EAR OF YOUTU

チャッピー

文字の大きさ
37 / 38

37話

しおりを挟む
 表示されるタイムは4:00、スコアは「大物、10」「粉、10」、「リラックストーク、3」「快感値、130」「タイムスコア+0」
 実力として極めて高いというわけではない。が、快感値は伊織に比べて50点高く、痛みを感じさせることなく、伊織の耳垢を取り切ったから粉や大物も10点だ。薫のいう勝つためなら何でもするというのはその力の若干の不足を相手の点数を下げることで強引にかつための耳垢の調整をしているということだろう。伊織が100%の力でやり切れば、勝てない相手とは思えない。
「伊織君には辛い相手だったけど、薫ちゃん見たいなセットをする人はたまに見るからね。耳の調整もだし、相手のリサーチもできるなら重要になるかもね。」
「・・・友梨奈先輩は、伊織にフォローしないんですか?」
「伊織君自身もあまりいい耳ではないし、彼なりに考える時間は有ってもいいと思うんだ。それに、多分、私の言葉を受け止めるには余裕が必要だと思うんだよね。」
「気になるならお前がフォローしてやりな。後輩。男同士の方がわかることもあるでしょ。」
 自由に耳かきできた女性よりも、男同士の方が耳かきの出来ない苦しみがわかるということなのだろう。
 けど、耳かきのことについてわからないだけだ。別に自分が伊織に近いいわけではない。どんな風にフォローしろというんだ。
「すみません。先輩。柿人君。」
 戻ってきた伊織は悔しそうに目を伏せる。
「私達で勝って取り戻すから気にしないで!ゆっくり休んでね!」
「はい・・・」
「その、なんだ。僕も勝つから。伊織も落ち込み続けないで。参加するだけでも意味があるっていったのは君だろ?」
「柿人君・・・うん。ありがとう。」
 自分の言葉が正解だったのか、友梨奈先輩の言葉も届いているのかわからない。自分のやり方の正しさなんて測りようがなかった。
「1勝1敗だけど、チーム点数としてはそっちが大きく下がりそうだね♡次はどっちがくるのかな?」
 由芽は煽るようにこちらに声をかけると友梨奈先輩が前に出る。
「私!そろそろ耳かき我慢できないよ!」
 それに応えるように体を軽く伸ばしながら出てくるのは小柄な女子。透。
「じゃ、男は由芽先輩だし、私が行く感じだね。」
「初めましてだね!どんな耳なのか楽しみ!!」
「いいね。私も楽しみ。」
 友梨奈先輩が膝に透を乗せ、ふんぬっと袖をまくる。これはやる気だ。
「由芽ちゃん!準備OKだよ!はやく耳かきさせて!」
「はーい!じゃ、はじめよっか!透、やっちゃってね!」
「はいはい。じゃあ、友梨奈さん、よろしくね。」
「こちらこそ!よろしく!いい試合にしよう!」
 3,2,1
「「スタート!!」」
 友梨奈先輩が透の耳を覗き込んだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。 彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。 ……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。 でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!? もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー! ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。) 略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ

みずがめ
ライト文芸
 俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。  そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。  渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。  桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。  俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。  ……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。  これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。

怪我でサッカーを辞めた天才は、高校で熱狂的なファンから勧誘責めに遭う

もぐのすけ
青春
神童と言われた天才サッカー少年は中学時代、日本クラブユースサッカー選手権、高円宮杯においてクラブを二連覇させる大活躍を見せた。 将来はプロ確実と言われていた彼だったが中学3年のクラブユース選手権の予選において、選手生命が絶たれる程の大怪我を負ってしまう。 サッカーが出来なくなることで激しく落ち込む彼だったが、幼馴染の手助けを得て立ち上がり、高校生活という新しい未来に向かって歩き出す。 そんな中、高校で中学時代の高坂修斗を知る人達がここぞとばかりに部活や生徒会へ勧誘し始める。 サッカーを辞めても一部の人からは依然として評価の高い彼と、人気な彼の姿にヤキモキする幼馴染、それを取り巻く友人達との刺激的な高校生活が始まる。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

処理中です...