13 / 197
プロポーズ 1
しおりを挟む
東雲ホールディングスに入社してから早3ヶ月が経った。
私はというと佐藤チームのメンバーのみんなと⋯⋯。
「雛菊ちゃん⋯⋯また攻略滞ってるの?」
「よく分かりますねこはるん。私の推しキャラ、アヤトくんとの関係値が全く進歩せず⋯難航してるんです」
「それは大変だね」
乙女ゲームに夢中な雛菊ちゃんとは彼女がやってるゲームの話で盛り上がっている。
私自身もスマートフォンに乙女ゲームをインストールしており、雛菊ちゃんのおかげで乙女ゲームに少し詳しくなった。
そして尚くんとも普通に話せるようになっており、ゲームの話でこちらも盛り上がっている。
相変わらず前髪は長く黒縁メガネもしているため表情は少し分かりにくいが微笑みかけてくれる回数も増えた。
雛菊ちゃんは初対面からこんな感じだったため、仲良くなることに時間はかからなかったが尚くんとは少しだけ時間がかかった。
尚くんのよくやってるゲームを私もインストールし、それで話すきっかけを作ったのだ。
「心春さんゲームやってます?」
「うん。やっとレベル15になりました」
「ジョブは魔道士でしたっけ?」
尚くんがハマってるのはファンタジーのRPGゲームで私自身も恥ずかしながらハマっていた。
寝るのを惜しんでキャラを育てるくらいにはやり込んでいる。
「ん~心春ちゃんが2人と仲良くなってくれて俺は嬉しいよ。尚も雛菊も人間関係構築するの苦手な部類だと思ってたけどさすが心春ちゃん」
「だから翔さん失礼なんですよね」
「そんなんだからアヤトくんみたいにモテないんですよ翔たんは」
「手厳しいな2人は」
働く環境は非常によく、何も困っていることはない。
ゲームプログラミングも勉強しておいたことが活かせるし元々知っていた知識も活用しついていけている。
分からないことはみんなが助けてくれるため非常に救われていた。
ドリンクバーも完備されているし、ディスカッションスペースで打ち合わせもできる。
この会社に誘ってくれた東雲くんも直接会うことはほとんどないが、メッセージを頻繁に送ってくれてなんだかんだやり取りが続いていた。
給料も前の会社よりもだいぶ多く入ってきているため、冬麻の学費に充てることができとても助かっている。
だけど一つだけ、懸念点があった。
大学3年の夏に入ってより実習活動が増えるらしくその実習費をまとめて支払う必要がある。
貯金がないわけではないが、一気に用意するには若干の不安が残る。
そうは言いつつも他にお金を準備する方法はなく、途方に暮れているのが正直なところだ。
それを誰にも悟られないように笑顔の裏に隠し、私はパソコンに向き合った。
プログラミング作業はすごく地道で少しずつ構築し、バグの修正を繰り返している。
だけど私たちの作業がいずれやっているようなゲームたちになると思うとすごく楽しみだ。
「ねえ心春ちゃんってさ、あれから伊織に会ってるの?」
私の隣でパソコンに向かい合いながら問いかける翔くん。
私の背後では尚くんが、そしてその隣では雛菊ちゃんがボソボソ何か呟きながらキーボードをたたいていた。
「会ってないよ。メッセージのやり取りはしてる」
「そっか」
それ以上、翔くんは何も言ってこなかった。
その日も私はみんなで定時までしっかりと作業をこなし、少しだけ残業をしたあと仕事を終え帰路に着く。
私はというと佐藤チームのメンバーのみんなと⋯⋯。
「雛菊ちゃん⋯⋯また攻略滞ってるの?」
「よく分かりますねこはるん。私の推しキャラ、アヤトくんとの関係値が全く進歩せず⋯難航してるんです」
「それは大変だね」
乙女ゲームに夢中な雛菊ちゃんとは彼女がやってるゲームの話で盛り上がっている。
私自身もスマートフォンに乙女ゲームをインストールしており、雛菊ちゃんのおかげで乙女ゲームに少し詳しくなった。
そして尚くんとも普通に話せるようになっており、ゲームの話でこちらも盛り上がっている。
相変わらず前髪は長く黒縁メガネもしているため表情は少し分かりにくいが微笑みかけてくれる回数も増えた。
雛菊ちゃんは初対面からこんな感じだったため、仲良くなることに時間はかからなかったが尚くんとは少しだけ時間がかかった。
尚くんのよくやってるゲームを私もインストールし、それで話すきっかけを作ったのだ。
「心春さんゲームやってます?」
「うん。やっとレベル15になりました」
