黒き魔人のサルバシオン

鈴谷凌

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一章「王都動乱~紅蓮の正義~」

一章 第十九話「王都入り 後編」

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 ごとんごとん、ぱかぱか、あるいはぎしぎしと。凹凸の路面を行く音や馬の蹄が地を蹴る音、車輪が軋む音、その何れもが一体となってエルキュールらが乗る天蓋付きの客車の中にまで響き渡る。
 それぞれの音はまるで旋律を奏でているかのようで、慣れない者からすればとても情緒を刺激される、聞き心地の良いものであった。
 王都を中心とした魔動機械技術の発展により、すっかり下火になった馬車文化が今でもなお王国民に親しまれているのは、こういった趣に理由があるのだろうと、エルキュールはゆっくりと移ろう景色を眺めながら思った。

 馬車に乗った経験がないエルキュールからしてみれば風情が感じられるものだが、悲しきかな他の者にとってはそうではないようだった。

 エルキュールは窓から視線を切って隣を盗み見る。

「……むにゃ……すぅ……くー……」

 ジェナだ。その丸っこい瞳は閉じられ、薄く色づく唇からは可愛らしい寝息が発せられている。それだけに及ばず、その上体は隣に腰かけるエルキュールへと寄せられており、彼女の亜麻色の髪が外套越しにエルキュールの肩口に触れている。

 完全にエルキュールの身体を都合の良い枕にし、先ほどエルキュールが感じていた情緒なんて嘲るように眠りこけている。
 
 これにはエルキュールも嘆息を禁じえなかった。この状況で眠っていることに対してではなく、家族以外にこの距離感を許すことに少しばかり抵抗があったのだ。
 別に彼女を嫌悪しているかと聞かれればそうではない。ともすれば魔人である自分を守ろうとする一種の防衛本能なのだろうか。

 益体のない思考と共に、エルキュールは視線を流した。

「ちっ……遅え……遅すぎるだろうが……」

 グレンだ。運転台に座り込み、客車を引く馬の手綱をその手に握りながら、鬱陶しそうに愚痴をこぼしている。その足は一定の間隔で台の底を叩いており、彼の苛立った感情を雄弁に語っていた。

 これに関してはエルキュールも同情を禁じえなかった。アルトニーからミクシリアへと続くこの長い道を、今まで一人で馬車を引いてきたのだから。流石に疲労もあるだろう。
 せめて気が紛れればと、エルキュールは声をかける。

「……すまないなグレン。君にばかり負担をかけて」
「ああ……? っても仕方ねえだろ。本来運転する奴が急に体調を崩しちまったんだからよ。そんでもって馬に乗れるのはオレだけ……まあ、これだけ重なっちまったんだ。甘んじて受け入れるしかねえだろ」
「そうか。苛立っていなければいいなと思ったんだが、その様子なら――」
「……とでも言うと思ったか!? 全然よくねえわ! 何だよ、頼みがあるとかなんとか頼んでおきながら、肝心な部分はテメエでどうにかしろってよお……やっぱ騎士ってのはどこまでいっても騎士っつうことかあ!?」

 苛立ってはいなかった。滅茶苦茶に腹を立てていた。手綱を繰るその背からグレンの表情は見えないが、きっと眦を決して怒っているのだろう。
 気圧されながら、エルキュールはまたしても溜息をついた。

 昨日のロベールからの通信で彼から持ちかけられたある提案。即ちエルキュールらとロベール、そしてデュランダルの三者による会合。それを呑んだエルキュールらは予定通りに次の日の内に王都を目指すことにした。
 ところがそこで問題が生じ、運転を担当するはずの者が同道できなくなってしまったのだ。幸い、騎士として育てられたグレンは乗馬経験があるということで、期日内に王都入りすること自体に問題はないはずだったのだが。
 やはり専門でもない者にとって、この長い王都への道は少々険しすぎたようだった。

「大体よう……なんでいまどき馬車なんだよ……王都では魔動車がバンバン通ってるんだぜ? こんな前時代の乗り物じゃなくて性能の高いそっちを寄越すべきじゃねえか? 緊急の案件なんだから、それくらい身銭を切るのが筋ってもんだろ、なあ?」

 怒りは幾らか沈みかけたようで、今度は恨みがましい暗い声色でグレンが呟く。
 魔動車と言えば魔素の結合によって生み出した雷魔法を動力とする魔動機械の一種だが、その製造には未だ莫大なガレを要するという。流石にただの旅人であるエルキュールらに用意するには重すぎる代物だろう。
 
