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第1章
047
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驚きで言葉を失い、呆然と真空を見つめるクロノ。
顔と目を伏せて、一切の表情を遮断するミント。
その二人を一瞥して背を向けた男性は、眼鏡の縁を押し上げながら無表情に部屋を出て行く。
ドアは無機質に閉められた。
しばらくして、ガチャリと乱暴に開けられるドア。
その向こうから勢い良く駆け込んで来たのは、先程追い出された赤毛だ。
嬉々と輝くエイレンの表情は、だが、この部屋を支配している重苦しい沈黙に気付くと、怪訝そうなものへと変わる。青年は、ぱちくりと瞬きをした。
「まるで仲睦まじい夫婦がケンカしたような空気だが、一体何があった?」
「ああ、いや……」
クロノは目線を泳がせながら言い訳を探すが。
上手い言葉が見つからず、変に沈黙だけが流れていく。
困ったように頬を掻くエイレンに、表情を引き攣らせたままクロノは目線を落とした。
静寂を破ったのは、少女の声だった。
「ごめ、なさい……っ」
エイレンが声を掛ける間もなく、ミントは逃げるように部屋を出て行った。
その声は僅かに震えていた。
今にも泣き出しそうなのを必死にこらえている、と言った様子だった。
何がそんなに彼女を追い詰めたのだろうか。
ミントにとって今更、医者の話が衝撃的だったとは思えない。それとも、今まで隠してきたことを他人に言われてしまったからなのだろうか。彼女のことだ、身の上話を知られたくなかった気持ちがあった可能性もある。
――まずった。
手で顔を覆い、クロノは舌打ち混じりのため息を吐いた。
結論から言えば、もう少し少女のことを考慮するべきだった。
自分のことよりも他人のことを優先して考えるミントのことだ、先の話を聞いた時の少年のリアクションから、その心情を読み取ることは容易かったと思われる。
普段では想像も出来ない程歯切れ悪く言葉を濁した少年の様子から、ありありと伝わってきたのだろう、驚愕と動揺の感情を。
「ああ、くっそ」
ぐしゃりと髪を掻いて、少年はどこか苛立たしげに少女を追う。
「お、おい、クロノ!」
エイレンの声は、彼だけが残された部屋に虚しく響いた。
クロノが向かった先は、自身に割り当てられた部屋の隣。
そこは、ミントの部屋だ。
追い詰められた少女が逃げ込める場所はここしかないと、クロノは踏んでいた。
すいと伸ばしたその手が、ドアに触れる寸前で止まった。
何をしようと思っているのだろうか。
追い掛けて会ったところで、何も出来ないのは、彼自身が重々理解している。合わせる顔がなかったから彼女は逃げ出したと言うのに。
冷静さを欠いた衝動的な行動に、クロノは内心嘲笑を零した。
力なく、彼の腕が下ろされる。
深い息を、ひとつ。
「…………」
一体、いつから彼女のことを、損得抜きで考えるようになったのだろうか。
最初は確かに、目的のための手段だった。旧友からの情報のひとつであると、その程度の認識だ。ひどい言い草ではあるが、どうなろうが知ったこっちゃなかった。共にカリバーンへ招かれてからは、どちらかと言えば「元一般人の成り上がりの使い手」に変わった。
たったひとりこちら側へほっぽり出された少女が、まるで縋るように寄せてくる信頼に、無下に扱うことが出来なかったのも事実だ。だがそこに、否応なしに争奪戦に巻き込まれた彼女に対して同情の気持ちがなかったと言えば嘘になる。
――何やってるんだか、俺は。
十年前、上級生に苛められていた同級生を助けようとしたことがあった。その時に差し出した手は払われた。当然のように拒絶されたのだ。同情心なら、その時限りの善意なら放っておいてくれと突き放されもした。
あの時払われた手で、無知な少女の手を取ることに躊躇いがあった。
いつ死ぬともわからない争奪戦の中だ。彼女のようなタイプの人間ならばこの先、余程のものが無い限りは生き残れないだろう。少女の身を第一に考えるのなら、理不尽でも何でもこのまま戦線から離した方が良いのは確かだ。
