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第一章 異世界転移編
08 枢、街に出る
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さて、真白の検証も一段落したし、そろそろ街に出てみるか。
枢はリミラに街を案内して欲しいと頼んだ。真白は人型のまま連れて行くとしよう。徒歩十分くらいで着きそうなので歩いて行く事にした。
並んで歩きながらリミラから街について話を聞いた。
「これから行くのはリミラが管理している【ヒュペリス】って街なのデス☆ 管理と言ってもお城の人達に任せっきりなのデスよ。人口は三千人くらいだったかなぁ~?」
「ほ~ぅ、なかなか大きな街なんだな。どんな魔族がいるのか楽しみだな」
しばらく歩くと高い壁があり、そこにアーチ状の入り口があった。看板には「ヒュペリスへようこそ!」と書かれているだけで、門番などはいないようだ。
「リミラの街は他の領と違って入るのは自由なのデス。ただし、わる~いコトしたら……ああなるのデス」
ちょうど一人の魔族の男が入り口に向かって走ってきている。後ろから何人か追いかけているが、明らかに本気で追いかけている様子ではない。逃げてきた男がゲートを潜ろうとしたその時……。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁあっ………!!」
男は雷に撃たれたかのように見えた。そして男は悲鳴とともに地に伏した。追いかけてきていた人達は男の懐から何か袋を取り出し持っていった。その後、兵士のような魔族達が現れ、はぁ……またかと言いながら気絶した男を何処かに連れていった。
「な、なんだあれ。危なすぎるぞ!」
「多分スリなのデス、あの人は初めて見る顔なのデス~。何処の領から来たのかわからないケド、この仕掛けを知らないわる~い人は大体ああなるデス☆」
……気をつけよう。どうやら雷撃プラス麻痺効果があるらしい。
さて、では気を取り直して街の散策と行きますか。リミラにこの街にはどんな施設があるのか聞いたところ……武器屋兼防具屋、道具屋兼薬屋、酒場兼宿屋、魔神教会あとは娼館があるらしい。
枢は心の中で叫んだ。
(し、娼館だとっ!? 行きたいっ……だが金がない!! くそぉぉぉぉっ……あ、金??)
枢はリミラに尋ねた。
「リミラさ、そういえばこの世界の金ってどうなってるんだ?」
今さら気付いた。この世界の金なんて一銭も持ってねーわ俺。リミラに聞いたところ……。
銅貨=10円
銀貨=100円
金貨=1,000円
大金貨=10,000円
白金貨=100,000円
黒金貨=1,000,000円
との事。黒金貨は商人達が使うものらしく、一般ではあまり使われないらしい。あ、そういえば車に財布置いてたな。
「真白、俺の財布持ってるか? 助手席に置いといたんだが……」
「ん。ちょっと待つ……んー……ほいっ」
真白が両手の手の平を上に向けて念じると枢の財布が出てきた。何これ、超便利。枢はありがとうと真白の頭を撫でて財布の中を見た。
「確か二万位入れてたはずだが……」
財布の中を見ると大金貨二枚と金貨三枚、銀貨五枚が入っていた。
「……? 何故に……??」
「あ、こっち喚ぶ時ついでに換金しちゃったデス♪」
「流石、出来る子は違うっ!」
リミラにありがとう っと言って抱きついたらく~るし~い~っとペシペシされた。本気で嫌がってはおらず、叩く力も弱かった事から……押せばイケるのではないかと思った枢だった。
「さて、金があることは分かった。まずは、俺たちの装備でも買いに行くかー」
(本当は娼館行きたいけど子(?)連れじゃな……しくしく)
リミラに案内して貰い、武器屋兼防具屋に来ている。
「ほ~、色々あるなぁ……。取り敢えず、真白の装備からみるか」
そうは言っても、真白はパーラさんから貰った装備があるしな、足りないのは皮の胸当てとフード付のケープくらいか。武器は……格闘と剣術持ちだったから……アイアンフィストにでもしとくか。剣はなんかあまり良いの無いし。
リミラは~……まぁ、流石に装備持ってるみたいだな。この世界の住人だし当たり前か。後は俺かー、どうしよ。
「なぁ、リミラ? 俺の担当? よくわかんなくてさー。戦闘系スキルないし。何か思いつくか?」
「リミラに任せるのだっ☆ 枢お兄ちゃんは……シーフ的な感じが良いと思うのデス☆ 真白お姉ちゃんが前衛、リミラが後衛を受け持つので枢お兄ちゃんは解析で敵を調べて仲間を動かす感じが良いと思うのデス☆」
シーフか、まぁ今は妥当か。この先勇者共からスキルを貰ったらまた考えよう。なら、今の所は軽装でいいか。
「店主、このアイアンナイフ二本と皮の鎧、皮の小手、レザーブーツと旅人のマントを俺に。後は皮の胸当てとフード付のケープとアイアンフィストを真白用に頼む」
「まいどっ。リミラ様のお付きの方ですかね? なら……全部で大金貨一枚にまけとくぜ旦那。後、何か珍しいモノ見つけたら買い取りもしてるからいつでも持ってきてくれよー?」
