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初夜の日の発覚
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夕餉はバーベキューで楽しかった。
『トロワ様はお料理がお上手と伺っているので、一緒にやってみますか?』
と言われて、シェフにコツを習いながら、串に肉やエビ、野菜を刺して、炭火でじっくり焼いてみた。
どうぞ、って出来上がった皿をクリムに持っていったら、とっても喜んでくれた。
お城で暮らすようになったら、たまにはお菓子くらいは作ろうかなぁ。
この間のチョコレートもとってもおいしかったって。
妹のカトレアちゃんが食べたそうにしていたらしいから、今度はカトレアちゃんの分も何か作って送ってあげよう。
何がいいかなぁ。カトレアちゃんは5歳だから、お酒は使わないとして、かわいいくまちゃんの形に固めて送ってあげようかな。
お父様がボヌールのお父様とお付き合いを始めたのは、ちょっとびっくりだった。
こんなこともあるんだねぇ。
長男で跡取り同士だったから、結婚はしなかったけど、本当は好きだったとか?
やきぼっくりのなんちゃら? ってなんかそんな言うんだっけ。
隠れてお付き合いしていたんだけど、もう俺たちにバレちゃったから、堂々としたもので。
ワインを嗜みながら、雰囲気がえろいの。二人の雰囲気が。
大人だなぁ。
俺、大人になってもお父様みたいにせくしいにはなれないとは思うけど。
「じゃあね、みんなおやすみなさい。明日は、テニス、負けないからな!」
俺は、クリムと一緒に夕餉の会場を後にした。
お部屋には屋外の他にも中に風呂があって。
ちゃんとそっちで体や髪を洗ってから、バスローブでもこもこになってクリムの待つ露店風呂に向かった。
バスローブとタオルを傍に置いて、中に入る。
クリムは先に入っていて、俺はぴとっと左側にひっついた。
「ごめんな、クリム。俺の体が大人じゃないから…。」
「いや、いいんだ。こっちこそトロワをほかに取られたくないからって、こんなに結婚を急いだんだから。だから、俺の自業自得。それに、ノース侯爵家の『産む方』の人たちは、みんな第二次性徴が遅めらしいよ。サン様は特別遅かったらしいけど、それでも18歳の時に成熟しているわけだから、そんなに長くないと思う。今、トロワは16歳だしね。来年、くらいじゃないかな。そんなに先じゃない、そのくらいトロワのためなら待てるよ。」
見て、トロワ。
天空には満天の星。
「きれい…。星がはっきりみえる。」
「ここには、この施設以外何もないからね。」
クリムがベルを鳴らし、給仕のスタッフが何かを持ってくる。
やばい、恥ずかしい。
銀色のふたを開ければ、ひんやりとしたバニラのアイスクリームと、ブランデー、俺にはアルコール無しのなんちゃってカクテル。
「露天風呂でアイスたべて、ジュース飲めるなんてさいこー。」
「よかった。喜んでもらえて。」
なんにもエッチなことはできないけど、大好きなだんなさまにありがとうのキスをした。
「………うぅ、ううぅっ。」
隣で眠るのは、あの事件の前以来。あの時は、彼は傷を負っていて、事件の後は共寝はしなかったから。
だから、気づいていなかった。
誰も、気づいていなかった。
平気な顔をしていたから。
いつも通りの顔をしていたから。
平気なはずはないのに。
「やだぁ、やだよぉ。俺に触らないで…!痛い、痛いよお……!もう、やだああ。離して、やだああ…!」
トロワ。
大丈夫だよ、でも、どうやったら、俺は君を癒せるのだろうか。
「大丈夫、トロワ。俺だよ。もう、あんな目には二度と合わせないから。一生守るから。」
ぎゅうっと抱きしめて眠ると、落ち着いて、寝息が聞こえてきてほっとする。
『トロワ様はお料理がお上手と伺っているので、一緒にやってみますか?』
と言われて、シェフにコツを習いながら、串に肉やエビ、野菜を刺して、炭火でじっくり焼いてみた。
どうぞ、って出来上がった皿をクリムに持っていったら、とっても喜んでくれた。
お城で暮らすようになったら、たまにはお菓子くらいは作ろうかなぁ。
この間のチョコレートもとってもおいしかったって。
妹のカトレアちゃんが食べたそうにしていたらしいから、今度はカトレアちゃんの分も何か作って送ってあげよう。
何がいいかなぁ。カトレアちゃんは5歳だから、お酒は使わないとして、かわいいくまちゃんの形に固めて送ってあげようかな。
お父様がボヌールのお父様とお付き合いを始めたのは、ちょっとびっくりだった。
こんなこともあるんだねぇ。
長男で跡取り同士だったから、結婚はしなかったけど、本当は好きだったとか?
やきぼっくりのなんちゃら? ってなんかそんな言うんだっけ。
隠れてお付き合いしていたんだけど、もう俺たちにバレちゃったから、堂々としたもので。
ワインを嗜みながら、雰囲気がえろいの。二人の雰囲気が。
大人だなぁ。
俺、大人になってもお父様みたいにせくしいにはなれないとは思うけど。
「じゃあね、みんなおやすみなさい。明日は、テニス、負けないからな!」
俺は、クリムと一緒に夕餉の会場を後にした。
お部屋には屋外の他にも中に風呂があって。
ちゃんとそっちで体や髪を洗ってから、バスローブでもこもこになってクリムの待つ露店風呂に向かった。
バスローブとタオルを傍に置いて、中に入る。
クリムは先に入っていて、俺はぴとっと左側にひっついた。
「ごめんな、クリム。俺の体が大人じゃないから…。」
「いや、いいんだ。こっちこそトロワをほかに取られたくないからって、こんなに結婚を急いだんだから。だから、俺の自業自得。それに、ノース侯爵家の『産む方』の人たちは、みんな第二次性徴が遅めらしいよ。サン様は特別遅かったらしいけど、それでも18歳の時に成熟しているわけだから、そんなに長くないと思う。今、トロワは16歳だしね。来年、くらいじゃないかな。そんなに先じゃない、そのくらいトロワのためなら待てるよ。」
見て、トロワ。
天空には満天の星。
「きれい…。星がはっきりみえる。」
「ここには、この施設以外何もないからね。」
クリムがベルを鳴らし、給仕のスタッフが何かを持ってくる。
やばい、恥ずかしい。
銀色のふたを開ければ、ひんやりとしたバニラのアイスクリームと、ブランデー、俺にはアルコール無しのなんちゃってカクテル。
「露天風呂でアイスたべて、ジュース飲めるなんてさいこー。」
「よかった。喜んでもらえて。」
なんにもエッチなことはできないけど、大好きなだんなさまにありがとうのキスをした。
「………うぅ、ううぅっ。」
隣で眠るのは、あの事件の前以来。あの時は、彼は傷を負っていて、事件の後は共寝はしなかったから。
だから、気づいていなかった。
誰も、気づいていなかった。
平気な顔をしていたから。
いつも通りの顔をしていたから。
平気なはずはないのに。
「やだぁ、やだよぉ。俺に触らないで…!痛い、痛いよお……!もう、やだああ。離して、やだああ…!」
トロワ。
大丈夫だよ、でも、どうやったら、俺は君を癒せるのだろうか。
「大丈夫、トロワ。俺だよ。もう、あんな目には二度と合わせないから。一生守るから。」
ぎゅうっと抱きしめて眠ると、落ち着いて、寝息が聞こえてきてほっとする。
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