現世で死んだ俺は新たな世界へと生まれ変わる途中で邪神に拐われました。ありがとう! 感謝します邪神様っ!

夜夢

文字の大きさ
118 / 227
第6章 ナルニーア大陸編

03 ブライト王国へ

しおりを挟む
 ライカの母親救出に成功した俺はまず町を出た。

「ジェイドさん、どこ行くの? ご飯食べに行くんじゃ……」
「町で亜人が普通に食事出来るのか?」
「……あ、そっか……」

 ライカは長く町を離れていて忘れていた。この町で良い食事が出来るのは人間のみ。亜人やハーフはいくら金を払ったとしても、みすぼらしい食事しか与えられないのである。

「ま、良いからついて来いよ。良いモン食わしてやっからよ」
「は、はぁ……」

 俺は町を離れ南に向かった。そして適当な洞窟を見つけ、その中に家を創造して見せた。

「「い、家を一瞬で!?」」
「これが俺のスキルの一つだ。さ、中で飯にしよう」

 俺はライカ達を中に案内し、ダンジョンで拾ってきた高級食材で料理と酒を振る舞った。ライカは浴びるように酒を飲み早々に潰れた。

「寝かせてきたよ」
「す、すみませんでした」
「いや、大丈夫。それより腹はふくれたか?」
「は、はい。こんな美味しい料理は初めてで……。なんとお礼を言えば良いのか……」
「礼なら気にするなよ。でだ、ここにデザートがあるんだが」

 俺はズボンからデザートを取り出して見せた。

「な、なんて立派な人参っ! し、しまって下さいっ! でないと私っ……あぁぁ……」
「食べて良いんだぜ?」
「……ど、どっちで……ですか?」 
「お好きなお口でどうぞ」
「あ……もう……スイッチ入……」

 それから俺達はライカとは違う部屋に移動し、真っ昼間からおっぱじめた。亜人の、特に兎型の亜人は発情期があるらしく、ライカの母親はライカよりも激しく乱れた。二人の行為は夜まで続き、今もまだ繋がったままベッドで抱きあっている。

「凄い……ですね。亜人の発情期に耐えきれるなんて……」
「旦那は違ったのか?」
「……夫なんていません。ライカは無理矢理された時に出来た子なので……。それも誰の子かわからないし」
「そ、そうか……。悪い事を聞いたな」
「いえ。ジェイドさんには知っておいて欲しかったので……。あの……まだイケます?」
「ああ。ほら」

 俺は彼女の内で大丈夫だとアピールしてみた。

「たくましい……っ。ジェイドさん……、私の事もしっかり愛してもらえますか?」
「もちろんだとも。亜人だからって差別したりしないよ俺は。むしろ一目見て気に入っちまったよ」
「わ、私もです……。ジェイドさん、愛して……」
「ああ」

 ライカは朝まで起きて来なかったので俺達はそのまま何度も愛し合った。二人で食事をし、風呂に入り、また行為に戻る。もちろん避妊はする。ブライト王国に着き落ち着いたら孕ませる予定だ。

 そして翌朝、ようやく復活したライカに裸で抱き合いながら寝ている所を見られた。しかもがっつり入っている所をだ。

「ジェイドさん、お母さんはもう三十後半なんですよ? ジェイドさんは年齢差とか気にしないんですか?」
「気にしないな。そんなんで良い女を楽しまないなんてもったいないだろ。大体年齢なんてどうにでもなるからな。ライカ、母親をよく見てみな」
「え?」

 ライカは母親を注意深く観察した。

「何か肌艶が良いような……毛並みが良いような……」
「わからないか。お前の母親は今二十代後半くらいに若返ってんだよ」
「……え? えぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
「ど、どうりで身体が軽いと……」
「わ、若返りとか意味わからないんですけど!?」
「これもスキルの一つだ。ま、俺は何でも出来るんだよ」
「んっ……はふっ……」

 俺はライカの母親を腕に抱え口唇を重ねた。母親も俺に抱きつき舌を絡めてくる。

「でだ、ライカ。お前にも若返ってもらうぞ」
「え?」
「俺の考えた入国方法はこうだ。俺達は夫婦。で、ライカはその子供な」
「え? え?」
「取り敢えず十歳くらいに戻すぞ~」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

 ライカの身体が縮む。するとブカブカになった服がストンと床に落ちた。

「ち、小さくなった!? 嘘でしょ!?」
「ほら来いよライカ。お前も混じろ。俺達は仲の良い親子を演じなきゃならないからな。時間もないし仲を深めようぜ」
「……ジェイドさんの言ってる仲は親子の仲じゃない気がする……」

 そう言いながらもライカは俺の誘いに乗り、母親と共にベッドで乱れた。

 そのまま母親に食事を与え標準体型に戻し、俺達は一路ブライト王国を目指す。

「たぁぁぁぁっ! はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「ほ~う」

 バロン帝国からブライト王国には街道がなく、当然魔物も現れる。クラスはDくらいだろうか。ライカが倒したいと願い出たので任せてみる。ライカの持つスキルは【槍術】らしい。小さくなった身体で二メートルはありそうな槍を器用に使い魔物を倒していた。

「はぁ……はぁ……。槍が重いっ!」
「だろうな。十歳の子供が振り回す獲物じゃないわな、それ」

 ライカは数戦しただけで肩で息をしていた。

「軽量槍貸そうか?」
「いやです。私はこの槍が良いんです」
「こだわりがあるのか」
「まぁ……。使い慣れているってだけなんですけど」

 俺はライカに尋ねる。

「そう言えばライカってまだレベル上がるのか?」
「あ、はい! 私の上限値は六十です!」
「ほう」

 上限値六十。聖神教の四騎士より高いのか。だがスキルがなぁ……。

「で、今は?」
「今は二十八ですね」
「は? 八年かけてそれだけ?」
「うっ……。ま、まぁまだ冒険者ランクもDですし……」
「そうか。ま、強くなる事は良い事だ。頑張れよ」
「あ、はいっ!」

 そうして戦いながら歩く事一週間、俺達はようやく国境へとたどり着くのであった。

しおりを挟む
感想 792

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...