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付き合ってから
不穏、転機 ニ
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電車に乗って何駅か先の駅で降り、数分歩いた先に目的の予約した店に辿り着く。オシャレな雰囲気のレストランだ。入店し席に案内され、メニューから好きなものを選び注文した。飲料水が運ばれ店員が個室からはけると仁から話し出す。
「雰囲気の良いお店だね」
「ネットで調べた時に載ってた写真が良い感じだったので、ここにして良かったです」
「いつもネットでお店調べてるの?」
「大体はそっスね。この国のこと詳しくないし、せっかく行くなら評価の高い所に行った方が美味しいもの食べられるかなって」
「へえ~。僕はあんまりネット得意じゃないから見ないけど、お店の評価とか見られるんだね」
「大手のグルメサイトとか、個人ブログとか様々っスけどね。あとSNS見ると正直な感想とか、店の外観や料理の写真とか載せてあったりして、結構見てると面白いんスよ」
「そう言われてみると、たまにお客さんが写真撮ってるの見かけるなあ。ならグルに盛り付け気を付けるように言っとかないと。たまに雑な時あるから」
「グルさん豪快ですもんね」
「アレでも料理学校では成績良かったんだよ」
「ふ~ん。あ、仁さんも同じ学校通ってたってことっスよね? 仁さんはどうだったんスか?」
聞けば仁は苦笑いをし、テーブルに置かれている飲料水を一口飲む。コップを置くと言いづらそうに笑っている。
「それが……あんまり成績はよくなかったんだ」
「えっ。意外」
「下から数えた方が早かったよ」
「へぇ~~! ホント意外っス!」
「手際が悪くてね、制限時間内に何品も作るのは苦手だったなあ~」
ーーそういえばグルさんに不器用って言われてたし、そういうところがってことなのかな?
「でも座学は得意だったよ。その点グルは座学が全然だったから、二人で一人前みたいに言われてたよ」
「もしかして、それで一緒に店やろうってことになったとか?」
「いやいや、一緒にお店やろうって言ってたのはもっと前からだよ。いつか二人で店持ちたいって、小さい頃バードウォッチングしながら話してたんだ」
「グルアルコンビでしたっけ? そんな風に夢を語れる友達がいるって素敵っスね」
「どうもありがとう」
そうこう話していると扉がノックされ、店員が料理を運んできた。まずはサラダ、食べている間にパスタ、ピザなど次々と注文した品が運ばれてくる。味付けは申し分なく美味い。それぞれの料理に一言二言感想を言い合いながら食べ進めていった。それらを完食し、ローランから話を切り出していく。
「食べ終わったし、じゃあ……大事な話しますね」
「お願いします」
二人とも背筋を伸ばし姿勢を正している。更にローランは肩が上がり緊張していることが見て取れる。
「ええと……まず俺、一週間後には帰国します。アルス様を無事に母国へお連れするのが仕事なので、それをきっちりやり遂げます」
「お偉いさんの警護ってイメージでしかないけど大変そうだね」
「大変ですけどアルス様は気さくな人なので楽しかったス! こうやって色んな国に行って勉強になったし、仁さんやChirpの皆と会えたし!」
ローランが本当に楽しそうに話していることが仁にとって嬉しく、少し硬くなった表情が弛緩していく。
「あ、それでっ、帰った後色々やることあるので時間かかっちゃうんですけど、仕事の引き継ぎとか、ビザの更新とか、家族と話したりとか……なんか色々。そういうの全部終わったら……」
ゴクリと喉を上下させて数拍後。
「……こっちに住むのを考えてます」
真摯な眼差しと共に向けられた言葉を受け、仁はほっと胸を撫で下ろした。
「あ、ああ~そっか、こっちに! そっかあ……大事な話って何かなってドキドキしてたんだけど、別れ話じゃなくて良かったよ」
「別れ話なんてするわけないスよ! なんでそんなこと思ったんスか!?」
「……たまたまなんだろうけど、ほら、さっき元カレさんと会って、もしかしてまだ好きなんじゃないかなって思ったんだ。急にいなくなったって言ってたし、まだ好きなのに仕方なくお別れのメールしたのかなって」
「そんなことないっス! そ、そりゃ……好きな気持ちは残ってたし、別れメールしたばっかの時は未練あったけど、もう冷めたって言うか、今は仁さん一筋っスよ!」
「そ、そっか! ……ありがとう」
一筋だと言われて一安心する。ローランの真っ直ぐな視線。それが仁は好きだ。今も視線だけではなく気持ちも真っ直ぐにぶつけてくれる。そんなところが好ましくはにかんでいる。
