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6章 吸血鬼と魔法使い
61.攻略
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「氷槍」
俺の周りに数十本の槍が生成される。
俺がそれを発射するとともにそれはこちらに向かって走ってきた。
しかしおそらく最後の力だったであろうその走りは俺に到達するまえに力尽き、とどめとして槍が刺さったのを見届けて、俺は背後のハクリに声をやった。
「なあ、多くね?」
「多いのぅ~」
今、俺たちは拠点があった層から三層ほど登ったところへ来ていた。
1層、2層は楽勝だった。大きいだけで大したことがない魔物、素早いが小さすぎる魔物。そんなのばかりだったからな。
だがこの層から急激にレベルが上がったのだ。でっかい化け猫が群れで襲ってくる。それも次から次へとな。
今もほら、10匹程度のビッグサイズ猫ちゃんに囲まれているところだ。
うん、終わらない。
「ああ!もう!氷槍!氷槍!氷槍!氷槍!氷槍!」
面倒なので氷槍を連発する。一気に半分ほど削り、ストレス発散できてウハウハしていると頭を思い切り殴られた。
「お主はバカか!最初は魔力を温存さいと言ったじゃろうが!」
そう言いながらもハクリは額に青筋を浮かべてかなり大きめの魔法を放っているがそれはいいのか。
俺たちがこの迷宮を突破する作戦は一応練ってある。
ハクリが到達できたのがあの洞窟から7層目までらしいから、5層目ぐらいまでは一気に行くつもりだ。だいたい一層に2時間ほどかかるので5層目で休息を取り、そこからスパートをかける。
まあどこまで迷宮が続くかわからないがな。
だが何事もまず目の前の敵だ。
「旋風塵!」
風属性の上級魔法でビッグ猫ちゃんの動きを止め、その隙をついてハクリが突進する。
ただ猫たちも簡単にやられないところがこの迷宮らしい。
2匹程度がやられるのを見て猫は学習したのかハクリが突進するのを見計らって向こうも魔法らしきものを発動してくる。
まあそんなもの俺が全て蹴ちらすが。
一通り猫を掃除し終わると、薄々思っていた疑問を口に出した。
「なあ、これ全部ハクリが殺った方が早くないか?」
わざわざ2人でコンビネーションを取る必要はないと思うのだが....。
「面倒じゃからな」
俺の質問に顔色を全く変えず即答したハクリはすごいと思う。
何がすごいって、無神経なところとか。
「それになるべく体力は温存するのが攻略する肝よ。わかったらさっさと動くのじゃ」
ホラホラ、というようにハクリは手をヒラヒラさせ促した。
*
4層目、出てきたのはゴブリンだ。
あの最弱王決定戦にでたらスライムといい争いをするゴブリンがな。
そんなゴブリンがラグナロクの迷宮で出るんだ。え?と思うさ。
だがな、出てきたゴブリンは緑色が同じだけで某龍玉漫画の緑色のやつ、ピッコ○と言った方がいいかもしれない。
「ギャギャギャ!」
「ギギギヤャ!」
「ギャギャーギャーギャ!」
ともかく、早い、強い、キモいの三連コンボだ。それも飛びっきりに数が多い。
「お主は右の隊を殺れ!妾は左を受け持つ!」
「イエッサー師匠ぉ!師匠ぉ!師匠ぉ!」
蹴りを食らった。
気を取り直して迫ってくるゴブリンたちを注視する。
数は50匹程度。しかも大規模攻撃が当たらないようにバラけてやがる。
立派な脳は持っているようだ。
ま、関係ないが。
「雷豪」
ハクリに教えてもらった雷属性の帝級魔法をぶっ放す。
超広範囲の高威力魔法故に消費魔力は凄まじいがまだ8割近く残っているので問題ない。
「ギャギャーギャ!?」
「ギャギャギャ......」
まばゆい閃光が目の前を走り、猛烈な爆発音とともに目の前の洞窟が整地された。
そこにはゴブリンがいた痕跡すら残っておらず、地面の下に眠っていた鉱石がチラホラ見える。
全力で使ったら洞窟ごと潰れてしまいそうな魔法だ。
「お主は何をやっておる.....。それはピンチの時以外使うなと言うたはずじゃ」
「はい申し訳ありません」
取り敢えず土下座しておこう。
ややハクリの顔が引きつっているのは何も知らない何も見ていない。
「ギャギャギャ!」
そんな俺の頭上から喧しい声が聞こえてきた。どうやらまだ生き残りがいたらしい。
顔を上げるとゴブリンが棍棒を持って振りかぶっていた。ハクリはとうに離れている。
倒してくれてもいいじゃんかよ....。
「ギャギャギャ!」
ゴブリンが棍棒を振り下ろした瞬間、俺はすんでのところでヒョイと避け、ゴブリンの腹をぶん殴る。
「ギィィィャヤ!!!」
おぞましい雄叫びをあげながらゴブリンは吹っ飛んでいった。
ふと、俺が先ほどまでいた地面を見てみると地面が抉れている。
そりゃ、どうしたらこうなるの?ぐらいに。
これが迷宮ゴブリンの実力なのだ。別名ピッコ○の。
ふぅ、恐ろしい。
俺の周りに数十本の槍が生成される。
俺がそれを発射するとともにそれはこちらに向かって走ってきた。
しかしおそらく最後の力だったであろうその走りは俺に到達するまえに力尽き、とどめとして槍が刺さったのを見届けて、俺は背後のハクリに声をやった。
「なあ、多くね?」
「多いのぅ~」
今、俺たちは拠点があった層から三層ほど登ったところへ来ていた。
1層、2層は楽勝だった。大きいだけで大したことがない魔物、素早いが小さすぎる魔物。そんなのばかりだったからな。
だがこの層から急激にレベルが上がったのだ。でっかい化け猫が群れで襲ってくる。それも次から次へとな。
今もほら、10匹程度のビッグサイズ猫ちゃんに囲まれているところだ。
うん、終わらない。
「ああ!もう!氷槍!氷槍!氷槍!氷槍!氷槍!」
面倒なので氷槍を連発する。一気に半分ほど削り、ストレス発散できてウハウハしていると頭を思い切り殴られた。
「お主はバカか!最初は魔力を温存さいと言ったじゃろうが!」
そう言いながらもハクリは額に青筋を浮かべてかなり大きめの魔法を放っているがそれはいいのか。
俺たちがこの迷宮を突破する作戦は一応練ってある。
ハクリが到達できたのがあの洞窟から7層目までらしいから、5層目ぐらいまでは一気に行くつもりだ。だいたい一層に2時間ほどかかるので5層目で休息を取り、そこからスパートをかける。
まあどこまで迷宮が続くかわからないがな。
だが何事もまず目の前の敵だ。
「旋風塵!」
風属性の上級魔法でビッグ猫ちゃんの動きを止め、その隙をついてハクリが突進する。
ただ猫たちも簡単にやられないところがこの迷宮らしい。
2匹程度がやられるのを見て猫は学習したのかハクリが突進するのを見計らって向こうも魔法らしきものを発動してくる。
まあそんなもの俺が全て蹴ちらすが。
一通り猫を掃除し終わると、薄々思っていた疑問を口に出した。
「なあ、これ全部ハクリが殺った方が早くないか?」
わざわざ2人でコンビネーションを取る必要はないと思うのだが....。
「面倒じゃからな」
俺の質問に顔色を全く変えず即答したハクリはすごいと思う。
何がすごいって、無神経なところとか。
「それになるべく体力は温存するのが攻略する肝よ。わかったらさっさと動くのじゃ」
ホラホラ、というようにハクリは手をヒラヒラさせ促した。
*
4層目、出てきたのはゴブリンだ。
あの最弱王決定戦にでたらスライムといい争いをするゴブリンがな。
そんなゴブリンがラグナロクの迷宮で出るんだ。え?と思うさ。
だがな、出てきたゴブリンは緑色が同じだけで某龍玉漫画の緑色のやつ、ピッコ○と言った方がいいかもしれない。
「ギャギャギャ!」
「ギギギヤャ!」
「ギャギャーギャーギャ!」
ともかく、早い、強い、キモいの三連コンボだ。それも飛びっきりに数が多い。
「お主は右の隊を殺れ!妾は左を受け持つ!」
「イエッサー師匠ぉ!師匠ぉ!師匠ぉ!」
蹴りを食らった。
気を取り直して迫ってくるゴブリンたちを注視する。
数は50匹程度。しかも大規模攻撃が当たらないようにバラけてやがる。
立派な脳は持っているようだ。
ま、関係ないが。
「雷豪」
ハクリに教えてもらった雷属性の帝級魔法をぶっ放す。
超広範囲の高威力魔法故に消費魔力は凄まじいがまだ8割近く残っているので問題ない。
「ギャギャーギャ!?」
「ギャギャギャ......」
まばゆい閃光が目の前を走り、猛烈な爆発音とともに目の前の洞窟が整地された。
そこにはゴブリンがいた痕跡すら残っておらず、地面の下に眠っていた鉱石がチラホラ見える。
全力で使ったら洞窟ごと潰れてしまいそうな魔法だ。
「お主は何をやっておる.....。それはピンチの時以外使うなと言うたはずじゃ」
「はい申し訳ありません」
取り敢えず土下座しておこう。
ややハクリの顔が引きつっているのは何も知らない何も見ていない。
「ギャギャギャ!」
そんな俺の頭上から喧しい声が聞こえてきた。どうやらまだ生き残りがいたらしい。
顔を上げるとゴブリンが棍棒を持って振りかぶっていた。ハクリはとうに離れている。
倒してくれてもいいじゃんかよ....。
「ギャギャギャ!」
ゴブリンが棍棒を振り下ろした瞬間、俺はすんでのところでヒョイと避け、ゴブリンの腹をぶん殴る。
「ギィィィャヤ!!!」
おぞましい雄叫びをあげながらゴブリンは吹っ飛んでいった。
ふと、俺が先ほどまでいた地面を見てみると地面が抉れている。
そりゃ、どうしたらこうなるの?ぐらいに。
これが迷宮ゴブリンの実力なのだ。別名ピッコ○の。
ふぅ、恐ろしい。
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