 が、馬鹿正直に正論を言ってグレンの反感を買うわけにはいかない。エルキュールは出来るだけ言葉を選んで彼との会話を続ける。

「うん、まあ……それは俺もそう思うが。でも魔動車といってもほとんどは公共のものであるし、自家用車の数は少ないらしいからな……それに、束の間でも俺たちには休んでほしいという願いも込めて、オスマン騎士団長も馬車を選んだんじゃないか? 馬車に揺られるのには独特な風情がある」
「ああそうかい。その心遣いも、こうしてオレに運転させてる時点で無駄になっちまったけどな」
「……む、でもグレン。そうは言っても、時間経過から考えてもうすぐ王都に着くんじゃないか? 前に休憩を取ってから二時間……どうだろう、ここで一旦休憩を取って気持ちを切り替えてみないか?」
「あ……? ああ、確かに……言われてみりゃあ、そうかもな……って、よく見りゃ遠くの方に薄っすら王都が見えてるぞ! おっしゃ! よくやったエルキュール! こうなりゃオレはもう無敵だ! このまま王都入りだぜぇ~!」

 急に威勢を取り戻したグレンにつられ、エルキュールは前方を覗き見る。確かに彼の言うように平原の彼方に王都の建物群と思しき影がぼんやりと見て取れる。
 正確なことは分からないが、少なくともエルキュールが今までに見てきたどの都市よりも大きいそれに、身体を震わせるような衝撃を感じた。

 目前と迫ったミクシリアに向け、グレンは馬車を速度を気持ちばかり上げる。それまでの鬱屈とした感情を晴らすかのようだった。

 その様子を見て、エルキュールはほっと胸を撫で下ろした。とにかく、グレンの機嫌が戻ったのであれば何よりである。
 そうしてエルキュールは再び流れゆく景色に意識を集中しようとしたのだが――

「……うぅう……お尻痛いよぉ……痛いのやめてぇ……」

 不意に隣からそんな声が聞こえ、エルキュールは弾かれたようにその方に視線を投げた。
 見れば先ほどまで穏やかに眠っていたはずのジェナが眉を歪めている。どうやらグレンが速度を上げたことによって車体の揺れが大きくなってしまったようだった。

 とはいえその速度も常識の範囲内に収まっており、走行には何ら問題はないのだが、そんなことよりとにかく状況がまずかった。
 エルキュールは恐る恐る前方に目を向ける。

「はあ? 誰だ今のは、オレに文句でもあるのか?」
「いや――」

 するとそこには案の定というか機嫌を損ねたグレンの様子があった。先ほどの溌溂とした声は鳴りを潜め、再び不機嫌そうな雰囲気を纏う。
 もちろん普段から情熱家である彼だが、こんなことでいちいち腹を立てるのはやはり積もり積もった心労のためなのだろう。
 だからそれを責めることもできず、その上何をするのが正解なのかも分からず、エルキュールは狼狽えた。

「痛いってばぁ……もう、下手くそぉ……」
「おい――」
「……ジェナか? 人が必死こいて働いてるってのに、呑気に惰眠をむさぼりやがってよぉ……おい、エルキュール! いい加減そいつ叩き起こせ!」

 わざと煽っているのではないかと疑うほどのジェナの的確な寝言に、とうとう我慢できなくなってがなり立てるグレン。

「……まったく、先が思いやられるな」

 この二人が関わるといつも騒がしくなる。それはたとえ片方が寝ていたとしても変わりないらしい。

 余計に凭れかかってきているジェナの身体を揺すりながら、エルキュールは後顧の憂いを感じていた。






 王都ミクシリアは人口100万人を超える、大陸でも有数の大都市であるとは、エルキュールも事前に知っていたことなのだが。

「ああ……これが」

 目の前に広がる光景に思わず立ち尽くしてしまう。

 石畳の大通りには多様な人種の者が行き交っている。ただの都民から甲冑を着込んだ騎士、ヌールやアルトニーでは見られなかった亜人までもが同じ空間に散らばっている。
 特に亜人の姿はその数の少なさも相まって目を引いた。ヴェルトモンドの東には亜人たちの国々があるらしいが、このオルレーヌでも王都となれば一定数存在しているらしい。
 流石に水場に住むとされる人魚種は見受けられないが、竜人種や人狐種などの姿はあり、周囲の様子からもこの街に難なく溶け込んでいるようだった。
 その様子に幾ばくかの羨望を覚え、エルキュールはそれから目を背けるように視線を移す。

