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修という男②
しおりを挟む彼はOKしてくれた。でも、バイト先では内緒にするっていうことにした。私の提案ではなくて、彼の提案。いろいろめんどくさくなるからだそうだ。
私はそれから2か月ほどたって、受験があったため飲食店のバイトをやめた。
海斗はもちろん私と修が付き合っていることは知らない。私がやめるときも彼は知らなかった。
私と修は、お互い酒好きなことや、フットワークが軽いことからいろんなところに行った。とにかく彼との交際は幸せで楽しかった。もともと女たらしの彼は女を喜ばせることも上手で、サプライズプレゼントをくれたり、ほしいときにほしい言葉をくれた。
彼はもともと喫煙者だったのだが、私が喘息であることや、もともとタバコが嫌いだっていうのもあり私のためにやめてくれた。
本当に幸せで楽しかった。
でも、彼が大学を卒業し就職してから事態は変わった。
彼が就職してから私たちは半同棲状態だった。
彼にとってその職場は合わなかったようで、毎日彼はイライラしたり落ち込んだり、起伏が激しくて、酒の量が増え、やめていたタバコもまた吸い始めた。そんな彼を私は支えようと努力した。家事をやり、彼の愚痴をきき、なぐさめた。
でも、お酒の量はどんどん増えていく。お酒を飲むと彼は、私に暴力を振るった。首を絞めたり髪をおもいっきり引っ張られたり。でも、彼を支えてあげたいと思った。けど、私自身も精神的に弱ってきて、彼に会うのが怖くなっていった。彼がいないときに家事をしに行く。できるだけ顔を合わせないようにした。すると、部屋にはたくさんのタバコの吸い殻。ビールの空き缶。足の踏み場がないほどだった。
私はもう、彼に会えないと思った。彼にあってもなにもできないから。彼にも負担だとおもったから。
ある日、彼からLINEが届いた
「うつ病って診断された。もっと支えてほしかった。もう好きじゃないから別れてほしい。」
朝早かった。その日私は学校だった。朝一の授業、私は涙がとまらなかった。誰にも気づかれないように寝てるふりして顔をずっと伏せていた。
何の涙だったのだろうか。彼を支えることができなかったからなのか、もう、暴力をうける心配がなくなったからなのか。とにかく涙は静かに流れ続けた。
彼と付き合わなければ、私は暴力をうけることはなかった。
もし、海斗と付き合っていたら…。
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