この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望

文字の大きさ
40 / 97

第38話 魔王リスティは謎の探索者に出会う

しおりを挟む
 日本橋ダンジョンの傾向は1階層から10階層までは野菜系のモンスターが現れる。
 これらの野菜系のモンスターは倒すと野菜を落とす。
 その野菜は市場に出回っているどんな野菜よりも美味だと言う。

 11階層から20階層までも野菜系ではなく果物系のモンスターが出現する。
 だが通常のスライムやホーンラビットとかゴブリンなどの通常種のモンスターもちらほら出現する。
 
 そして21階層から30階層までは肉系の魔物が出現する。
 倒すとモンスター肉を落とす。
 中には既に市場ではキロ50万円という高価な値がつけられているようだ。

 そして31階層から40階層までは通常種の強敵と言えるモンスターが出てくる。
 あまり説明する必要はない。
 リザードマンとかオークが出てくる階層である。
 
 そして41階層から50階層もなかなか強いモンスターが出るがこの階層では稀に半漁人が目撃される。
 マグロ魚人とかいう名前で物凄い強さだが倒すとなんとダンジョンマグロとか言う物凄い美味いマグロを落とす。

 このマグロ魚人はかなりレアだ。
 なかにはフグ魚人とかブリ魚人とかも出てくるらしい。
 どれも途轍もない美味さだと言うらしい。

 そうしてそんな美味なるダンジョン食べ物をスルーして63階層までリスティは来ていた。
 と言ってもすべてのドロップ品は拾って魔王重匣(ディザスターボックス)に収納しているが。
 63階層にはデスメタルナイトが出てくる。

 甲冑が黒く刺々しいほどに頭が尖っているし、鎧の一部が棘で覆われているほどの鋭利さを備えているモンスターだ。

 リスティは自身の拳を魔力で硬化させる。
 そのまま思いっきり殴り飛ばした。

 デスメタルナイトが虚空でも飛んでいるかのように宙を舞い突風のように飛んでいく。
 デスメタルナイトはそのまま壁に激突して死んだ。
 
 デスメタルナイトのドロップ品は兜だ。
 アダマンタイトの兜でかなりの防御力がある。
 これも魔王重匣に放り込んでおく。
 後で売るためだそのくらいはする。

 リスティはめんどくさがりだが生きるためには必死なのだ。

 そのままデスメタルナイトを粉みじんにしていく。
 出てきては殴っては飛ばし、殴っては飛ばしを繰り返す。

 そのまま64階層まで歩を進めた。

 すると目の前に誰かいる気配がする。
 モンスターと戦闘をしている人がいる。
 右手には小ぶりの短剣を装備して、左手にも少し長いがやはり短い小剣を装備して肩にスライムを乗せている男性がいる。

 相手はリッチキングナイトだ。
 途轍もない強さをもつAクラスのモンスターだがリスティにとっては雑魚同然だ。
 だがそんな途轍もないモンスターを短剣で高速で切り裂いて倒している男性が謎だ。

 人間にそんな強い奴がいるとは思えない。
 だがそんな彼がとても謎でミステリアスな雰囲気を醸し出していた。

 リッチキングナイトを倒したので意を決して話しかけてみた。
 


 後ろの気配には気づいていた。
 だが64階層まで潜れる奴がいたことに俺は驚いていた。

 何せ日本橋ダンジョンは一般解放されたばかりだ。
 まだ数日しか経ってない。
 なのに64階層まで潜れる奴が俺以外にいることに。

「あのっ!! あなたは何者なんですか?」

 見ると、クリーム色がかった金髪でセミロングの髪型の少女がいた。
 服は珍妙なごてごてした服装だ。

 だがスカートがミニだ。
 すっごく短い危なげなその短さは中身が見えそうだ。

 拓朗はそんな一見するとそんなに強そうじゃない少女を鑑定していた。

 すると職業が魔王でレベルが103もあることがわかった。
 だが権並ステータスが化け物じみている。
 俺の100ぐらいの数値じゃない。
 たぶん俺のレベル200ぐらいに相当する。
 といっても俺のレベルは既に379もある。
 
 そろそろ400になるかなと言った感じだ。
 だがこの少女は何者なんだろう?
 まさか本当に異世界の魔王だったりするのかな?

 拓朗は魔王リスティに話しかける。

「君こそこんな深いところにこれるなんて凄いんだね」

「お兄さんだって凄いですよ! さっきの短剣裁き見事でしたね」

「見てたのか……まあ短剣は狭い通路で戦う用の武器だね。普段は片手剣を使うんだがたまには短剣もありかなと思ってね」

「しかも二刀流じゃないですか」

「二刀流だと連撃できるからね」

「あとあなた何か身体能力を底上げしてない?」

「凄いね……よく気づいたね」

「体に纏っているオーラが通常の人間と遥かに違うんだよね」

「眼も凄いんだね君はええとリスティちゃんだっけ?」

「まあ鑑定スキルはあるよね私も持ってるし」

「そうなんだ」

「なんでレベル偽装してるの? 絶対75じゃないよね?」

「ばれてた? なんでわかった偽装してるって?」

「リッチキングナイトを一撃で倒せるのは不可能だよレベル75じゃねえ」

「それは気をつけたほうがいいね。じゃあ見抜いた御詫びに本当のレベルを教えてあげようかな」

 拓朗は偽装を解く。
 リスティは不敵な笑みを見せていた。
 だが内心は多少驚いていた。
 200以上あるとは思っていたがここまで高いとは思ってなかった。

「面白い人間だな。私よりも強いだろあなた。気にいった凄く……私の配下にいれてやるぞ」

「君って本当に魔王なの?」

「最近なったばかりで、あまり実力が伴わないかもしれないよ」

「だろうな。体に籠っている魔力と気が均一じゃないな」

「へ~そういうこともわかるんだ」

 リスティはこの拓朗と言う男性に興味津々だった。
 たぶん戦ったら負けるだろうと思わせるほどの実力を備えている。
 それでいて好みだったリスティのドストライクな容姿だった。

「一緒にダンジョンを攻略するぞ!」

「別にいいよ。魔王の実力を確かめるのも楽しそうだし」

 拓朗とリスティとスランは一緒にダンジョンを攻略するのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

「お前と居るとつまんねぇ」〜俺を追放したチームが世界最高のチームになった理由(わけ)〜

大好き丸
ファンタジー
異世界「エデンズガーデン」。 広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。 ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。 彼の名はレッド=カーマイン。 最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。 ※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。

ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった

仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。 そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~

仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

処理中です...