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27 は? あの程度?
しおりを挟む王子の登場で更に疲れが加算されヘロヘロになりつつ辺境伯のタウンハウスへと帰ると、早速客間のソファーに埋もれるように座り込み、ため息をつく伯爵一家。
第2王子の申し出は上手く断れたはずなのだが、妙に不安である。
頼みの綱である辺境伯夫妻は王城で開かれる夜会に出席するために今日も帰ってこないらしい。
「何だって、私が王宮侍女なんかにならなきゃいけないのかしら?!」
見た目に反して言いたいことをはっきり云うアリアは性格は何方かと言うと苛烈だ。
よくぞあの場で何も言わず我慢したと我が娘を褒めちぎりたい伯爵夫妻である。
もっとも、今は疲れ切っていて王族に向けて不敬な言葉が続きそうな娘を黙って見ているだけだが・・・
「お嬢様があまりにお綺麗だったからでしょうか? 美しいと女性に評判の第2王子もお嬢様の魅力に引き寄せられたのでしょうねえ」
マーサが紅茶をカップに注ぎながらそう言うと
「え? 美しいって・・・誰のこと?」
真顔で返すアリアをその場にいた両親と侍従とマーサの4人が呆れ顔で見つめた。
「お嬢様、僭越ながら第2王子はこの国では役者も裸足で逃げる美貌だと云われておりますが・・・」
マーサがごく普通のことを言うように言った途端・・・
「え・・・アレで? アレが? 普通の人だったわ。まあ造作は整っていたようだけれど?」
冗談だよねと言いたげに手をヒラヒラとさせ、ウ~ンと首を捻る彼女を見て、それこそ神がかった美しさを見て育った弊害だなと、アリア以外の4人は押し黙る事となったのである。
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