「威暗さん……あ、さっきの元カレのことなんスけど、当分こっちにいるって言ってたからそれが一番心配なんです。仁さんに迷惑かけたくないし、だからなるべく早くこっちに戻ってきて、どうにか話し合い出来たらって考えてます」
「戻ってきたらどの辺りに住むのか検討してる?」
「まだ全然探して無いスけど、Chirpの近くに住めたらいいなって」
「じゃあ諸々落ち着いてこっちに戻ってきたら一緒に住まない?」
「ふぇっ!?」
予想だにしていなかった仁の返答を聞いて声が裏返る。
「家賃かからないし、家具もある程度揃ってるし、部屋をちょっと片付ければどうにかなると思うんだけど……どうかな?」
「そ、それは願ってもない申し出ですけど! え……いいんスか? 家狭くなっちゃいますよ……?」
「勿論だよ。狭くなるなんて気にしなくていいし。それにローラン君と一緒に暮らせたら、何より僕が嬉しいしさ」
少し照れた様子の仁。
それ以上に沸々と熱が湧き上がってくるように顔中熱くなり、ローランは真っ赤になっている。そして照れながらポツリポツリと呟く。
「……仁さんと一緒に住めたら……俺も、嬉しい」
「よかった。元カレさんと話し合うってなった時、一緒に住んでたら万が一の時に僕も力になれるかもしれないしね」
「心強いス。一人暮らししたこと無いし、外国でってなると色々不安だったので……あ、じゃあ、この後また家上がってもいいスか? 荷物どれくらいまで減らした方がいいかとか、必要な物とか知りたいので」
「うん、いいよ」
「あ、あと…………」
「ん?」
仁がしっかり顔を合わせると言いづらそうに視線が泳ぐ。ほんのり赤面している顔が更に赤くなり火を吹きそうだ。
「あ、の……ですね、お願い……っていうか」
「僕が聞けるお願いならいいよ」
「仁さんにしか出来ないことなんです! というか、仁さんと……っていうか……」
「なんだろう?」
「……頑張ったご褒美って……あるじゃないですか。それがもう我慢出来なくて、帰国する前に欲しいな~って思って、そしたら勇気もらえるし、これからもっと頑張れるから、だからっ……その……キス以上のこと、したい……です」
「キス以上のこと………………あっ」
復唱してみて気付く。ローランがやたらと恥ずかしがってる理由が分かり、じんわりと恥ずかしさが伝播してくる。
「あ、ああっ! そっ、そういうこと! そうだね付き合ってるしね!」
「さっき元カレが言ってたことを真に受けてるとかじゃないですからね!? ……でも仁さんがしたくないとか、ダメって思ってるなら……」
「そんな風には思ってないよ。ただ…………うん……わかった。次のお休みでもいいかな? 帰国するギリギリの日になっちゃうけど」
「それで全然OKス! ……ワガママ言ってごめんなさい」
「ワガママじゃないよ。僕もいつかはって後回しにしていたけど考えてなかったわけじゃないから」
「そういうこともしかしたら興味無いかもって思ってたからよかった。じゃあ……次の休みの日、お願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
向かい合わせに座る二人は互いにペコッとお辞儀をして、顔を上げたらまた照れくさそうに笑い合い、景気づけに食後のドルチェを注文した。
「雰囲気の良いお店だね」
「ネットで調べた時に載ってた写真が良い感じだったので、ここにして良かったです」
「いつもネットでお店調べてるの?」
「大体はそっスね。この国のこと詳しくないし、せっかく行くなら評価の高い所に行った方が美味しいもの食べられるかなって」
「へえ~。僕はあんまりネット得意じゃないから見ないけど、お店の評価とか見られるんだね」
「大手のグルメサイトとか、個人ブログとか様々っスけどね。あとSNS見ると正直な感想とか、店の外観や料理の写真とか載せてあったりして、結構見てると面白いんスよ」
「そう言われてみると、たまにお客さんが写真撮ってるの見かけるなあ。ならグルに盛り付け気を付けるように言っとかないと。たまに雑な時あるから」
「グルさん豪快ですもんね」
「アレでも料理学校では成績良かったんだよ」
「ふ~ん。あ、仁さんも同じ学校通ってたってことっスよね? 仁さんはどうだったんスか?」
聞けば仁は苦笑いをし、テーブルに置かれている飲料水を一口飲む。コップを置くと言いづらそうに笑っている。
「それが……あんまり成績はよくなかったんだ」
「えっ。意外」
「下から数えた方が早かったよ」
「へぇ~~! ホント意外っス!」
「手際が悪くてね、制限時間内に何品も作るのは苦手だったなあ~」
ーーそういえばグルさんに不器用って言われてたし、そういうところがってことなのかな?
