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「残念だが、お前の下半身と俺のソコは事情が違うんだよ」
「え? 自家発電専門?」
「殴るぞ。今度は鳩尾じゃ無くて、そのお綺麗な高い鼻を拳で狙っていいか?」
手に持っていたスプーンを置いて、さっきまでドルチェだったモノを一気に飲み干しアイツの顔をジロリと睨む。
「う。止めてくれ」
高い鼻と鳩尾を思わず隠すアイツ。
「お前が社会人になってからボクシング習ってたの知ってるんだからな?」
彼は青くなった顔で悲痛な声を上げる。
「ふん。知ってたのか」
デミタスカップに入ったエスプレッソにクリームを雑に入れて、それを飲み干した。
「海外は物騒だ。自衛手段は必要だからな」
ナフキンで口元を拭いて椅子から立ち上がる。
「仕事に戻る」
「え、ちょっとま「会計は済ませとくから自分のを喰っとけじゃあな」おい・・・」
出口に向かっていた体を反転させて腰に手を当てアイツをもう1度睨む。
「彼女と俺の5年間をなんだと思ってるんだ? 俺達はお前に騙されたのか? 俺に彼女を返せって言いながらいきなり殴りかかったのは一体何なんだよ? 何の為に俺に膝をついてまで彼女を助けてくれって懇願したんだ?」
「あ・・・」
顔色が悪くてなっても男前だな。
この甘いマスクに俺も騙されてたのかな、と自分自身を疑ってしまう俺がいるよ・・・
「お前を殴り殺したい訳じゃ無いから先に出るぞ」
アイツは、椅子に座ったまま最後まで俯いていた。
「え? 自家発電専門?」
「殴るぞ。今度は鳩尾じゃ無くて、そのお綺麗な高い鼻を拳で狙っていいか?」
手に持っていたスプーンを置いて、さっきまでドルチェだったモノを一気に飲み干しアイツの顔をジロリと睨む。
「う。止めてくれ」
高い鼻と鳩尾を思わず隠すアイツ。
「お前が社会人になってからボクシング習ってたの知ってるんだからな?」
彼は青くなった顔で悲痛な声を上げる。
「ふん。知ってたのか」
デミタスカップに入ったエスプレッソにクリームを雑に入れて、それを飲み干した。
「海外は物騒だ。自衛手段は必要だからな」
ナフキンで口元を拭いて椅子から立ち上がる。
「仕事に戻る」
「え、ちょっとま「会計は済ませとくから自分のを喰っとけじゃあな」おい・・・」
出口に向かっていた体を反転させて腰に手を当てアイツをもう1度睨む。
「彼女と俺の5年間をなんだと思ってるんだ? 俺達はお前に騙されたのか? 俺に彼女を返せって言いながらいきなり殴りかかったのは一体何なんだよ? 何の為に俺に膝をついてまで彼女を助けてくれって懇願したんだ?」
「あ・・・」
顔色が悪くてなっても男前だな。
この甘いマスクに俺も騙されてたのかな、と自分自身を疑ってしまう俺がいるよ・・・
「お前を殴り殺したい訳じゃ無いから先に出るぞ」
アイツは、椅子に座ったまま最後まで俯いていた。
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