 その先の通路の一角、軌道上に停止している箱のような乗り物とそのすぐ隣には乗り場のようなものが設置されているのが見える。
 あれこそ、噂に聞く王都名物魔動車なのだろう。今この瞬間も、そこに集った者たちが整然と並び、その発車を待っている様子だった。

 人においても、物においても、ここまでざっと見た限り如何にも都会的で、機能的な都市であることが窺い知れる。
 しかし、この王都の真価はそれだけには及ばなかった。

 さらに視線を横に滑らせると、側路にある植え込みや街灯、さらにその端に沿うように建てられた建物群が目に留まる。
 それ自体は特に変哲もないが、何れも左右対称あるいは等間隔に並んでおり、全体で見たときのその美しさがある種の芸術性すら生み出していた。

 一周ぐるりと辺りを見回したエルキュールの口から自ずと声が漏れる。

 交通の便と美しい景観を両立させる緻密な設計。大陸に誇る魔動機械技術の粋。そしてかつてないほどの多様な人種。

 それらの調和が、街のどこを見てもはっきりと感じられたのだ。

「ハハ、すっかり夢中みたいだなぁ?」
「私はエル君の気持ちも分かるけどね。私も旅をして初めてここに来た時はとても驚いたもん」

 面白がるような声とそれを窘めるような声を背に受け、ようやくエルキュールは先ほどの自身の行動を客観視する余裕を得た。
 それから気まずそうに後ろを振り返ると、にやついた表情の二人と目が合った。

「ああ……確かに驚いた。しかし、この感じだと暮らすには向かないかもしれないな。如何せん人が多すぎる」
「おうおう、そんな取ってつけたようなこと言うなって、素直になれよ。いいものをいいとしっかりと認められるようになるのが、優れた美意識への第一歩ってもんだぜ」
「うわぁ……もっともらしいことは言ってるけど、なんか鼻に付く言い方だね。はあ、いつもいつもこの調子じゃ、私がいなかった間エル君もさぞ苦労したんだろうなあ」
「おっと、頭の固い魔術師サンの、それはそれはありがてえ言葉じゃねえか、おい。かぁ~……身に染みるねえ。魔法の勉強ばっかしてる真面目ちゃんはやっぱ違えなあ」
「……ん? 褒めてくれてるんだよね、ありがとう」
「あぁ……? そりゃどういたしまして」

 いつの間にかエルキュールの話題は流れており、グレンとジェナは互いに笑い合いながら掛け合いを繰り広げ始めていた。

 短い旅の中でもはや恒例にすらなっているそのやり取りだが、今日に限ってはどこか不穏なものが混じっているように思え、エルキュールは不思議そうに眉を顰めた。

「二人とも今日はどうかしたのか? 何やら気が立っているように見える」
「別になんともねえよ」
「うん。大丈夫だよ」

 下手に悩むよりも直接尋ねてはっきりさせようと試みたはいいが、適当な言葉で躱されてしまう。先ほどは睨みあっていたというのに、ここでは妙に息の合った対応を見せる二人に、エルキュールは嘆息する。

 が、誤魔化されたとしても、二人の態度の原因にはおよそ予測がついていた。
 恐らくは先ほどの馬車での一幕。朝早くから日が暮れ始める現在に至るまで馬車を運転してきたグレンと、偶然にも彼のその心理的負担に追い打ちをかけてしまったジェナ。
 それだけならまだしも、グレンの軽薄な一面とジェナの純朴な性格が悪い方に噛みあってしまい、今のこの状況に至っているのだろう。

 顎に手を当て思案するエルキュール。この間にもお互いを牽制するかのように睨んでいる。それでも表面を取り繕うように顔は笑っているものだから、何とも珍奇な印象だったが。

 いずれにせよ、これを放っておくのは得策ではない。ここには大事な用があってきたのだから、つまらない諍いで集中を乱したくはなかった。

「なあ、二人とも。提案があるんだが」

 三日後に迫った会合までに、やはり不安要素は排除しておくべきだ。
 短く考えを纏めたエルキュールは再び二人の方に向き直る。その至極真面目な様子に、それまで反目していた両者もきょとんとした表情で顔を見合わせる。

 エルキュールは二人が沈黙したのを見計らって告げた。

「明日、三人でどこか遊びに行かないか」

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