「でも座学は得意だったよ。その点グルは座学が全然だったから、二人で一人前みたいに言われてたよ」
「もしかして、それで一緒に店やろうってことになったとか?」
「いやいや、一緒にお店やろうって言ってたのはもっと前からだよ。いつか二人で店持ちたいって、小さい頃バードウォッチングしながら話してたんだ」
「グルアルコンビでしたっけ? そんな風に夢を語れる友達がいるって素敵っスね」
「どうもありがとう」
そうこう話していると扉がノックされ、店員が料理を運んできた。まずはサラダ、食べている間にパスタ、ピザなど次々と注文した品が運ばれてくる。味付けは申し分なく美味い。それぞれの料理に一言二言感想を言い合いながら食べ進めていった。それらを完食し、ローランから話を切り出していく。
「食べ終わったし、じゃあ……大事な話しますね」
「お願いします」
二人とも背筋を伸ばし姿勢を正している。更にローランは肩が上がり緊張していることが見て取れる。
「ええと……まず俺、一週間後には帰国します。アルス様を無事に母国へお連れするのが仕事なので、それをきっちりやり遂げます」
「お偉いさんの警護ってイメージでしかないけど大変そうだね」
「大変ですけどアルス様は気さくな人なので楽しかったス! こうやって色んな国に行って勉強になったし、仁さんやChirpの皆と会えたし!」
ローランが本当に楽しそうに話していることが仁にとって嬉しく、少し硬くなった表情が弛緩していく。
「あ、それでっ、帰った後色々やることあるので時間かかっちゃうんですけど、仕事の引き継ぎとか、ビザの更新とか、家族と話したりとか……なんか色々。そういうの全部終わったら……」
ゴクリと喉を上下させて数拍後。
「……こっちに住むのを考えてます」
真摯な眼差しと共に向けられた言葉を受け、仁はほっと胸を撫で下ろした。
「あ、ああ~そっか、こっちに! そっかあ……大事な話って何かなってドキドキしてたんだけど、別れ話じゃなくて良かったよ」
「別れ話なんてするわけないスよ! なんでそんなこと思ったんスか!?」
「……たまたまなんだろうけど、ほら、さっき元カレさんと会って、もしかしてまだ好きなんじゃないかなって思ったんだ。急にいなくなったって言ってたし、まだ好きなのに仕方なくお別れのメールしたのかなって」
「そんなことないっス! そ、そりゃ……好きな気持ちは残ってたし、別れメールしたばっかの時は未練あったけど、もう冷めたって言うか、今は仁さん一筋っスよ!」
「そ、そっか! ……ありがとう」
一筋だと言われて一安心する。ローランの真っ直ぐな視線。それが仁は好きだ。今も視線だけではなく気持ちも真っ直ぐにぶつけてくれる。そんなところが好ましくはにかんでいる。
「威暗さん……あ、さっきの元カレのことなんスけど、当分こっちにいるって言ってたからそれが一番心配なんです。仁さんに迷惑かけたくないし、だからなるべく早くこっちに戻ってきて、どうにか話し合い出来たらって考えてます」
「戻ってきたらどの辺りに住むのか検討してる?」
「まだ全然探して無いスけど、Chirpの近くに住めたらいいなって」
「じゃあ諸々落ち着いてこっちに戻ってきたら一緒に住まない?」
「ふぇっ!?」
予想だにしていなかった仁の返答を聞いて声が裏返る。
「家賃かからないし、家具もある程度揃ってるし、部屋をちょっと片付ければどうにかなると思うんだけど……どうかな?」
「そ、それは願ってもない申し出ですけど! え……いいんスか? 家狭くなっちゃいますよ……?」
「勿論だよ。狭くなるなんて気にしなくていいし。それにローラン君と一緒に暮らせたら、何より僕が嬉しいしさ」
少し照れた様子の仁。
それ以上に沸々と熱が湧き上がってくるように顔中熱くなり、ローランは真っ赤になっている。そして照れながらポツリポツリと呟く。
「……仁さんと一緒に住めたら……俺も、嬉しい」
「よかった。元カレさんと話し合うってなった時、一緒に住んでたら万が一の時に僕も力になれるかもしれないしね」
「心強いス。一人暮らししたこと無いし、外国でってなると色々不安だったので……あ、じゃあ、この後また家上がってもいいスか? 荷物どれくらいまで減らした方がいいかとか、必要な物とか知りたいので」
「うん、いいよ」
「あ、あと…………」
「ん?」
仁がしっかり顔を合わせると言いづらそうに視線が泳ぐ。ほんのり赤面している顔が更に赤くなり火を吹きそうだ。
「あ、の……ですね、お願い……っていうか」
「僕が聞けるお願いならいいよ」
「仁さんにしか出来ないことなんです! というか、仁さんと……っていうか……」
「なんだろう?」
「……頑張ったご褒美って……あるじゃないですか。それがもう我慢出来なくて、帰国する前に欲しいな~って思って、そしたら勇気もらえるし、これからもっと頑張れるから、だからっ……その……キス以上のこと、したい……です」
「キス以上のこと………………あっ」
復唱してみて気付く。ローランがやたらと恥ずかしがってる理由が分かり、じんわりと恥ずかしさが伝播してくる。
「あ、ああっ! そっ、そういうこと! そうだね付き合ってるしね!」
「さっき元カレが言ってたことを真に受けてるとかじゃないですからね!? ……でも仁さんがしたくないとか、ダメって思ってるなら……」
「そんな風には思ってないよ。ただ…………うん……わかった。次のお休みでもいいかな? 帰国するギリギリの日になっちゃうけど」
「それで全然OKス! ……ワガママ言ってごめんなさい」
「ワガママじゃないよ。僕もいつかはって後回しにしていたけど考えてなかったわけじゃないから」
「そういうこともしかしたら興味無いかもって思ってたからよかった。じゃあ……次の休みの日、お願いします」
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