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第7章 神界と神々の章
28 修行の果てに
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あれから半年、ガゼルはバトルマニア、パラディン、賢者、暗殺者などと次々職業をマスターし、今最後の職業に就いていた。
「いよいよ最後だな。最後は真なる勇者か。これ……やたら経験値が必要なんだなぁ……。ああ、面倒だ……」
真なる勇者。全ての職業を極めぬ限り決してたどり着く事のできない職業の境地である。これまでの歴史の中で勇者は何日かいたが、真なる勇者はただの一人もいなかった。勇者は生まれつきなる者もいた。勇者が職業を変更する事などありえない。そのため誰も真なる勇者にたどり着けはしなかったのである。
ガゼルはさらに三ヶ月の月日を修行にあて、遂に全ての職業をマスターした。
「……よし、修行完了だ。東の大陸を支配しているのは勇者。召喚チート持ちといおうがこうなった俺にはもはや勝てまい。支配をして満足し、まともに修行すらしていないお前では絶対にな……。さて……始めようか」
何者にも負ける事はない力を手にしたガゼルは地上に戻り城に戻った。
「久しぶりだな、公爵」
「あぁっ、ガゼル様? 今までどちらに?」
「なに、ちょっと修行にな。それより……これを国のために使ってくれ」
「え? なぁっ!? こ、これ……どうしたのですか!?」
ガゼルはダンジョンで手にした金のほんの一部を公爵の前に山積みにした。ほんの一部だが国が百年経っても使いきれないだけはある。
「ダンジョンで拾った金のほんの一部だ。これを使い国内の街道や町を整備して欲しい。どれだけ使っても構わない。この金を市勢に回してくれ」
「これだけあれば……本当によろしいのですね?」
「ああ。俺はまだまだ持ってるからなぁ。ま、この先新しい国を手に入れたらまた同じ事をするつもりだから全部はやれないがね」
「……もはや西の大陸は統一されたも同然に思えてきましたなぁ……」
そしてガゼルは公爵に国を任せ、隣国へと向かった。隣国については誰からも何も聞いていない。あえて聞かないようにしていた。ガゼルは自分の目で見て感じて国をどうするか決めるつもりでいたのだった。良い国なら言葉で説得し迎え、悪い国なら武力で説得し迎えるつもりだ。
「さて、最初の国はどんな感じなのかねぇ」
ガゼルは今最初の国のとある町で情報を集めていた。
「んっんっんっ♪」
「くぅっ、九ヶ月ぶりの女は格別だなぁっ!」
「あぁぁぁぁぁっ♪ すっごく濃いのぉぉぉぉぉっ♪」
ガゼルは身体を張って情報集めに勤しんでいた。
「もうっ……。こんな濃いの何回も射精して……♪ 避妊魔法なかったら確実に赤ちゃんできてるわよ?」
「悪い悪い。久しぶりでつい張り切っちまった。で、情報はあるかい?」
「ん……はい」
ガゼルは情報屋を宿屋に連れ込み囲っていた。最初は金で情報を買うと言ったが、ついムラムラして抱いたら金はいらないとか言い始めたのでラッキーだった。
まずこの国は【シンクレア王国】という。民からも信頼のある良い国らしい。国を治めているのは女王だ。国民はこの女王を尊敬し、皆従っている。女王は強力な軍を揃えており、それを戦ではなく国内の治安を維持するために使っているのだそうだ。おかげで王国内ではわずかな犯罪も起きない。この王国には賊は生きていけないとの事だった。
「ふむふむ。なるほどねぇ~。良い国じゃないか」
「でしょ? んっ……♪」
情報屋は白濁液を掻き出し、再びガゼルに跨がってきた。
「まだやるの?」
「もちろん♪ あっあっ♪ こんな気持ち良いの初めてなんだものぉっ♪ 私が満足するまで付き合ってもらうからねっ♪」
「満足って……。まぁ良いや。俺も久しぶりだ。気絶するまでやってやろう」
「きてぇぇぇっ♪」
ガゼルは情報屋が気絶するまで情報料を支払うのであった。
そして気絶後。
「気絶したから避妊魔法解けちゃったな? ちゃんと産んでくれよ? 生活費はこれで賄ってな」
ガゼルは一生豊かに暮らせるだけの金を室内に残し宿を後にした。
「……ふむ。良い国じゃないか。となると……ここは無理に侵略せず話し合いで味方に率いれるのが無難かな」
そう考えたガゼルは正式な手順を踏み女王との面会を打診する事にした。
ガゼルは王宮を守る兵に手紙を渡す。
「失礼、私は隣国のライオット王国の使いの者です。王が交代したためこちらに御挨拶をと新しい王が希望しております。こちらがガゼル王からの親書となります」
「隣国の使い? そうですか。ではお預かり致します。返事は国に送ればよろしいでしょうか?」
「いえ、私が受け取りに参ります。どれくらいかかりそうでしょうか?」
兵は少し考えこう言った。
「女王はお忙しい方ですからねぇ……。しかし隣国からの挨拶となるとすぐにでも返事は頂けるでしょう。確約は出来ませんが二、三日後にでもまたいらして下さい」
