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しおりを挟む女神様に聞くと個人の適職に合わせた衣装が勝手に装備されるというチートらしい。
―― で、俺の適職はニンジャ、忍者、Ninjaかぁ ――
何故かしょっぱい顔になる祐一。
「珍しいな。
神谷お前、忍者か~。
初めて見たぞいきなり上級職じゃないか・・・」
社長が顎に手をやり、無精ヒゲをジョリジョリと触っている。
―― 休日だから剃ってなかったからだな!
朝見たから知ってるぞ ――
仏頂面で自社の社長を見る雇われ社員、神谷祐一。
「不思議ね~ 最初っから忍者って。
通常その系統なら初級職の盗賊辺りなのにねえ。
体力とか知能がそっちに偏ってるのかしら」
首を傾げる女神様。
「つまり戦士ほど馬力はないが、ソコソコ戦えて、魔法使いほどではないが魔力はある。
と言うことか?」
口に出すと絶妙に中途半端感が満載な事を言いながら社長も首を傾げた。
「賢者並みに知性はあるって事だよね。
あとはそこそこ器用で、魔法より魔術とか錬金術ってとこかな」
これは会長。
「・・・」
黙って目だけが泳ぐ祐一。
「コーヒー入れるの、上手いよね~」
なんか全く関係ない事を言い出す美奈。
「「「あ、経理課!」」」
最後に会長と社長と女神の3人がハモったが、恐らくそれも関係無いだろう。
色々と理由を考えて上級職になった条件を知りたいらしい・・・
「わかんなくもない感じで、その職業で落ち着いたのかしらね~?」
ホントに便利なんだか分かんないチートだわよね、とブツクサ言う女神。
ちょっと離れているので祐一に女神様の言葉は聞こえなかったが、何故か彼は微妙な顔で自分の服を見回している。
「ところでお母さん?」
麗奈が顔を赤くしてプルプル震えている。
えーと、コレは怒っているのだろうか?
「祐一さんを急にこっちに連れてきて、予定とかあったら困るじゃないの!」
「ダイジョーブ~。
祐一くんの布団は、ちゃんと取り込んできたから~」
――オイ、不法侵入者だよそれ。
胡乱な目になる祐一。
「そうじゃなくて心の準備とかがあるでしょ!」
「え~。
だって異世界も見せとかなきゃフェアじゃないじゃーん。
あと半年以内に結婚するかコッチで神格上げるの手伝うか・・・」
「質問ですけど」
珍しく石川母子の会話に手を上げながら入ってくる祐一。
「麗奈さんの言ってた週末毎の付き合いっていうの、コレのことでしょうか? 」
自分の格好を再度見直しながら
「取り敢えず麗奈さんはいきなり結婚とかじゃなくて、一応俺に選択肢っていうのを与えるつもりで週末コッチに連れてくる気があったってことでしょうか?」
麗奈が実に言いにくそうに
「はい」
と答えた。
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