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真実の愛を知ったんだ!
新種の薔薇は高級品〜続々・初夜で宣言?〜
しおりを挟む私は転生者だ。
しかも乙女ゲーのヒロインだった。
とびきり可愛らしい顔に、庇護欲を唆るような華奢な愛されボディ。
この国の高貴な男達――つまり攻略対象とのルート毎のハッピーエンドを迎える、若しくは逆ハーエンドも望める、そんな立ち位置。
でも私の狙うのは金髪碧眼の王太子だった。
なんていってもずば抜けて顔がいい。
メンズモデルの様なスラッとした体型も素敵だった。
だから彼のルートを選んだ。
まあ他の連中もちょっと摘み食いしたかったけど王妃エンドを迎えるには我慢しておいた。
だって相手は王族。
処女じゃないとマズイっしょ?
王城に潜り込む為に父男爵の商売を大きくして国の中でも大きな商会に発展させる為に、転生者チートで無双して大金持ちになって学園内で王太子の恋人にまでなり上がった。
婚約者は隣国の王女で結婚までは自国にいるらしい。
ここにはいないんだから楽勝よ~側にいなけりゃいくらでも隙ができるしさぁ~。
前世でも男なんかちょっと上目遣いで、かわいこぶってたらホイホイ私のモノになったもんね。
×××
予想に反して彼は乙女ゲームの中の素敵な王子様とはちょっと違ってて、何だか性格が俺様だった。
でもまあ顔は1番イケメンだし。我慢するか~妥協も大事よね?
その女とのお茶会がある日に態々王宮に乗り込んで行って彼との仲を見せつけたら悔しそうに泣いちゃった。
あ~カワイソー♡
さっさと婚約解消しないからそんな目に会うのよ、って思ってたんだけど、結局その女との婚約はそのまま継続しちゃったし、宰相や大臣に猛反対されて結局結婚することに決まったって・・・えぇ~ちょっと待ってよ。
折角国王陛下を前倒しで弱らせてサッサと結婚に漕ぎ着けると思ったのにッ!
あ、良いこと考えた~私が第2妃とか側室になったらいいんじゃん。
べそべそ泣いてるあの女に王妃の仕事を押し付けたらぁ、私は遊んで暮らせるじゃん! ラッキー。
早速王子にその計画を持ち掛けたら、
『良い案じゃないか! お前天才か?』
って乗り気になった。
コイツも性格悪いわね~って思ったけど、意外にこのちょっと悪い感じが嫌いじゃないって思えたのよね――私達って相性いいじゃん!
×××
結婚式の1ヶ月後に呼び出されて、あ~上手くいったんだって思って応接間で彼が来るのを待ってた。
やっと彼が部屋に入って来たから、
「嬉しい! 今日から私も王宮で暮らすのね!」
って、飛びつこうとしたら何故か彼に遮られたのよ!?
「え、どうしたの?」
「もう俺のことは忘れてくれ」
「へ?」
「俺は真実の愛を知ってしまったんだ」
「えぇ? 何言ってるの?」
彼の顔を覗き込んだ。
いつもの綺麗な顔なのに、どこか雰囲気が違う・・・何ていうか、推しのアイドルのサイン会の後みたいな恍惚とした顔してる?
ナニ? コイツどうしちゃったの?
「俺はもう彼女がいないと生きていけない身体になったんだ・・・」
何かを思い出しウットリする彼。
「な、ナニ?」
「彼女は俺を叱ってくれたんだよ」
「へ?」
「俺を導いてくれるのは彼女しかいない、いや、縛ってくれるのも、逆さ吊りにしてくれるのも・・・」
ナニイッテンダコイツ?
「ああッ! 思い出したらまた会いたくなってきた。こうしちゃいられない。彼女に逢いに行かなくちゃ。そうだ、お前の商会で新種の薔薇を作ってただろう? あの希少な薔薇! あれを101本構えてくれッ! 金に糸目はつけないからなッ! 彼女に捧げるのに相応しい花束にして至急届けるようにッ!! じゃあな! 頼んだぞ!」
なんか目が血走ってるんだけど・・・
「・・・」
どうしたのコイツ? なんかおかしくない?
「ねえ、一体どうしたのよ?」
「だから、俺は真実の愛を知ったんだよ。お前にはない魅力が彼女にはあるんだ。何よりも彼女は俺のことを理解していてくれるんだ。お前も早く結婚相手を見つけろよ? いいぞ、結婚ッ! 薔薇は出来るだけ早く頼んだぞッ! 宜しくなッ!」
そう言いながら、彼は席を立ちスキップしながら部屋を出ていった。
「ちょっとーーーー! 何なのよッ!」
要するに、私があの女に負けたってことぉ?!! 私がフラレたってこと?
「乙女ゲームどこに行ったのよおおお!」
新種の薔薇の花束ですって!?
ぼったくってやるッ!
ちくしょおおおおおおおおぉおお!
-------------了
そうです。彼女のお相手が『初夜で宣言?』⟵(๑¯◡¯๑)の鳩尾5発で恋に堕ちた王子様です・・・
彼はこの時の薔薇のせいでメリケンサックの刑になりました(・∀・)
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