「わかりました。では三日後にまた」
そう伝えガゼルは町に戻った。
「……さて、最初の交渉だ。上手くいくかどうか……」
その後ガゼルは町に戻り、三日間でこの国の雰囲気を調査するのであった。
「いよいよ最後だな。最後は真なる勇者か。これ……やたら経験値が必要なんだなぁ……。ああ、面倒だ……」
真なる勇者。全ての職業を極めぬ限り決してたどり着く事のできない職業の境地である。これまでの歴史の中で勇者は何日かいたが、真なる勇者はただの一人もいなかった。勇者は生まれつきなる者もいた。勇者が職業を変更する事などありえない。そのため誰も真なる勇者にたどり着けはしなかったのである。
ガゼルはさらに三ヶ月の月日を修行にあて、遂に全ての職業をマスターした。
「……よし、修行完了だ。東の大陸を支配しているのは勇者。召喚チート持ちといおうがこうなった俺にはもはや勝てまい。支配をして満足し、まともに修行すらしていないお前では絶対にな……。さて……始めようか」
何者にも負ける事はない力を手にしたガゼルは地上に戻り城に戻った。
「久しぶりだな、公爵」
「あぁっ、ガゼル様? 今までどちらに?」
「なに、ちょっと修行にな。それより……これを国のために使ってくれ」
「え? なぁっ!? こ、これ……どうしたのですか!?」
ガゼルはダンジョンで手にした金のほんの一部を公爵の前に山積みにした。ほんの一部だが国が百年経っても使いきれないだけはある。
「ダンジョンで拾った金のほんの一部だ。これを使い国内の街道や町を整備して欲しい。どれだけ使っても構わない。この金を市勢に回してくれ」
「これだけあれば……本当によろしいのですね?」
「ああ。俺はまだまだ持ってるからなぁ。ま、この先新しい国を手に入れたらまた同じ事をするつもりだから全部はやれないがね」
「……もはや西の大陸は統一されたも同然に思えてきましたなぁ……」
そしてガゼルは公爵に国を任せ、隣国へと向かった。隣国については誰からも何も聞いていない。あえて聞かないようにしていた。ガゼルは自分の目で見て感じて国をどうするか決めるつもりでいたのだった。良い国なら言葉で説得し迎え、悪い国なら武力で説得し迎えるつもりだ。
「さて、最初の国はどんな感じなのかねぇ」
ガゼルは今最初の国のとある町で情報を集めていた。
「んっんっんっ♪」
「くぅっ、九ヶ月ぶりの女は格別だなぁっ!」
「あぁぁぁぁぁっ♪ すっごく濃いのぉぉぉぉぉっ♪」
ガゼルは身体を張って情報集めに勤しんでいた。
「もうっ……。こんな濃いの何回も射精して……♪ 避妊魔法なかったら確実に赤ちゃんできてるわよ?」
「悪い悪い。久しぶりでつい張り切っちまった。で、情報はあるかい?」
「ん……はい」
ガゼルは情報屋を宿屋に連れ込み囲っていた。最初は金で情報を買うと言ったが、ついムラムラして抱いたら金はいらないとか言い始めたのでラッキーだった。
まずこの国は【シンクレア王国】という。民からも信頼のある良い国らしい。国を治めているのは女王だ。国民はこの女王を尊敬し、皆従っている。女王は強力な軍を揃えており、それを戦ではなく国内の治安を維持するために使っているのだそうだ。おかげで王国内ではわずかな犯罪も起きない。この王国には賊は生きていけないとの事だった。
「ふむふむ。なるほどねぇ~。良い国じゃないか」
「でしょ? んっ……♪」
情報屋は白濁液を掻き出し、再びガゼルに跨がってきた。
「まだやるの?」
「もちろん♪ あっあっ♪ こんな気持ち良いの初めてなんだものぉっ♪ 私が満足するまで付き合ってもらうからねっ♪」
「満足って……。まぁ良いや。俺も久しぶりだ。気絶するまでやってやろう」
「きてぇぇぇっ♪」
ガゼルは情報屋が気絶するまで情報料を支払うのであった。
そして気絶後。
「気絶したから避妊魔法解けちゃったな? ちゃんと産んでくれよ? 生活費はこれで賄ってな」
ガゼルは一生豊かに暮らせるだけの金を室内に残し宿を後にした。
「……ふむ。良い国じゃないか。となると……ここは無理に侵略せず話し合いで味方に率いれるのが無難かな」
そう考えたガゼルは正式な手順を踏み女王との面会を打診する事にした。
ガゼルは王宮を守る兵に手紙を渡す。
「失礼、私は隣国のライオット王国の使いの者です。王が交代したためこちらに御挨拶をと新しい王が希望しております。こちらがガゼル王からの親書となります」
「隣国の使い? そうですか。ではお預かり致します。返事は国に送ればよろしいでしょうか?」
「いえ、私が受け取りに参ります。どれくらいかかりそうでしょうか?」
兵は少し考えこう言った。
「女王はお忙しい方ですからねぇ……。しかし隣国からの挨拶となるとすぐにでも返事は頂けるでしょう。確約は出来ませんが二、三日後にでもまたいらして下さい」
「わかりました。では三日後にまた」
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