この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望

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第90話 操神心空

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 いつからだろう……人の心を操るようになったのは。

 いつからだろう人を拒絶するようになったのは。

 いつからだろう人を騙すようになったのは。

 私は心が空っぽ。だから心空(ここあ)読み方が気に入らない。
 なら心空(しんく)のほうがかっこよくない。

 操神心空(あやがみしんく)。絶対こっちのほうがかっこいいよ。

 心空は母親の愛情を受けなかった。

 海岸赴任でお手伝いにまかして自分は海外で遊んでいた。

 育児怠慢(ネグレクト)だ。

 あまりにも酷い。

 物心つく前までには母親はいたが、突如お手伝いに任せて、自分は愛人の男性と海外旅行といったところだ。

 心空は5歳のころには操るというある意味父親の才能を受け継いでいた。

 操る。人の心を操る職業。

 父親は一流の手品師(マジシャン)だった。

 海外に行き、心空に待っていて欲しいといい手品を見せて楽しませていた。

 操神心光(あやがみしんこう)はそんな出来る父親だった。

 だが心空の父親は心空が10歳のころに行方不明になる。

 突如として消えたかのように行方を晦ました。

 心空は悲しんだ。それでもいつか帰ってくると自宅に虚城があるので待ち構えていた。
 おもに高級マンションの最上階であるが。

 別荘も軽井沢にある。
 そこも魔境のようにPCがあり、バーチャルゲームをするのに適している。

 株取引を父親が行方不明になった後に初めてすでに10億の資産がある。

 もともと家は金持ちだったが、それでも10億はなかったと思う。

 それから3年後に転機は来る。

 たまに外出したが、買い物なんて尼尊(あまそん)で大抵済ましてしまうがたまには買い物もいいだろうと虚弱体質で若干人より体重が軽い身で買い物に来たが買いすぎてしまった。

