114 / 130
公爵位
しおりを挟む
「グローリー公爵!?グリーンが!?素行不良で出来損ないです!聖人というのも何かの間違い!エクセアの力が時間差で表れただけではないですか!」
グリーンとエクセアの父親は叫ぶ。
不敬であるというのに、もはや焦っていた。
「それに、何故当主である私を抜きにグリーンの婚約が決まっているのでしょうか!?」
国王はチラリとアレックスを見て、目の前の愚か者に視線を移す。
「それは、そなたがグローリー公爵家の入婿だからだ。亡くなるまではグリーンの母親が女公爵だった。」
「えっ。」
「嫌だわ、あの方ご存知なかったのかしら。元々隣の領地の3男よね。」
「いらっしゃるのよね、テストは出来るけど常識のない方って。」
「ご実家は確か伯爵家で……。ほらあそこの。ご両親がお亡くなりになって、後をお継ぎのお兄様が頭を抱えていらっしゃるわ。」
「幼馴染の子爵家に婿に行った次のお兄様も顔を覆ってらっしゃるわ。確かあの方、公爵家になったものだから急に傲慢になって、お二方と絶縁されたのよね。今となってはお二方にはよかったかも。」
御婦人方の囁きが耳に入る。
「きっと、爵位は男しか継げないとか、娘しかいなければ婿が継ぐとか勘違いされていたのではなくて?」
「当然、先代が亡くなれば、次の公爵は息子であるグリーンが公爵であり、そなたは彼が18になるまでの代理でしかない。この間18になったので当主となり、それを機に自身でガーネット侯爵家と縁を結んだ。もちろん、両国の王が承認している。」
「え………。陛下、それでは、それでは私は………。」
「グリーンが爵位を継いだ以上、平民だな。妻も娘も平民だ。そこの娘は先代の養子ではないからな。」
「そんなバカなあ!」
「嘘でしょ!うまくやったと思ったのに!私が貴族の夫人だって!何のために私が!」
「いや!平民なんて!パピヨン殿下!助けて!!」
パピヨンはパシッと伸ばした手をはたく。
「父子揃って私を謀って!お前たちのせいで!私は!グリーンは素行不良でも出来損ないでもない!全てお前たちの嘘だった!品行方正で、成績だって最優秀、公爵という爵位だって問題ない!この嘘つき!私が桃色の髪の初恋の乙女を探していると知って、なりすまして!いや、私が誤解するように曖昧にかわしていたのだ!お前たちはグローリー公爵家を乗っ取り、国も乗っ取るつもりだったのだな!」
「まあ、殿下。今更ですわ。でもやっと、お目覚めになったのね。」
「ハスティア………すまない。もう一度……」
「許すまじ!放火魔!」
そこにもう一家族が遅れて到着する。
エキゾチックな黒い肌の美男子にお姫様抱っこされる微ポッチャリ美青年。
軍団のように二人にそっくりの子どもたち。
先陣を切る銀髪に黒肌の青年は、膝をつき赦しを請うショッキングピンクの痛々しい男を指さした。
グリーンとエクセアの父親は叫ぶ。
不敬であるというのに、もはや焦っていた。
「それに、何故当主である私を抜きにグリーンの婚約が決まっているのでしょうか!?」
国王はチラリとアレックスを見て、目の前の愚か者に視線を移す。
「それは、そなたがグローリー公爵家の入婿だからだ。亡くなるまではグリーンの母親が女公爵だった。」
「えっ。」
「嫌だわ、あの方ご存知なかったのかしら。元々隣の領地の3男よね。」
「いらっしゃるのよね、テストは出来るけど常識のない方って。」
「ご実家は確か伯爵家で……。ほらあそこの。ご両親がお亡くなりになって、後をお継ぎのお兄様が頭を抱えていらっしゃるわ。」
「幼馴染の子爵家に婿に行った次のお兄様も顔を覆ってらっしゃるわ。確かあの方、公爵家になったものだから急に傲慢になって、お二方と絶縁されたのよね。今となってはお二方にはよかったかも。」
御婦人方の囁きが耳に入る。
「きっと、爵位は男しか継げないとか、娘しかいなければ婿が継ぐとか勘違いされていたのではなくて?」
「当然、先代が亡くなれば、次の公爵は息子であるグリーンが公爵であり、そなたは彼が18になるまでの代理でしかない。この間18になったので当主となり、それを機に自身でガーネット侯爵家と縁を結んだ。もちろん、両国の王が承認している。」
「え………。陛下、それでは、それでは私は………。」
「グリーンが爵位を継いだ以上、平民だな。妻も娘も平民だ。そこの娘は先代の養子ではないからな。」
「そんなバカなあ!」
「嘘でしょ!うまくやったと思ったのに!私が貴族の夫人だって!何のために私が!」
「いや!平民なんて!パピヨン殿下!助けて!!」
パピヨンはパシッと伸ばした手をはたく。
「父子揃って私を謀って!お前たちのせいで!私は!グリーンは素行不良でも出来損ないでもない!全てお前たちの嘘だった!品行方正で、成績だって最優秀、公爵という爵位だって問題ない!この嘘つき!私が桃色の髪の初恋の乙女を探していると知って、なりすまして!いや、私が誤解するように曖昧にかわしていたのだ!お前たちはグローリー公爵家を乗っ取り、国も乗っ取るつもりだったのだな!」
「まあ、殿下。今更ですわ。でもやっと、お目覚めになったのね。」
「ハスティア………すまない。もう一度……」
「許すまじ!放火魔!」
そこにもう一家族が遅れて到着する。
エキゾチックな黒い肌の美男子にお姫様抱っこされる微ポッチャリ美青年。
軍団のように二人にそっくりの子どもたち。
先陣を切る銀髪に黒肌の青年は、膝をつき赦しを請うショッキングピンクの痛々しい男を指さした。
203
あなたにおすすめの小説
僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
【完結】この契約に愛なんてないはずだった
なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。
そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。
数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。
身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。
生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。
これはただの契約のはずだった。
愛なんて、最初からあるわけがなかった。
けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。
ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。
これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる