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俺が一生守るから1
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色を戻した髪を黒に染め直そうとしたら、鈴村さんに止められて、なんか学校に証明する用の書類を持たされた。
なんか、学校にもついてきてくれるんだって。
自分のせいだから、っていうけど、なんだか悪い気がする。
それとは別に、相談もしたいらしい。
そのままがいいよ、って言われて、今日の僕はおしゃれをしたまんま。
学校の授業が始まる前。
運動部が朝練で学校に来るくらいの早い時間に、鈴村さんと一緒に学校へ行った。
なんか、遠くのグラウンドで朝練をしている陸上部の女の子たちがこっちを見て騒いでいる気がするけど。
たぶん鈴村さんを見てるんだろうな。
芸能人をしていたときと、雰囲気も髪型も違うけど、やっぱり鈴村さんはカッコいい。
店長と同じ年齢には見えないな。
「失礼します。2年3組、出席番号5番 佐々木一臣、入ります。」
ノックをして校長室に入ると、担任の先生と、生徒指導の先生と、教頭先生もいた。
僕の隣には、鈴村さんがいる。
「はじめまして、私はこういう者です。」
名刺を差し出す。
こうしてみると、ちゃんとした大人なんだなぁって実感する。
「ムーンプロジェクト、芸能プロダクション所属のタレント兼プロデューサー、作曲家の鈴村兼人 さん…。」
「Lin、というほうが有名ですかね。」
眼鏡を外してほほ笑むと、先生たちが硬直した。
「今日、こちらへ伺ったのは2つ。1つは、彼の装いについて。こちらは彼の子どもの頃の写真と、美容師の証明書。髪は染めてませんし、パーマもあててません。目の色も自前です。このまま学校へ通学しても問題ないですよね?」
こっちにはマスコミもついてるよ?と言わんばかりの圧のある笑顔。
「…はい、それはもちろん…。校則違反ではありませんので。」
「2つめです。確か、この学校はバイトは禁止ではなかったですよね。彼には歌の才能が有ります。それは私以上の。学業へ支障はないよう、私が責任を持ちます。私も、子どもの頃から芸能活動をしていて、思うところがありますから。だから、認めていただけませんか?」
そういって、鈴村さんがスッと提出したのは、僕が歌手として今後働くために必要な、申請書だった。
「鈴村さん…これ…?」
カラオケハウスのバイトの時は、学校でうまくいっていないのを知っている母さんが、気分転換になるならと印鑑を押してくれた。
この申請書には、母さんのサインと印鑑と、鈴村さんのサインと印鑑が並んでいる。
いつの間に…。
そういえば、今朝、母さんに満面の笑顔で行ってらっしゃいしてもらったんだっけ。
なんか機嫌がいいなあと思ってたけど。
目立つのは嫌いだったけど、インディーズでみんなに評価されてうれしかった。
あれよあれよと流されている気もするけど、
鈴村さんに流されるのは嫌じゃない。
僕の生きる道を、拓いてくれている気がする。
先生たちは、僕が歌手をすることを認めてくれた。
職員室から出るとーーーーーー
すごい人だかりになっていた。
なんか、学校にもついてきてくれるんだって。
自分のせいだから、っていうけど、なんだか悪い気がする。
それとは別に、相談もしたいらしい。
そのままがいいよ、って言われて、今日の僕はおしゃれをしたまんま。
学校の授業が始まる前。
運動部が朝練で学校に来るくらいの早い時間に、鈴村さんと一緒に学校へ行った。
なんか、遠くのグラウンドで朝練をしている陸上部の女の子たちがこっちを見て騒いでいる気がするけど。
たぶん鈴村さんを見てるんだろうな。
芸能人をしていたときと、雰囲気も髪型も違うけど、やっぱり鈴村さんはカッコいい。
店長と同じ年齢には見えないな。
「失礼します。2年3組、出席番号5番 佐々木一臣、入ります。」
ノックをして校長室に入ると、担任の先生と、生徒指導の先生と、教頭先生もいた。
僕の隣には、鈴村さんがいる。
「はじめまして、私はこういう者です。」
名刺を差し出す。
こうしてみると、ちゃんとした大人なんだなぁって実感する。
「ムーンプロジェクト、芸能プロダクション所属のタレント兼プロデューサー、作曲家の鈴村兼人 さん…。」
「Lin、というほうが有名ですかね。」
眼鏡を外してほほ笑むと、先生たちが硬直した。
「今日、こちらへ伺ったのは2つ。1つは、彼の装いについて。こちらは彼の子どもの頃の写真と、美容師の証明書。髪は染めてませんし、パーマもあててません。目の色も自前です。このまま学校へ通学しても問題ないですよね?」
こっちにはマスコミもついてるよ?と言わんばかりの圧のある笑顔。
「…はい、それはもちろん…。校則違反ではありませんので。」
「2つめです。確か、この学校はバイトは禁止ではなかったですよね。彼には歌の才能が有ります。それは私以上の。学業へ支障はないよう、私が責任を持ちます。私も、子どもの頃から芸能活動をしていて、思うところがありますから。だから、認めていただけませんか?」
そういって、鈴村さんがスッと提出したのは、僕が歌手として今後働くために必要な、申請書だった。
「鈴村さん…これ…?」
カラオケハウスのバイトの時は、学校でうまくいっていないのを知っている母さんが、気分転換になるならと印鑑を押してくれた。
この申請書には、母さんのサインと印鑑と、鈴村さんのサインと印鑑が並んでいる。
いつの間に…。
そういえば、今朝、母さんに満面の笑顔で行ってらっしゃいしてもらったんだっけ。
なんか機嫌がいいなあと思ってたけど。
目立つのは嫌いだったけど、インディーズでみんなに評価されてうれしかった。
あれよあれよと流されている気もするけど、
鈴村さんに流されるのは嫌じゃない。
僕の生きる道を、拓いてくれている気がする。
先生たちは、僕が歌手をすることを認めてくれた。
職員室から出るとーーーーーー
すごい人だかりになっていた。
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