暗殺者は王子に溺愛される

竜鳴躍

文字の大きさ
85 / 202

睡眠療法

しおりを挟む
「あっ、あぁつ、あんっ…。気持ちいい?ケヴィン。」


「ああ、キティも気持ちいい?」



キスをしながら抱き合って、中にはいれずにお互いのものを擦りあって高まっていく。

初めてのお泊り。


ずっと、先へ進みたかったのだ。
最後まではしないから、一緒に気持ちよくなりたい。



「あぁあっ!」

お腹の上に二人のものが弾けて、幸せな気持ちで頭がぼーっとなった。







ケヴィンに姫抱きされて、室内のお風呂へ行く。

清められて、寝着に着替え直して、さあ、寝ようかというときに。





こんこん。





「どうしたのかな?」

「私が出るから、キティは横になっていていいよ。」


「…うん。」


開けると、真っ青な顔をしたクリム様がドアの外に立っていた。


「クリム。どうした。そんな顔して。やっぱり、自制は難しいのか?」


「……トロワが魘されて。やっぱり、心の傷になっているようだ。ケヴィン、催眠療法、お前ならできるんじゃないか?抱きしめて、落ち着かせて、寝かしつけてきたが、起きている間は平気な顔をするからなかなかつかめないんだ。助けてくれ。」


「…わかった。キティは休んでいてくれ。いってくる。」

「ううん、俺も行く。」


だって、トロワは俺の仲間で友達だから。










トロワは落ち着いて、寝ているように見える。

ケヴィンは、トロワの頭を撫でて、ベッドの側に椅子をおいて、語り始めた。


「どうして君は、辛いのを我慢するんだ?平気な顔をしていたら、心の底で溜まって、余計につらくなるんだよ。」


「……だって、俺なんかよりボヌールは3年も好きでもない男に抱かれてたんだよ。俺が穢されて辛い、っていったら、ボヌールや娼婦にされて死んでいった仲間たちが穢れているみたいじゃないか…。」

意識はないまま、夢遊病のようにトロワは応えた。



だから、穢れてるなんて。俺が思っちゃダメなんだ。

俺は、あの時だけだもん。

でも、痛くて、悲しくて、もうこんな体で、クリムに合わせる顔がないって。


サンやボヌールたちは平気だけど、男の人にドキッとするんだ。


触れられると、ちょっと怖いんだよ。

今のところクリムに触られても大丈夫だけど、その時が来たら、怖がれずにいられるかな。


不安なんだ…。


眠ったまま、つーっと、涙が流れるのを見た。






「トロワの体の傷は、ニール様が治してくれたけど、酷い状況だった。切れて、内臓まで傷ついて、炎症を起こして熱も出していたから。相当、乱暴にされたはずだ。怖かったはずなんだ。もっと早く、気づいてやればよかった。今からでも癒してあげたい。」


「まずは、今夜はずっと朝まで抱きしめてあげて。そういう時間の積み重ねこそが、癒しになるから。」



「……ああ。」


こんな夜分にありがとう。申し訳なかったね。



トロワ。おやすみなさい。

俺たちは、部屋に戻った。

しおりを挟む
感想 82

あなたにおすすめの小説

【完結】執着系幼馴染みが、大好きな彼を手に入れるために叶えたい6つの願い事。

髙槻 壬黎
BL
ヤンデレ執着攻め×鈍感強気受け ユハン・イーグラントには、幼い頃から共に過ごしてきた幼馴染みがいる。それは、天使のような美貌を持つミカイル・アイフォスターという男。 彼は公爵家の嫡男として、いつも穏やかな微笑みを浮かべ、凛とした立ち振舞いをしているが、ユハンの前では違う。というのも、ミカイルは実のところ我が儘で、傲慢な一面を併せ持ち、さらには時々様子がおかしくなって頬を赤らめたり、ユハンの行動を制限してこようとするときがあるのだ。 けれども、ユハンにとってミカイルは大切な友達。 だから彼のことを憎らしく思うときがあっても、なんだかんだこれまで許してきた。 だというのに、どうやらミカイルの気持ちはユハンとは違うようで‥‥‥‥? そんな中、偶然出会った第二王子や、学園の生徒達を巻き込んで、ミカイルの想いは暴走していく──── ※旧題「執着系幼馴染みの、絶対に叶えたい6つの願い事。」