「ジョブは魔道士でしたっけ?」
尚くんがハマってるのはファンタジーのRPGゲームで私自身も恥ずかしながらハマっていた。
寝るのを惜しんでキャラを育てるくらいにはやり込んでいる。
「ん~心春ちゃんが2人と仲良くなってくれて俺は嬉しいよ。尚も雛菊も人間関係構築するの苦手な部類だと思ってたけどさすが心春ちゃん」
「だから翔さん失礼なんですよね」
「そんなんだからアヤトくんみたいにモテないんですよ翔たんは」
「手厳しいな2人は」
働く環境は非常によく、何も困っていることはない。
ゲームプログラミングも勉強しておいたことが活かせるし元々知っていた知識も活用しついていけている。
分からないことはみんなが助けてくれるため非常に救われていた。
ドリンクバーも完備されているし、ディスカッションスペースで打ち合わせもできる。
この会社に誘ってくれた東雲くんも直接会うことはほとんどないが、メッセージを頻繁に送ってくれてなんだかんだやり取りが続いていた。
給料も前の会社よりもだいぶ多く入ってきているため、冬麻の学費に充てることができとても助かっている。
だけど一つだけ、懸念点があった。
大学3年の夏に入ってより実習活動が増えるらしくその実習費をまとめて支払う必要がある。
貯金がないわけではないが、一気に用意するには若干の不安が残る。
そうは言いつつも他にお金を準備する方法はなく、途方に暮れているのが正直なところだ。
それを誰にも悟られないように笑顔の裏に隠し、私はパソコンに向き合った。
プログラミング作業はすごく地道で少しずつ構築し、バグの修正を繰り返している。
だけど私たちの作業がいずれやっているようなゲームたちになると思うとすごく楽しみだ。
「ねえ心春ちゃんってさ、あれから伊織に会ってるの?」
私の隣でパソコンに向かい合いながら問いかける翔くん。
私の背後では尚くんが、そしてその隣では雛菊ちゃんがボソボソ何か呟きながらキーボードをたたいていた。
「会ってないよ。メッセージのやり取りはしてる」
「そっか」
それ以上、翔くんは何も言ってこなかった。
その日も私はみんなで定時までしっかりと作業をこなし、少しだけ残業をしたあと仕事を終え帰路に着く。
8
あなたにおすすめの小説
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
独占欲全開の肉食ドクターに溺愛されて極甘懐妊しました
せいとも
恋愛
旧題:ドクターと救急救命士は天敵⁈~最悪の出会いは最高の出逢い~
救急救命士として働く雫石月は、勤務明けに乗っていたバスで事故に遭う。
どうやら、バスの運転手が体調不良になったようだ。
乗客にAEDを探してきてもらうように頼み、救助活動をしているとボサボサ頭のマスク姿の男がAEDを持ってバスに乗り込んできた。
受け取ろうとすると邪魔だと言われる。
そして、月のことを『チビ団子』と呼んだのだ。
医療従事者と思われるボサボサマスク男は運転手の処置をして、月が文句を言う間もなく、救急車に同乗して去ってしまった。
最悪の出会いをし、二度と会いたくない相手の正体は⁇
作品はフィクションです。
本来の仕事内容とは異なる描写があると思います。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
契約書は婚姻届
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「契約続行はお嬢さんと私の結婚が、条件です」
突然、降って湧いた結婚の話。
しかも、父親の工場と引き替えに。
「この条件がのめない場合は当初の予定通り、契約は打ち切りということで」
突きつけられる契約書という名の婚姻届。
父親の工場を救えるのは自分ひとり。
「わかりました。
あなたと結婚します」
はじまった契約結婚生活があまー……いはずがない!?
若園朋香、26歳
ごくごく普通の、町工場の社長の娘
×
押部尚一郎、36歳
日本屈指の医療グループ、オシベの御曹司
さらに
自分もグループ会社のひとつの社長
さらに
ドイツ人ハーフの金髪碧眼銀縁眼鏡
そして
極度の溺愛体質??
******
表紙は瀬木尚史@相沢蒼依さん(Twitter@tonaoto4)から。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる