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ベリーの気持ち

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「お兄様、どういうつもりなの?ツェルマット嬢は弄んでいいタイプではないよ?」


夕涼みをしていたら、ブラウンがいつの間にか現れた。

スタンリーは後ろに控えているようだ。



夜の庭もいいよね、と笑っている。




「弄ぶとか、そういうつもりではないな。」


「だって、ミスコン。お兄様があそこまでミスコン推しとは思わなかったし、失恋したばかりだと思ってたらミスコンでお妃探すっていうしー、ツェルマット嬢を焚きつけて。あの娘のことだから、おかしな令嬢が出ないように見張るつもりで出るっていったんだろうけど。」




そういえば。


なんでだろうな?私は急いでないはずなんだけどな。




ベリーは首を傾げて、月を見て。

ふと、自分の気持ちに思い至った。




「いつも………彼女は遠巻きにされていて。容姿を馬鹿にされてて、もったいないなって思った、んだろうな。」





魔女たちとの戦いのとき。


彼女は女性にしては腕は立つが、それだけだ。
自分の実力を理解し、戦えぬものをまとめ上げ、支援役に徹した。

彼女がチャーリーたちと守りを固めてくれたから、安心して戦えたのだ。


あの凛とした佇まいは素晴らしいと思った。





「あれが、ブスなわけはないだろう。」



「ああ、お兄様の耳にも入っていましたか。」


「ツェルマット嬢が馬鹿にされるのは許せん。」



「お兄様、それが恋って言うんですよ。」

「なんか言ったか?」


「いいえ。」




思えば、リリー様への恋は、患者が看護士に恋をするものだったのかもしれないな。


ブラウンは笑って、部屋に戻ることにした。



さて、僕もいちゃいちゃするか!


「それじゃあ、部屋に戻りますね。おやすみなさい。」

「ああ。」


「お待たせ、ダーリン。今日はYES?NO?」



「い、YES」




「うふふ、今夜は寝かさないから♡」


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