けれど事実、クロノはその選択肢を放棄して、ミントを追い掛けた。
何をしようと思ったのだろうか。
鮮やかな金色がふわりと揺れた。
クロノが呆れたため息と共に肩を竦めたのだ。
随分絆されてしまったものだと内心苦笑いを零すと、再びその腕を伸ばした。
そして、握りしめた拳でドアを軽く叩く。
コンコンと軽い音が響いた。
「いるか?」
返事はなかった。
だが、確かに部屋の主の気配はあった。
それが確認出来れば構わない、とクロノは気にせず言葉を続ける。
「出て来なくて良い。ドアを開けなくても、声は届く」
慰めの言葉も元気付け方もわからない。
ただ、傍にいようと思ったのだ。
かつて、幼馴染みがそうしてくれたように。
クロノはドアに寄り掛かるようにして、座り込んだ。
遠くなった天井を見上げて、ぽつりと呟く。
「前にさ、上司に似てるって言われたことがあったんだ」
それはいつかのビビアンの言葉だ。
その時は、彼女が「セラとクロノが似ている」と言ったのはその場を和ませるための冗談と解釈した。だからこそクロノも真面目に取り合うことはなかったのだが。
「その上司って、上からの命令なら自分の命ですら捨てるだろうって言われる程、絵に描いたような組織従属人間でさ」
クロノの脳裏に、紺青色の横顔がよぎる。
最期まで彼女は何も語らなかった。
誰にも理解を求めなないし心を開かないまま、孤独であり続けた。
それはきっと、彼女自身が望んだ結果だったのだろう。
「俺は組織の言いなりになる気なんてさらさらないし、何も知らされないままこき使われるはシャクだ。どう考えたって、似ても似つかないんだよ」
改めて思えば、似ている部分があったのも事実だ。
例え孤独になったとしても、大切なものさえ守れればそれで良かった。自身の目的さえ果たせるのならば、他の何を犠牲にしても構わないと思えた。だから、本当に信頼出来るもの以外は、全て敵とみなして強固な壁を作り上げたのだ。だからこそクロノは「感情論を含まない頭の良い使い手」であり、セラは「組織に忠実な術師」であったのだろう。
きっと、クロノとセラは、同じような生き方だった。選んだ道が違っただけで。
「冗談じゃないよな」
まるで「天気が良いですね」と笑うような、軽い口調だった。
だが、クロノは本当の意味で孤独ではなかった。
例え道は分かたれたとしても、いつだって寄り添える幼馴染みがいた。だからこそ、いつだって前だけを見ていられたし、それ以外を顧みずとも構わなかったのだ。
一体、セラは何を拠り所にしていたのだろうか。
それとも、心を封じ込めて本当に孤独だったのか。
最期まで物言わぬ紺青色は、一生その胸中を語ることはない。
ふとクロノは表情を和らげた。
「俺はさ、あの人みたいに強くはないし、多少の無茶を押し通せるくらいの力もないけど、代わりに、頼れる相手がいる」
自身に言い聞かせるように、言葉を告げる。
「だから、例え俺が死んだとしても、俺たちの目的はなくなったりしない。……死んだらそれまでだとしても、死ななければなくなることはないんだ」
裏を返せば、例え組織が壊滅しても誰かが生き残れば意志は消えない。
クロノは無意識に拳を握り締めていた。
自身の目的については言うまでもない。すでにミントはクロノの、いや、リアフェールが争奪戦に参加する目的を知っている。
クロノにとって、少女は既に他人ではなかった。
はぐらかさずに向き合うのが礼儀だろう。
「だから俺は、例え何があろうと、進み続ける」
どこか突き放すような物言いだった。
俯いたまま立ち止まると言うならそれまでだ。元々ミントは、無理矢理巻き込まれた立場の人間だ。目的があって参加しているわけではないのだから、これ以上、無理に茨の道を歩む必要はない。ここで身を引くのもひとつの手だろう。
それでも、ミントがこの道を進みたいと思うのなら。
ならば、応えようではないか。
彼女は風の紋章術を扱う〝ミント〟と言う自身の現在の相棒だ。
あの時空振った手で、今度こそ、何かを与えることが出来るのなら。
こちら側へ踏み込んだ少女へ手を差し出そう。
「もし、君もそのつもりなら俺は、あの時言ったことは守るよ」
だから、少しは頼ってくれないか?
