W転生してあなたを必ず助けます!悲劇のヒロインには絶対なりません!~私のハートは重いのです~

ゆきちゃん

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48 悲劇に向かうのか11

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 普段は快活で優しいナオト国王が、寡黙かもくで怒りっぽい人間のようになった。彼は唱えた。

「我が剣、サンソードよ。闇に巣くい私をおとしめようとする魔族達に光りを浴びせ、滅せよ。」
 そして、太陽の剣を上段から振った。

「サンシャイン。」
 すると、彼の剣筋からまさしく太陽の光が放射された。一直線の光線は、駐屯地の上空を浮遊していた高位の魔族達をあっという間に飲み込んだ。それは魔族達が逃げるタイミングすらなかった早さだった。

 そのことを、少し離れた場所で観察していた魔王ザラは言った。

「ナオト国王を見くびっていたわ。私の優秀な部下達を死なせてしまった。太陽の剣を使う彼はかなり強い。もしかしたら、フーカとほぼ互角な実力になっているかもしれないわ。たぶん、フーカと引き裂かれルルと結婚したことが彼の最大の不幸で、それがスキルの異常なアップにつながったのね。」

 ………

 野営をしている世界連合軍の駐屯地では、ナオト国王が高位魔族を一瞬にして滅ぼしたを見ていた兵士達が勇気づけられ、大騒ぎをしていた。

「ナオト国王万歳。夜を照らす太陽の剣万歳。」
「国王は世界最強の勇者様だ。」
「勇者様が率いる世界連合軍は絶対負けることはないぞ。」

 ゴード国王がナオト国王に言った。
「やはりさすがだ。我が婿は、勇者と言ってもいいような力を示した。フーカ辺境伯と一騎討ちしても、絶対に負けることはないね。」

「………」

「さすがに最終決戦のことをけしかけたから、プレッシャーをかけすぎだね。誤るよ。ただ、ナオト国王、私からの切なる願いを聞いてほしいのだが。」
「なんでしょうか。」

「私の娘のルルのことだ。上から目線で欠点も多くあるが、ナオト国王を愛することは誰にも負けないだろう。だから、結婚した経緯にはいろいろあったにせよ、末永くよろしく頼む。娘を思う父親からのお願いだ。」

「はい、もちろん。」
 話の成り行きから、彼は自分の心を完全に無視して嘘をついた。

 ………

 フーカ辺境伯と魔王ザラが、辺境伯の城の1室で話し合っていた。

「フーカ。ナオト国王の実力を試したのだけれど、あなたと引き裂かれた不幸の反動で異常にスキルが上がっているわ。あの太陽の剣の力を最大限に引き出すことができる。世界連合軍も結局、最後には彼に頼らざるを得ない。それは、あなたと一騎討ちするということなのよ。」

「そうですね………」
 彼女は絶句して黙ってしまったが、その後、笑顔になって冗談を言った。

「でも、とてもうれしいことがあります。私と引き裂かれ別の人と結婚したことが、ナオト国王のスキルが異常に上がったことの原因になったのですね。彼にとって最大の不幸だったのですね。」

「フーカ、あなたにとってそのことは確かにうれしいはずだわ。でも今度の戦争のことを考えて見て、あなたと彼は一騎討ちで戦わなければならなくなったのよ。」

「少し早い訪れかもしれませんが、それが過酷な運命の結末であるならばしょうがないです。ただ、2人とも抗う手段がないことが悔しいです。」

「悔しいって、どうするの。彼と戦い倒してしまうつもりならば私もあなたを助けるわ。」

「ありがとうございます。世界連合軍との戦争が開始されるまで、まだ少しの時間はあると思いますから一生懸命に考えてみます。」
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