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第18部:装われた日常、甘やかされる夜
第一章:清楚な装い、奥に揺れるリボン
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「大丈夫そう?」
玄関先で、佑真が軽く屈んで柊の足元を見た。
柊はうなずく。
白のタイツに包まれた膝下、そこに揃えられたのは
5cmヒールのストラップシューズ。
上はロング丈のシフォンワンピース、淡いラベンダーに白のレースが縁取られている。
前開きのカーディガンは、優しいベージュ。
髪はウィッグ。
ブラウン系の自然なロングを、耳の上でサイドに流していた。
ぱっと見は──街を歩く“普通の女の子”。
けれど、その内側は──
ブラの下にヌーブラとランジェリーブラ。
胸はリボンで左右をきゅっと締めて、自然に“盛る”ように整えられている。
コルセットでウエストは細く絞られ、
ローライズショーツの奥には、ロック付きの貞操具と、
お尻の奥に、しっかりと収まったプラグがあった。
(これ……街歩けるのかな……でも……歩きたい。この格好で)
街に出てすぐ、柊の身体はいつもと違う動きを始めていた。
一歩踏み出すたび、
脚の動きに合わせてプラグがわずかに沈み──
締めつけられたウエストが姿勢を正すように引き戻す。
「ん……っ」
声は出ない。
でも、身体が敏感に反応する。
佑真は隣で自然に歩いているだけ。
時折、視線を落として柊の歩幅に合わせるようにリードしてくれる。
(……あの人は、わたしが“仕込まれている”こと、全部知ってるんだ)
(でも、誰にも言わない。見せない。……ただ、感じさせるだけ)
その秘密が、甘い羞恥となって
胸の奥からせりあがってきた。
駅前のショッピングストリート。
休日の人通りの中、ふたりは自然に溶け込んでいた。
とはいえ、柊にとってはすべてが“自分を映す鏡”のように思えた。
ガラスに映る自分の姿。
ヒールの音。
すれ違う人の気配。
すべてが、「ちゃんと女の子に見えてるかな……」という
不安と悦びを同時に膨らませていく。
「入ってみようか。……あれ、面白そうだよ」
佑真が立ち止まったのは、個性派インテリアと小道具を扱うセレクトショップ。
フェティッシュ寄りのコンセプトも混ざったその店内には、
パーティー衣装やテーマコスチュームも展示されていた。
柊はその入口で、呼吸が少し止まるような感覚に襲われた。
奥のディスプレイに、ひときわ目立つコーナーがあった。
黒の革、金具、光沢のあるラバー……
そして──尻尾のような形がついた、
「ヒトイヌ」シリーズの展示。
無意識に、足が一歩、前に出ていた。
「……興味ある?」
「……少しだけ、見るだけ……」
「うん。じゃあ、試してみようか」
「……えっ……」
「“装われた姿の君”を見るのが、僕は好きなんだよ」
スタッフに案内され、柊は店内の試着ブースに通された。
「コルセットもそのまま、装備は何も外さず、
ただ“上から着せるだけ”で、“誰の子か”を見せられる──そういう服だよ」
(そう言われると……怖いより、着てみたくなる……)
そう思った自分が、少しだけ怖かった。
でも、嬉しくもあった。
“装われたまま可愛くなる”ということが、
自分にとってどれだけ意味を持ち始めているのか──
その実感が、
リボンで寄せた胸の真ん中を、そっと熱くしていた。
玄関先で、佑真が軽く屈んで柊の足元を見た。
柊はうなずく。
白のタイツに包まれた膝下、そこに揃えられたのは
5cmヒールのストラップシューズ。
上はロング丈のシフォンワンピース、淡いラベンダーに白のレースが縁取られている。
前開きのカーディガンは、優しいベージュ。
髪はウィッグ。
ブラウン系の自然なロングを、耳の上でサイドに流していた。
ぱっと見は──街を歩く“普通の女の子”。
けれど、その内側は──
ブラの下にヌーブラとランジェリーブラ。
胸はリボンで左右をきゅっと締めて、自然に“盛る”ように整えられている。
コルセットでウエストは細く絞られ、
ローライズショーツの奥には、ロック付きの貞操具と、
お尻の奥に、しっかりと収まったプラグがあった。
(これ……街歩けるのかな……でも……歩きたい。この格好で)
街に出てすぐ、柊の身体はいつもと違う動きを始めていた。
一歩踏み出すたび、
脚の動きに合わせてプラグがわずかに沈み──
締めつけられたウエストが姿勢を正すように引き戻す。
「ん……っ」
声は出ない。
でも、身体が敏感に反応する。
佑真は隣で自然に歩いているだけ。
時折、視線を落として柊の歩幅に合わせるようにリードしてくれる。
(……あの人は、わたしが“仕込まれている”こと、全部知ってるんだ)
(でも、誰にも言わない。見せない。……ただ、感じさせるだけ)
その秘密が、甘い羞恥となって
胸の奥からせりあがってきた。
駅前のショッピングストリート。
休日の人通りの中、ふたりは自然に溶け込んでいた。
とはいえ、柊にとってはすべてが“自分を映す鏡”のように思えた。
ガラスに映る自分の姿。
ヒールの音。
すれ違う人の気配。
すべてが、「ちゃんと女の子に見えてるかな……」という
不安と悦びを同時に膨らませていく。
「入ってみようか。……あれ、面白そうだよ」
佑真が立ち止まったのは、個性派インテリアと小道具を扱うセレクトショップ。
フェティッシュ寄りのコンセプトも混ざったその店内には、
パーティー衣装やテーマコスチュームも展示されていた。
柊はその入口で、呼吸が少し止まるような感覚に襲われた。
奥のディスプレイに、ひときわ目立つコーナーがあった。
黒の革、金具、光沢のあるラバー……
そして──尻尾のような形がついた、
「ヒトイヌ」シリーズの展示。
無意識に、足が一歩、前に出ていた。
「……興味ある?」
「……少しだけ、見るだけ……」
「うん。じゃあ、試してみようか」
「……えっ……」
「“装われた姿の君”を見るのが、僕は好きなんだよ」
スタッフに案内され、柊は店内の試着ブースに通された。
「コルセットもそのまま、装備は何も外さず、
ただ“上から着せるだけ”で、“誰の子か”を見せられる──そういう服だよ」
(そう言われると……怖いより、着てみたくなる……)
そう思った自分が、少しだけ怖かった。
でも、嬉しくもあった。
“装われたまま可愛くなる”ということが、
自分にとってどれだけ意味を持ち始めているのか──
その実感が、
リボンで寄せた胸の真ん中を、そっと熱くしていた。
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