クロノにしては珍しく、たどたどしい声だった。
そんなことを告げられたところでどうしようもないことは、クロノ自身が一番良くわかっている。一方的に一方的なことを言った自覚はあったが、今ここで言わなければ一生言う機会はないと思ったのだ。相手と真剣に向き合ったのはいつぶりだったろうか。想像以上に、思ったことを思ったままにぶつけてしまった感があった。
静寂の中、時間だけが流れていく。
また空振ったかな、と幾分か冷静になったクロノが、はぐらかそうと思って乾いた笑いを浮かべようとした時だった。
――コン
ドアの向こう側から、小さく音が聞こえた。
思わず眉をしかめたクロノだったが、続けて聞こえてきた声に閉口する。
「…………私は、信じています」
押し殺したような涙声が少年の耳を打つ。
「あの時からずっと、クロノさんのことは」
信じてみようと思ったんです、と。
ミントの言葉には何の躊躇いもなかった。
彼からの返事はなかった。
クロノは掻くようにくしゃりと前髪を掴むと、隠すように俯いた。
陰に隠れて顔は見えない。
だが、その頬は僅かに赤味を帯びていた。
顔と目を伏せて、一切の表情を遮断するミント。
その二人を一瞥して背を向けた男性は、眼鏡の縁を押し上げながら無表情に部屋を出て行く。
ドアは無機質に閉められた。
しばらくして、ガチャリと乱暴に開けられるドア。
その向こうから勢い良く駆け込んで来たのは、先程追い出された赤毛だ。
嬉々と輝くエイレンの表情は、だが、この部屋を支配している重苦しい沈黙に気付くと、怪訝そうなものへと変わる。青年は、ぱちくりと瞬きをした。
「まるで仲睦まじい夫婦がケンカしたような空気だが、一体何があった?」
「ああ、いや……」
クロノは目線を泳がせながら言い訳を探すが。
上手い言葉が見つからず、変に沈黙だけが流れていく。
困ったように頬を掻くエイレンに、表情を引き攣らせたままクロノは目線を落とした。
静寂を破ったのは、少女の声だった。
「ごめ、なさい……っ」
エイレンが声を掛ける間もなく、ミントは逃げるように部屋を出て行った。
その声は僅かに震えていた。
今にも泣き出しそうなのを必死にこらえている、と言った様子だった。
何がそんなに彼女を追い詰めたのだろうか。
ミントにとって今更、医者の話が衝撃的だったとは思えない。それとも、今まで隠してきたことを他人に言われてしまったからなのだろうか。彼女のことだ、身の上話を知られたくなかった気持ちがあった可能性もある。
――まずった。
手で顔を覆い、クロノは舌打ち混じりのため息を吐いた。
結論から言えば、もう少し少女のことを考慮するべきだった。
自分のことよりも他人のことを優先して考えるミントのことだ、先の話を聞いた時の少年のリアクションから、その心情を読み取ることは容易かったと思われる。
普段では想像も出来ない程歯切れ悪く言葉を濁した少年の様子から、ありありと伝わってきたのだろう、驚愕と動揺の感情を。
「ああ、くっそ」
ぐしゃりと髪を掻いて、少年はどこか苛立たしげに少女を追う。
「お、おい、クロノ!」
エイレンの声は、彼だけが残された部屋に虚しく響いた。
クロノが向かった先は、自身に割り当てられた部屋の隣。
そこは、ミントの部屋だ。
追い詰められた少女が逃げ込める場所はここしかないと、クロノは踏んでいた。
すいと伸ばしたその手が、ドアに触れる寸前で止まった。
何をしようと思っているのだろうか。
追い掛けて会ったところで、何も出来ないのは、彼自身が重々理解している。合わせる顔がなかったから彼女は逃げ出したと言うのに。
冷静さを欠いた衝動的な行動に、クロノは内心嘲笑を零した。
力なく、彼の腕が下ろされる。
深い息を、ひとつ。
「…………」
一体、いつから彼女のことを、損得抜きで考えるようになったのだろうか。
最初は確かに、目的のための手段だった。旧友からの情報のひとつであると、その程度の認識だ。ひどい言い草ではあるが、どうなろうが知ったこっちゃなかった。共にカリバーンへ招かれてからは、どちらかと言えば「元一般人の成り上がりの使い手」に変わった。
たったひとりこちら側へほっぽり出された少女が、まるで縋るように寄せてくる信頼に、無下に扱うことが出来なかったのも事実だ。だがそこに、否応なしに争奪戦に巻き込まれた彼女に対して同情の気持ちがなかったと言えば嘘になる。
――何やってるんだか、俺は。
十年前、上級生に苛められていた同級生を助けようとしたことがあった。その時に差し出した手は払われた。当然のように拒絶されたのだ。同情心なら、その時限りの善意なら放っておいてくれと突き放されもした。
あの時払われた手で、無知な少女の手を取ることに躊躇いがあった。
いつ死ぬともわからない争奪戦の中だ。彼女のようなタイプの人間ならばこの先、余程のものが無い限りは生き残れないだろう。少女の身を第一に考えるのなら、理不尽でも何でもこのまま戦線から離した方が良いのは確かだ。
けれど事実、クロノはその選択肢を放棄して、ミントを追い掛けた。
何をしようと思ったのだろうか。
鮮やかな金色がふわりと揺れた。
クロノが呆れたため息と共に肩を竦めたのだ。