辺境の酒場で育った少年が、美貌の伯爵にとろけるほど愛されるまで

月ノ江リオ
BL
◆ウィリアム邸でのひだまり家族な子育て編 始動。不器用な父と、懐いた子どもと愛される十五歳の青年と……な第二部追加◆断章は残酷描写があるので、ご注意ください◆ 辺境の酒場で育った十三歳の少年ノアは、八歳年上の若き伯爵ユリウスに見初められ肌を重ねる。 けれど、それは一時の戯れに過ぎなかった。 孤独を抱えた伯爵は女性関係において奔放でありながら、幼い息子を育てる父でもあった。 年齢差、身分差、そして心の距離。 不安定だった二人の関係は年月を経て、やがて蜜月へと移り変わり、交差していく想いは複雑な運命の糸をも巻き込んでいく。 ■執筆過程の一部にchatGPT、Claude、Grok BateなどのAIを使用しています。 使用後には、加筆・修正を加えています。 利用規約、出力した文章の著作権に関しては以下のURLをご参照ください。 ■GPT https://openai.com/policies/terms-of-use ■Claude https://www.anthropic.com/legal/archive/18e81a24-b05e-4bb5-98cc-f96bb54e558b ■Grok Bate https://grok-ai.app/jp/%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%A6%8F%E7%B4%84/

【BL】正統派イケメンな幼馴染が僕だけに見せる顔が可愛いすぎる!

ひつじのめい
BL
αとΩの同性の両親を持つ相模 楓(さがみ かえで)は母似の容姿の為にΩと思われる事が多々あるが、説明するのが面倒くさいと放置した事でクラスメイトにはΩと認識されていたが楓のバース性はαである。  そんな楓が初恋を拗らせている相手はαの両親を持つ2つ年上の小野寺 翠(おのでら すい)だった。  翠に恋人が出来た時に気持ちも告げずに、接触を一切絶ちながらも、好みのタイプを観察しながら自分磨きに勤しんでいたが、実際は好みのタイプとは正反対の風貌へと自ら進んでいた。  実は翠も幼い頃の女の子の様な可愛い楓に心を惹かれていたのだった。  楓がΩだと信じていた翠は、自分の本当のバース性がβだと気づかれるのを恐れ、楓とは正反対の相手と付き合っていたのだった。  楓がその事を知った時に、翠に対して粘着系の溺愛が始まるとは、この頃の翠は微塵も考えてはいなかった。 ※作者の個人的な解釈が含まれています。 ※Rシーンがある回はタイトルに☆が付きます。

【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~

綾雅(りょうが)今年は7冊!
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」  洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。 子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。  人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。 「僕ね、セティのこと大好きだよ」   【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印) 【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ 【完結】2021/9/13 ※2020/11/01  エブリスタ BLカテゴリー6位 ※2021/09/09  エブリスタ、BLカテゴリー2位

【完結】討伐される魔王に転生したので世界平和を目指したら、勇者に溺愛されました

じゅん
BL
 人間領に進撃許可を出そうとしていた美しき魔王は、突如、前世の記憶を思い出す。 「ここ、RPGゲームの世界じゃん! しかもぼく、勇者に倒されて死んじゃうんですけど!」  ぼくは前世では病弱で、18歳で死んでしまった。今度こそ長生きしたい!  勇者に討たれないためには「人と魔族が争わない平和な世の中にすればいい」と、魔王になったぼくは考えて、勇者に協力してもらうことにした。本来は天敵だけど、勇者は魔族だからって差別しない人格者だ。  勇者に誠意を試されるものの、信頼を得ることに成功!   世界平和を進めていくうちに、だんだん勇者との距離が近くなり――。 ※注: R15の回には、小見出しに☆、 R18の回には、小見出しに★をつけています。

パパ活は塾の帰りに。

茜琉ぴーたん
BL
 塾講師の下滝は、生徒の赤坂少年のことが気になっている。  彼は最近どうも元気が無く、挙動不審で落ち着かない。  悩みでもあるのかと下滝が助け舟を出したら、事態は思わぬ方向へと走り出す。 (58話+番外5話) *性描写あります。

人気アイドルグループのリーダーは、気苦労が絶えない

タタミ
BL
大人気5人組アイドルグループ・JETのリーダーである矢代頼は、気苦労が絶えない。 対メンバー、対事務所、対仕事の全てにおいて潤滑剤役を果たす日々を送る最中、矢代は人気2トップの御厨と立花が『仲が良い』では片付けられない距離感になっていることが気にかかり──

愛され少年と嫌われ少年

BL
美しい容姿と高い魔力を持ち、誰からも愛される公爵令息のアシェル。アシェルは王子の不興を買ったことで、「顔を焼く」という重い刑罰を受けることになってしまった。 顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。 元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。 【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】 ※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。

処理中です...