気の良い店主だな。気に入った、たまに遊びに来よう。酒でも飲み交わしたいな。枢は買った装備を真白に渡し、収納させる。枢は店主にまた来ると挨拶を交わし、店を出るのであった。
枢はリミラに街を案内して欲しいと頼んだ。真白は人型のまま連れて行くとしよう。徒歩十分くらいで着きそうなので歩いて行く事にした。
並んで歩きながらリミラから街について話を聞いた。
「これから行くのはリミラが管理している【ヒュペリス】って街なのデス☆ 管理と言ってもお城の人達に任せっきりなのデスよ。人口は三千人くらいだったかなぁ~?」
「ほ~ぅ、なかなか大きな街なんだな。どんな魔族がいるのか楽しみだな」
しばらく歩くと高い壁があり、そこにアーチ状の入り口があった。看板には「ヒュペリスへようこそ!」と書かれているだけで、門番などはいないようだ。
「リミラの街は他の領と違って入るのは自由なのデス。ただし、わる~いコトしたら……ああなるのデス」
ちょうど一人の魔族の男が入り口に向かって走ってきている。後ろから何人か追いかけているが、明らかに本気で追いかけている様子ではない。逃げてきた男がゲートを潜ろうとしたその時……。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁあっ………!!」
男は雷に撃たれたかのように見えた。そして男は悲鳴とともに地に伏した。追いかけてきていた人達は男の懐から何か袋を取り出し持っていった。その後、兵士のような魔族達が現れ、はぁ……またかと言いながら気絶した男を何処かに連れていった。
「な、なんだあれ。危なすぎるぞ!」
「多分スリなのデス、あの人は初めて見る顔なのデス~。何処の領から来たのかわからないケド、この仕掛けを知らないわる~い人は大体ああなるデス☆」
……気をつけよう。どうやら雷撃プラス麻痺効果があるらしい。
さて、では気を取り直して街の散策と行きますか。リミラにこの街にはどんな施設があるのか聞いたところ……武器屋兼防具屋、道具屋兼薬屋、酒場兼宿屋、魔神教会あとは娼館があるらしい。
枢は心の中で叫んだ。
(し、娼館だとっ!? 行きたいっ……だが金がない!! くそぉぉぉぉっ……あ、金??)
枢はリミラに尋ねた。
「リミラさ、そういえばこの世界の金ってどうなってるんだ?」
今さら気付いた。この世界の金なんて一銭も持ってねーわ俺。リミラに聞いたところ……。
銅貨=10円
銀貨=100円
金貨=1,000円
大金貨=10,000円
白金貨=100,000円
黒金貨=1,000,000円
との事。黒金貨は商人達が使うものらしく、一般ではあまり使われないらしい。あ、そういえば車に財布置いてたな。
「真白、俺の財布持ってるか? 助手席に置いといたんだが……」
「ん。ちょっと待つ……んー……ほいっ」
真白が両手の手の平を上に向けて念じると枢の財布が出てきた。何これ、超便利。枢はありがとうと真白の頭を撫でて財布の中を見た。
「確か二万位入れてたはずだが……」
財布の中を見ると大金貨二枚と金貨三枚、銀貨五枚が入っていた。
「……? 何故に……??」
「あ、こっち喚ぶ時ついでに換金しちゃったデス♪」
「流石、出来る子は違うっ!」
リミラにありがとう っと言って抱きついたらく~るし~い~っとペシペシされた。本気で嫌がってはおらず、叩く力も弱かった事から……押せばイケるのではないかと思った枢だった。
「さて、金があることは分かった。まずは、俺たちの装備でも買いに行くかー」
(本当は娼館行きたいけど子(?)連れじゃな……しくしく)
リミラに案内して貰い、武器屋兼防具屋に来ている。
「ほ~、色々あるなぁ……。取り敢えず、真白の装備からみるか」
そうは言っても、真白はパーラさんから貰った装備があるしな、足りないのは皮の胸当てとフード付のケープくらいか。武器は……格闘と剣術持ちだったから……アイアンフィストにでもしとくか。剣はなんかあまり良いの無いし。
リミラは~……まぁ、流石に装備持ってるみたいだな。この世界の住人だし当たり前か。後は俺かー、どうしよ。
「なぁ、リミラ? 俺の担当? よくわかんなくてさー。戦闘系スキルないし。何か思いつくか?」
「リミラに任せるのだっ☆ 枢お兄ちゃんは……シーフ的な感じが良いと思うのデス☆ 真白お姉ちゃんが前衛、リミラが後衛を受け持つので枢お兄ちゃんは解析で敵を調べて仲間を動かす感じが良いと思うのデス☆」
シーフか、まぁ今は妥当か。この先勇者共からスキルを貰ったらまた考えよう。なら、今の所は軽装でいいか。
「店主、このアイアンナイフ二本と皮の鎧、皮の小手、レザーブーツと旅人のマントを俺に。後は皮の胸当てとフード付のケープとアイアンフィストを真白用に頼む」
「まいどっ。リミラ様のお付きの方ですかね? なら……全部で大金貨一枚にまけとくぜ旦那。後、何か珍しいモノ見つけたら買い取りもしてるからいつでも持ってきてくれよー?」
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