随分絆されてしまったものだと内心苦笑いを零すと、再びその腕を伸ばした。
そして、握りしめた拳でドアを軽く叩く。
コンコンと軽い音が響いた。
「いるか?」
返事はなかった。
だが、確かに部屋の主の気配はあった。
それが確認出来れば構わない、とクロノは気にせず言葉を続ける。
「出て来なくて良い。ドアを開けなくても、声は届く」
慰めの言葉も元気付け方もわからない。
ただ、傍にいようと思ったのだ。
かつて、幼馴染みがそうしてくれたように。
クロノはドアに寄り掛かるようにして、座り込んだ。
遠くなった天井を見上げて、ぽつりと呟く。
「前にさ、上司に似てるって言われたことがあったんだ」
それはいつかのビビアンの言葉だ。
その時は、彼女が「セラとクロノが似ている」と言ったのはその場を和ませるための冗談と解釈した。だからこそクロノも真面目に取り合うことはなかったのだが。
「その上司って、上からの命令なら自分の命ですら捨てるだろうって言われる程、絵に描いたような組織従属人間でさ」
クロノの脳裏に、紺青色の横顔がよぎる。
最期まで彼女は何も語らなかった。
誰にも理解を求めなないし心を開かないまま、孤独であり続けた。
それはきっと、彼女自身が望んだ結果だったのだろう。
「俺は組織の言いなりになる気なんてさらさらないし、何も知らされないままこき使われるはシャクだ。どう考えたって、似ても似つかないんだよ」
改めて思えば、似ている部分があったのも事実だ。
例え孤独になったとしても、大切なものさえ守れればそれで良かった。自身の目的さえ果たせるのならば、他の何を犠牲にしても構わないと思えた。だから、本当に信頼出来るもの以外は、全て敵とみなして強固な壁を作り上げたのだ。だからこそクロノは「感情論を含まない頭の良い使い手」であり、セラは「組織に忠実な術師」であったのだろう。
きっと、クロノとセラは、同じような生き方だった。選んだ道が違っただけで。
「冗談じゃないよな」
まるで「天気が良いですね」と笑うような、軽い口調だった。
だが、クロノは本当の意味で孤独ではなかった。
例え道は分かたれたとしても、いつだって寄り添える幼馴染みがいた。だからこそ、いつだって前だけを見ていられたし、それ以外を顧みずとも構わなかったのだ。
一体、セラは何を拠り所にしていたのだろうか。
それとも、心を封じ込めて本当に孤独だったのか。
最期まで物言わぬ紺青色は、一生その胸中を語ることはない。
ふとクロノは表情を和らげた。
「俺はさ、あの人みたいに強くはないし、多少の無茶を押し通せるくらいの力もないけど、代わりに、頼れる相手がいる」
自身に言い聞かせるように、言葉を告げる。
「だから、例え俺が死んだとしても、俺たちの目的はなくなったりしない。……死んだらそれまでだとしても、死ななければなくなることはないんだ」
裏を返せば、例え組織が壊滅しても誰かが生き残れば意志は消えない。
クロノは無意識に拳を握り締めていた。
自身の目的については言うまでもない。すでにミントはクロノの、いや、リアフェールが争奪戦に参加する目的を知っている。
クロノにとって、少女は既に他人ではなかった。
はぐらかさずに向き合うのが礼儀だろう。
「だから俺は、例え何があろうと、進み続ける」
どこか突き放すような物言いだった。
俯いたまま立ち止まると言うならそれまでだ。元々ミントは、無理矢理巻き込まれた立場の人間だ。目的があって参加しているわけではないのだから、これ以上、無理に茨の道を歩む必要はない。ここで身を引くのもひとつの手だろう。
それでも、ミントがこの道を進みたいと思うのなら。
ならば、応えようではないか。
彼女は風の紋章術を扱う〝ミント〟と言う自身の現在の相棒だ。
あの時空振った手で、今度こそ、何かを与えることが出来るのなら。
こちら側へ踏み込んだ少女へ手を差し出そう。
「もし、君もそのつもりなら俺は、あの時言ったことは守るよ」
だから、少しは頼ってくれないか?
クロノにしては珍しく、たどたどしい声だった。
そんなことを告げられたところでどうしようもないことは、クロノ自身が一番良くわかっている。一方的に一方的なことを言った自覚はあったが、今ここで言わなければ一生言う機会はないと思ったのだ。相手と真剣に向き合ったのはいつぶりだったろうか。想像以上に、思ったことを思ったままにぶつけてしまった感があった。
静寂の中、時間だけが流れていく。
また空振ったかな、と幾分か冷静になったクロノが、はぐらかそうと思って乾いた笑いを浮かべようとした時だった。
――コン
ドアの向こう側から、小さく音が聞こえた。
思わず眉をしかめたクロノだったが、続けて聞こえてきた声に閉口する。
「…………私は、信じています」
押し殺したような涙声が少年の耳を打つ。
「あの時からずっと、クロノさんのことは」
信じてみようと思ったんです、と。
ミントの言葉には何の躊躇いもなかった。
彼からの返事はなかった。
クロノは掻くようにくしゃりと前髪を掴むと、隠すように俯いた。
陰に隠れて顔は見えない。
だが、その頬は僅かに赤味を帯びていた。
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