「な、なんでもないっ! とにかく十億! それといなくなった人達の代わりに働けっ! あ、あと安全なアジトなっ!」
「へいへい。んじゃ引っ越す用意しておけよ。俺は眠らせてた奴らを起こしてくるからよ」
「早くしろよなっ!」

 俺は女達を閉じ込めていた部屋に向かった。結界を解除し中に入るとまだ全員寝ていた。

「……」

 半日後。

「あ、いた。……って何してんだぁぁぁぁっ!?」
「あん?」
「ひぐっ……うっうっうっ……」
「ぐすっ……出てこないよぉっ……」

 室内では三十人くらいの女が全員裸にされ股から白い液体を掻き出していた。

「何って……みたらわかるだろ。起きないから起こしてたんだよ」
「お前……節操なさすぎだろっ!?」
「あっあっあっ! もう一回っ! もう一回してぇっ!」
「お前はあたしの前で何してんだっ! このヤリマンがっ!」
「良いじゃないの。気持ち良いんだし。あ、処女にはわからないか~」
「処女じゃねーし! もう妊婦だしっ!」
「「「「え?」」」」

 全員がパームを見た。

「え? 頭ってレズじゃなかったんですか!?」
「誰がレズだ!? あたしはノーマルだっての!」
「いやだって……。男嫌いで部屋には絶対男入れなかったじゃねーですか」
「そ、それは……。と、とにかく! 引っ越しすんぞ引っ越し! そこのヤリチンがあたし達にアジトをくれるんだってよ!」
「「「「マジで!?」」」」

 繋がっていた女が凄い勢いで抱きついてくる。

「お、お兄さんもしかしてお金持ち?」
「まぁなー。自分で言うのも何だが……金持ちだな」
「じ、じゃあ新しいアジトにお風呂なんかも……?」
「全部の部屋に高級家具と風呂つけてやんよ」
「やぁぁぁんっ! 玉の輿じゃないっ! あ、もっと膣内に射精していいよ?」
「……あ、あたしももう一回くらいなら……」
「じ、じゃあ私も……に、妊娠したかったのよね~」

 裸の女達はさっきまで嫌がっていたはずが、清々しいほど手の平を返し、俺に抱きついてきた。

「い、いい加減にしろぉぉぉぉぉぉぉっ! それはあたしんだっ!」
「頭、独り占めは良くない。それに頭妊娠してんでしょ? そんなんじゃこの元気なの奉仕してあげられないじゃん? だから、私達が代わりにね?」
「うるさいうるさいうるさぁぁぁぁい! とにかく! 引っ越すの! 早く準備しろっ!」
「「「「はぁ~い……」」」」

 その後服を着た女達を連れ保護されていた子供や女達の所へと向かった。

「みんな引っ越しよ! 新しいアジトに行くわよ!」
「新しいアジト? もう逃げ隠れしなくていいの?」
「ええ。このあたしの旦那がみんなを助けてくれるそうよ」
「「「「だ、旦那!?」」」」

 いつの間にか夫婦にされていた。独占欲強いなこいつ。 

「そうよ。あたしこの人の赤ちゃんがお腹にいるの。それと、十億もらったからしばらく贅沢できるわよ」
「「「「十億っ!?」」」」
「こらこら。金の話ばかりするなよ。俺が金しか取り柄のない奴に思われるだろ」
「え? お金だけじゃん?」
「尻の穴にぶち込むぞ!?」

 そうして和んだ後、俺はパーム達を連れ平原にあった湖の湖畔へと転移した。

「ちょっと……、なにここ? まさかアジトが出来るまで野営しろっての?」
「いいから黙ってな。それより……大きさはどれくらいが良い?」 
「そうねぇ……。お城くらい?」
「オーケー。んじゃ黙って見てな」

 俺は湖畔の脇に向かい手を翳す。そして城をイメージしながらスキル【創造】を使う。

「「「「え……えぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」」」」
「な、なに……今の!? 一瞬でお城が……!?」

 俺はみんなを見ながら言った。

「これが俺の力よ。さ、内装を詰めていくから中に入るぞ~」

 それから全員に部屋を与え、要望を聞きながら内装を整えていく。その後城の周りを外壁で囲い、悪意を持って近づく者をお嬢のダンジョンに転送させる仕掛けを施してやった。そして中庭には身体を動かせるような広い場所に遊具、さらに花壇や菜園も作ってやる。

「こんなもんかな。どうだ? 気に入ったかよパーム」
「はぁぁ……? なにこれ……?」

 パームは完成したアジトを見て呆然としていた。

「何ってアジトだろうが。お前が城って言ったんじゃん。俺は要望通り創っただけだぞ」
「……あ、あんた本当に何者? こんなの人間技じゃないわよ……」
「ふっ、俺は邪神デルモートの半身だからな。邪神教、知ってるか?」
「あぁ……、あの迫害されてた……」
「そうだ。今や世界一の団体と言っても過言じゃない。何せ大陸二個半の信者がいるからなぁ~」
「は、はぁ~……」

 あまりピンときていないようだ。

「ま、これが勘違いして野郎共を殺っちまった罪滅ぼし代わりだ。運営は手伝えないがたまに協力はしてやるよ」
「は? 何言ってんの? まさか逃げる気じゃないでしょうね?」
「あ?」

 パームは俺を指差しながら言った。

「男手はどうしても必要になるの! 女だけでやっていけるわけないじゃない。新しい職員が見つかるまではいてもらうからね!」
「な、なにっ!? それは困る! 俺も暇じゃねぇんだよ!」
「だ~め! しばらくは手伝ってもらうんだからねっ! もし逃げたら邪神国の国王は女孕ませて逃げる最低野郎って言いふらすからね!」
「このっ……! はぁ……わかったよ。体制が整うまでは手伝ってやんよ」
「それでよ~し!」

 こうして俺は無理矢理この孤児院的な施設を手伝う事になるのだった。
しおりを挟む
感想 792

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~

夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。 全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった! ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。 一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。 落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...