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国際会議とパーティー1

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クリスタル帝国では、各国の要人を招く用意をしていた。

いよいよ、国際会議。

そして互いの親睦を深めるためのパーティーがある。

最近、名乗りを上げた魔物の国。

今回はその王が参加するという。

どの国も単純ではない思いを持って参加するはず。

魔物の国に何か瑕疵があれば、その後ろ盾である帝国もとやかく言われるだろう。

独り勝ち状態の帝国を内心よく思っていない国は、魔物の国を注視している。

「アルフォンス様!」
「やあ。」
「久しぶり。」

「ルピ! 皆様!」

他国より一日早く、ゴールド王国の王族が入国した。

「おとうたま!」
「陛下、サークレットさま」

そこへ、金色金瞳の幼女とアバロンが現れる。

「アバロンさま、体調は大丈夫?」

優しく話しかけるサークレットの目線。

アバロン様はまた、子を孕んでいる。


「オニキスの妃に誰を送るか、各国躍起になっているようですね。ですが、1番の候補はうちの娘でしょう。うちのセンティに美貌で勝てるものか!」

ルピが愛しいアバロンにキスをして、愛娘を抱き上げる。


確かに彼女は美しくなるだろうけど、顔で選ぶわけじゃないしなあ……。

それに、うちは同性婚が続いているから、娘がいる王族だけでなく、次男三男がいる王族も、はりきっているらしい。


ある程度素養とか必要事項はあるけど、最後はやっぱりオニキスに自分で選ばせてあげたいよ。

妃は一生の相棒だもの。



「そういえば、オフィリア様とアリステラ様は?」

サークレットさまが、あたりを見渡す。

「お母様はオニキスを見ていてくれています。」
転移しても、妖精なら追いかけられるので。という言葉を飲み込む。
暫くはあの子は監視付きなのだ。

「アリステラは。」

あの子はこの数年で腕を上げ、立派な軍人になりました。

今は、要人が集まるこの地に不穏な動きがないか、パトロールしてくれています。





「アリステラ隊長!」

豊かなボディラインを軍服で隠して。

白い肌に映える赤い口紅。

豊かな黒髪は襟足までの長さに。

ぱっちりした瞳に長いまつ毛。

時の精霊の祝福を受ける、王女アリステラ。


美貌の心優しい姫を望む縁談は多かったが、本人は自分の力を国のために役立てたいと、剣をとった。


離れた地で頑張るクロウに負けないように。

大好きな両親のため。
弟のため。

「今のところは異常はないわね。」


笑うと、周囲が華やかになる。

彼女を守りたくて、近くにいたくて、軍人になる貴族の男子も多い。 


「最後まで気を抜いてはだめよ!」

「イエス、マム!!」
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