 それでもなんとか両手に買い物袋を持つがかなりきつい。

 落っことしそう……どうしようリュックでもそこらで買うかとリュック売ってそうな店を探すが結構探す。

 高そうなスーパーの近くにあった。

 安そうなスーパーの2階にあるサンキューって服屋があったがリュックも売ってた。

 そこでたくにぃにあったんだ。

 たくにぃは雨の季節だったかなレインコートを買いに来ていたけど。

 私に対して大丈夫持てる?って聞いてきた。

 女の子に声をかける大人とか昔でも今でもヤバい人だよ。
 でも嬉しかった。

 でも助かった。持てるなら少し持つよと言ってくれた。

 でもリュックをスマートフォン決済で買うとこれぐらい持てるよと言うが、それでも君だとリュックごと落ちちゃうよとか言われる。

 何だこの人。なんだよこの人。変な人。

 話を聞く感じ働いてないことを隠しているみたい。

 流石に恥ずかしいからかな。でもそれが普通かな。私も中学サボって引きこもってるし。

 そんな変な拓郎さんだからたくにぃが家まで私を送り届けてくれた。

 今日はまたこんどということで連絡先を交換した。

 なんでそんなことしているんだろ別にこの人太っているしそんなに見た目もカッコ良くないのに……

『人を見た目で判断するのはしてはいけないよ』

 父の言葉だ。当たり前だ人間としてそれは疑いすぎることはしてはいけない。

 そんなこんやで1週間後に私はたくにぃを呼び出した。

 平日の水曜日の午前10時に買い物に付き合ってくれるなんて働いてないよ絶対この人。

 今日は女の子物のポーチと服を選んで欲しいという私の直感的感想を述べて欲しいという願望を実現させるためにお相手を務めて欲しいのだよ。

 なお私はシンクと名乗っている。

 間違ってもココアちゃんなどと呼ばせない。

 シンクちゃんと呼ばれているが呼び捨てでいいのに。

 たくにぃは私が着ていく服を熱心に見ても欲情せずにトイレに連れ込んだりしなかった。

 変だな成人男性の小児性愛を持つ人は私みたいな可愛い少女をみたら襲いたくなるはずなのにと自信満々で思う。

 流石に発想が中学生とは思えない。私的にロリコンで優しい人は嬉しいけど。

 でもたくにぃとの時間は終わってしまう。

 最後に昼ご飯を私のおごりでフードコートで食べて、解散した。

 なんか無常。なんでこんな微妙なデブなんて相手してんだろ。

 家に帰って、ちょいちょい遊ぶネットゲームをチートを使用して圧勝する。

 バンされそうになるが、お得意のハッキングモドキで防ぐ。

 そんな不良少女みたいなことをする。

 なおハッキング技術は自信の頭脳を操作して習得した。

 神想の操心テルステネオアニマというかっこいい二つ名持ちの私。

 自身の体のあらゆる器官を操ることができ、さらに情報を操ることもできて、人の心を操ることができるのだ。

 ただし父親の心は操ったことはない。

 母親は物心つく頃にはいなかったし、帰ってくることもない。

 小学校の時にいじめられたから心を操ってやったらいじめはなくなった。

 でもみんないいなりはつまらないから、適度に操る程度に留めていた。
 
 そんな私は学校なんてつまらないものに縛られずに、いたずらをするようになっていた。

 有名人のあれこれが知りたいという理由から自作の小型蚊型カメラを飛ばして渋谷で好きなアイドルの自宅を特定して、心を操る。

 操りそして付き合っている女に酷いことを言わす。

 仲直りもさせる。そしてエッチなところも見逃さない。
 
 私もお年頃でそういうことを見たくなることもあるのだ。

 キモイ。自分がきもい凄く気持ち悪い。

 こんなストーカーみたいな犯罪者すれすれなというかほぼ犯罪じゃん。

 いくら好きなアイドルだからってそれはないよ。すぐやめた。

 でも私の能力は日々日々私の意志とは反対で強くなる。

 ここ3か月で相手の瞳をカメラ越しに見るだけで殆ど操心に成功する。

 ちょっと前には望遠鏡越しとか一応実測しないといけなかったのに。

 情報操作もヤバいレベルになった。

 人の心を操ることができるのでフェイクニュースを本当のニュースとして皆に信じさせることができていた。

 あまりにもヤバい。ニュースの文章に暗号をちりばめるだけでその記事を読んだ全ての人に効果があった。

 これにより流行すら作り出した。

 まとめサイトを運用しているので、ネット民すら私の手のひらだ。

 ここまでたくにぃに会ってストレス解消でボウリングに行く。

 たくにぃには不思議に操心はしたくない。

 絶対に使いたくないそんなただの不確定な感情。

 一番好きな人には能力を使って好きにして意のままに操りたいとは思えなかった。

 そしてそんな日々からたくにぃに出会って11か月が経過して、2019年5月15日のその日世界が変わった。

 ダンジョンが日本に現れたのです。

 それから何が起きたのかわからなかった。

 虚弱体質な私は自分の体すら操り、健常者と同じようにというかそれ以上に体を動かすことができた。

 ダンジョンを探した。そして手には家にあった出刃包丁を持ち、ダンジョンを攻略した。

 スキルなども手に入り、完全無欠な私になった。

 スキルスクロールで『適応』、『練習』、『契約』のスキルを習得した。

 適応は環境に適応しやすくなる体の作りが変わる。

 これにより虚弱体質が改善した。

 練習は練習の効率が通常の人の10倍になるスキル。

 これにより私の能力のレベルが上昇しやすくなった。

 契約が面白い。契約のスキルで相手にお互いの約束ごとを強制できるが、私は相手の心を操れるのでほぼ一方的な契約だ。

 契約を破ったら私の下僕になる。本当に自由が制限されるし私の言うことに絶対服従。

 あまりにも強くなりすぎた、肉体強化も出来るし、魔法も覚えた。

 そんな日々が過ぎて、6月の6日たくにぃに出会って1年が経過していた。

 たくにぃと久々に出会う。

 だがたくにぃと出会った私は驚愕した。

 たくにぃが痩せてイケメンではないがかっこよくなっているだと……!?

 訳をきいたらダンジョンに潜ってダイエットに成功したとか。

 これはまさかのハズレ宝くじが大当たりの宝くじに化けたパターンです。

 そして久々のカラオケをして帰ることにした。

 ダンジョンでの話をした。

 私がダンジョンにこっそり潜ったことを話すとかなり心配されたが、俺もこっそり潜っていると言われた。

 たくにぃまでこっそり潜るなんて。

 なかなかおぬしもわるよのぉ~と思います。

 さてそんなことで私の最強チート伝説が幕開けするのだ。

 父親の部屋の隠し部屋を見つけるまである意味普通だった。

 その衣装を見つけたのはなんかある意味納得した。

 これは怪盗衣装ですね……

 まさかの怪盗の衣装が隠し部屋の一室に存在した。
 一つのカセットテープとともに置かれていた。

 
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