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149 epilogue
しおりを挟む週明け――
夏の避暑地で起こった事件を、王都中の真面目な経済新聞もスキャンダルが大好きな大衆紙も挙って記事にした。
夜会の主催者が催淫剤入りのカクテルを仕入れて高い金を出す貴族にバラ撒き、高位の貴族子息や金持ちの商人達も、あわや醜聞を撒き散らす一歩手前だったとか何とか。
何処かの領主が隣国との裏取引を条件に長年連れ添った妻を隣国の娼館に売っ払って、スパイを後妻に据えて逮捕されたとか。
ゴシップ専門大衆紙は、エイダン・オルコットが6歳年下の女性秘書と夜会会場の中庭で抱き合っていて、男性秘書との痴情の縺れで刺されて医者をホテルに呼んだとか・・・
「ふざけるなッ! 今すぐ弁護士を呼べッ!!」
社長室でエイダン・オルコットが大衆紙を丸めて放り投げてから叫んだのを見て腹を抱えて笑うのは、彼の弟で社長のクリストファー・オルコット。
「ブホッ・・・ このゴシップ誌、未だに兄さんの男色疑惑引っ張ってたの?」
彼は、クツクツ笑いながら目尻に溜まった涙を拭いた。
「社長、会長お客様です」
「「・・・またか? 誰だ?」」
「はぁ、それが・・・」
チャーリーが実に言いにくそうに口籠るが、廊下を軽やかに走ってくる音が聞こえ・・・
「会長! 逃げて下さいッ!」
第2秘書が社長室に血相変えて飛び込んできた。
「「は?」」
「兄が攻めて来ましたッ! 殺されますッ!」
――いや? 逃げないからな?
「ご両親と兄さんに結婚の許可は昨日貰ったぞ?」
「夜勤だった次兄ですッ!」
「・・・ はぁ。例のシスコンかぁ」
クリスが呆れたような声を出す。
「どうしても嫁にやりたくないそうです~・・・」
困った顔でオロオロするサーシャ。
「なあ、オマエの兄ちゃん、いざとなったら本気で殴ってもいいか?」
彼女はこっちを向いて真顔で。
「オッケーですッ!」
そう言ってサムズアップした――
「よっしゃ」
立ち上がり彼女に向かい軽くウィンクをしてから、俺は右肩を回して。
「返り討ちにしてやるよ」
そう言って笑った――
FIN~
『ずっと君を愛してる ~心惹かれる想いを君へ~』
2023.7.29.sat.
by. hazuki.mikado
新作っていうか実はリメイク作品↓連載中です。
「美貌の男はお好きですか?それが例え悪魔でも?~悪魔のお嫁様~」
よければお読み下さい。(_ _)
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