146 / 150
146 俺はお前に惚れている
しおりを挟む「今も言ったが、俺はオマエに惚れてる」
ステファン達みたいに拗れてたまるかッ!
俺は言いたいことは全部言うぞ。
「い?」
「オマエが死ぬかもって思った時に、思い知ったわ。俺の方が催淫剤を飲んでもないのに死ぬかと思ったよッ! 心臓が口から出そうになるくらい心配したッ」
「ええええぇ・・・」
「死ぬ位ならその前に一発ヤラせろ」
多分俺の目付きは悪くなってる。
顔だって赤い筈だ。
耳が熱を持ってジリジリする――
「え?」
薄暗い中でも分かる――
彼女はポカンと口を開いてるけど、若葉色の瞳は潤んでいる・・・
「婚約なんかすっ飛ばして俺の嫁にして、毎晩犯すからな。覚悟しとけよッ」
「なッななな何言ってるんですかぁッ」
ガバっと起き上がる彼女。
「宣言だ。オマエが文句言おうがどうしようが嫁にする」
ビシッと彼女に向けて指をさす俺。
「え~・・・・」
「だってオマエ俺のこと好きだろ」
彼女の真っ赤だった顔が更に赤くなって、耳まで赤くなって遂に両手で顔を隠した。
「だろ?」
「は・・・ はいぃ・・・ その通りです・・・」
よしッ。勝利ッ!
彼女の唇に俺はガッツリとキスを落とした――
×××
彼女が意識を失ってから着せられた、ホテルに常備されているガウンのベルトを解くと、白い肩が見えて思わず噛み付いた。
思いきりじゃないけど――
「痛ッ ナニすんですか!」
「俺は怒ってる」
「え?」
「俺のこと助けようなんて考えて自分の事を粗末にしただろッ?」
噛んだ場所を舐め、ジロリと肩口から睨むと彼女の目があらぬ方向に向かう。
――やっぱりな・・・
「え~と・・・ はぃ・・・」
「知ってるからな」
真っ白くて柔らかな乳房がプルンと手の中に納まったのを確認して乳頭を片手で弄ると、ピンク色の宝石が硬さを増していく。
「やだ・・・・」
「ホントに?」
多分嘘。
ほら? また目が泳ぐ。
ベッドの上に乗り上げて、彼女の上に伸し掛かってガウンを全部脱がすと白い肢体が露わになって、何だか楽しくなってくる。
なんか変だな?
「俺とすんの初めてだよな?」
「当たり前ですッ!」
「なんかやっぱ懐かしいんだが・・・」
「・・・ムード無いなぁ」
「スマン」
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
愛しい人、あなたは王女様と幸せになってください
無憂
恋愛
クロエの婚約者は銀の髪の美貌の騎士リュシアン。彼はレティシア王女とは幼馴染で、今は護衛騎士だ。二人は愛し合い、クロエは二人を引き裂くお邪魔虫だと噂されている。王女のそばを離れないリュシアンとは、ここ数年、ろくな会話もない。愛されない日々に疲れたクロエは、婚約を破棄することを決意し、リュシアンに通告したのだが――
大人になったオフェーリア。
ぽんぽこ狸
恋愛
婚約者のジラルドのそばには王女であるベアトリーチェがおり、彼女は慈愛に満ちた表情で下腹部を撫でている。
生まれてくる子供の為にも婚約解消をとオフェーリアは言われるが、納得がいかない。
けれどもそれどころではないだろう、こうなってしまった以上は、婚約解消はやむなしだ。
それ以上に重要なことは、ジラルドの実家であるレピード公爵家とオフェーリアの実家はたくさんの共同事業を行っていて、今それがおじゃんになれば、オフェーリアには補えないほどの損失を生むことになる。
その点についてすぐに確認すると、そういう所がジラルドに見離される原因になったのだとベアトリーチェは怒鳴りだしてオフェーリアに掴みかかってきた。
その尋常では無い様子に泣き寝入りすることになったオフェーリアだったが、父と母が設定したお見合いで彼女の騎士をしていたヴァレントと出会い、とある復讐の方法を思いついたのだった。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる