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35 過酷な運命の真実7
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すかさず、様子をうかがっていた課長が、議論を進展させようとした。
「北川、この市場は今まで、新規参入の予知が十分あるという見解が常識だった。それをレッドオーシャンと言い切ることができる根拠はあるのか。」
「はい。」
彼女はここ1か月の間、丹念にその業界の情報を集め、重要なポイントを抜き出した資料を見せた。すると、明らかに、ここ数日間がターニングポイントで、市場が縮小に向かいレッドオーシャン化されつつあることが示されていた。
「答えは決まったな。北川が正しい。」
課長は彼女に軍配を上げた。
(佐藤さん、あなたは私を助けてくれた。そしてその日からずっと、あなたのことを見続けてきました。………この異世界であなたがルル王女と結婚することを選んだとしても、私はあなたを見続け、2人で過酷な運命を乗り越えるため、あなたを助ける、ことしかできないわ。)
………
獣人達の移住地における水問題の解消に道筋ができた。
そのため、工事計画を作る宮廷魔法師イワン及び工事技術者コンクリの2人を現地に残して、姫軍師フーカは王都イスタンに帰還した。
フーカは宮殿の謁見の間の王座の間にひざまづいて、しばらく待っていた。彼女が謁見を申し出ているのに、こんなに待たせるのは極めて異例なことだった。
(私と会うのを躊躇しているのかしら。)
それからさらに時間が過ぎた後、ようやく玉座の後ろの扉が開きナオト国王が入って来た。彼女が彼を見ると、今までにないほどおどおどしているようだった。
「姫軍師、待たせてしまったな。急な仕事が入り込んでしまったのだ。申し訳ない。」
「陛下、そんなに待ってはおりません。お気になさらずに。」
「獣人の移住地における水問題の解消に向けて、うまく道筋をつけたのだな。さずがに姫軍師だ。」
「ナオト国王陛下も、ゴード王国のルル王女との御縁談に決着をつけられました。おめでとうごさいます。」
彼女の口からは何の苦もなく、皮肉の言葉がでてきた。それは彼女自身、大変驚いたことだった。
「それは、成り行きと勢いで仕方なかったのだ。何か不思議な力が働いて、彼女に魅了されてしまった。」
「陛下は初めて会われたルル王女に、一目惚れされたということですね。よくあることです。」
「よくあることではないのだが。」
「よくあることです。」
彼女の声がとても大きくて強い口調だったので、謁見の間に控えていた多くの家臣は非常に驚いた。
「失礼します。陛下………」
そう言って彼女は去った。
………
姫軍師フーカは、宮殿の中にある自分の部屋に帰った。部屋の中では、ブルーがとても心配そうな顔で待っていた。
「フーカ様、陛下との謁見はどうでしたか。」
「極めて事務的に淡々と終わったわ………」
そう言うと、彼女は目からは大粒の涙が流れ出した。
「フーカ様、大変でしたね。でも、陛下にバーン!と言ってやったんでしょう。」
「はい。皮肉たっぷりに言ってやりました。」
「ところで、陛下はなんで初対面のルル王女を気に入られたのか、お話になりませんですか。」
「『何か不思議な力が働いて、彼女に魅了されてしまった。』とおっしゃっていました。」
「ブルー、聞きたいのだけれど、一目惚れはよくあることですか。」
「いいえ、滅多にないことですよ。特に陛下にはフーカ様というとてもとても素敵な方がそばにいらっしゃるのですから。魔王ザラも言っていましたね、美しさでは魔王さえも負けると。」
「ありがとう、ブルー。」
泣き顔の彼女がほんの少し笑った。
「北川、この市場は今まで、新規参入の予知が十分あるという見解が常識だった。それをレッドオーシャンと言い切ることができる根拠はあるのか。」
「はい。」
彼女はここ1か月の間、丹念にその業界の情報を集め、重要なポイントを抜き出した資料を見せた。すると、明らかに、ここ数日間がターニングポイントで、市場が縮小に向かいレッドオーシャン化されつつあることが示されていた。
「答えは決まったな。北川が正しい。」
課長は彼女に軍配を上げた。
(佐藤さん、あなたは私を助けてくれた。そしてその日からずっと、あなたのことを見続けてきました。………この異世界であなたがルル王女と結婚することを選んだとしても、私はあなたを見続け、2人で過酷な運命を乗り越えるため、あなたを助ける、ことしかできないわ。)
………
獣人達の移住地における水問題の解消に道筋ができた。
そのため、工事計画を作る宮廷魔法師イワン及び工事技術者コンクリの2人を現地に残して、姫軍師フーカは王都イスタンに帰還した。
フーカは宮殿の謁見の間の王座の間にひざまづいて、しばらく待っていた。彼女が謁見を申し出ているのに、こんなに待たせるのは極めて異例なことだった。
(私と会うのを躊躇しているのかしら。)
それからさらに時間が過ぎた後、ようやく玉座の後ろの扉が開きナオト国王が入って来た。彼女が彼を見ると、今までにないほどおどおどしているようだった。
「姫軍師、待たせてしまったな。急な仕事が入り込んでしまったのだ。申し訳ない。」
「陛下、そんなに待ってはおりません。お気になさらずに。」
「獣人の移住地における水問題の解消に向けて、うまく道筋をつけたのだな。さずがに姫軍師だ。」
「ナオト国王陛下も、ゴード王国のルル王女との御縁談に決着をつけられました。おめでとうごさいます。」
彼女の口からは何の苦もなく、皮肉の言葉がでてきた。それは彼女自身、大変驚いたことだった。
「それは、成り行きと勢いで仕方なかったのだ。何か不思議な力が働いて、彼女に魅了されてしまった。」
「陛下は初めて会われたルル王女に、一目惚れされたということですね。よくあることです。」
「よくあることではないのだが。」
「よくあることです。」
彼女の声がとても大きくて強い口調だったので、謁見の間に控えていた多くの家臣は非常に驚いた。
「失礼します。陛下………」
そう言って彼女は去った。
………
姫軍師フーカは、宮殿の中にある自分の部屋に帰った。部屋の中では、ブルーがとても心配そうな顔で待っていた。
「フーカ様、陛下との謁見はどうでしたか。」
「極めて事務的に淡々と終わったわ………」
そう言うと、彼女は目からは大粒の涙が流れ出した。
「フーカ様、大変でしたね。でも、陛下にバーン!と言ってやったんでしょう。」
「はい。皮肉たっぷりに言ってやりました。」
「ところで、陛下はなんで初対面のルル王女を気に入られたのか、お話になりませんですか。」
「『何か不思議な力が働いて、彼女に魅了されてしまった。』とおっしゃっていました。」
「ブルー、聞きたいのだけれど、一目惚れはよくあることですか。」
「いいえ、滅多にないことですよ。特に陛下にはフーカ様というとてもとても素敵な方がそばにいらっしゃるのですから。魔王ザラも言っていましたね、美しさでは魔王さえも負けると。」
「ありがとう、ブルー。」
泣き顔の彼女がほんの少し笑った。
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