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85 糸使いの女王5
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ルル女王は、自分の限界を超えて魔術の糸を出し過ぎたため、意識を失いその場に倒れた。
北川風香は女王に近づくと、その額に手をあて魔力量が0であることを確認し、そして再び糸魔術を使えないように、神が女王に与えた魔術の行使能力を完全に奪った。
その後、彼女は空のかなたの先の、世界の壁を越えた中間空間にある佐藤直人の精神体を確認した。すると、絡まっていた糸は全く無くなり、自分の世界に向かって戻り始めていた。
「佐藤さん、早く戻って意識を回復してくださいね。私もすぐに戻ります。」
彼女が回りを見渡すと、フランツ王国の多くの家臣達に囲まれていた。家臣の1人が言った。
「ナオト国王様がいなくなってしまった今、この国を統治できるのはフーカ辺境伯様しかいらっしゃいません。どうぞ、再び去ってしまわずこの世界に留まってください。」
「そう言っていただいて、私は大変うれしく思います。でも、それではルル女王様がとてもかわいそうです。私とナオト国王様にも責任があります。私達のW転生の影響さえ受けなければ、順調に良い君主になられていたかもしれません。みなさん、ルル女王にもう一度チャンスをあげてください。」
彼女はそう言うと、その世界全体に大魔術をかけた。
そこに生きている全ての人間、獣人、魔族に宿る記憶が全て置き換えられた。
W転生した北川風香と佐藤直人は存在しなかったことになった。
すると、ルル女王の意識が回復しそうになった。それを見て彼女が言った。
「すばらしい君主になられることを、遠い異世界で祈っております。」
彼女は夜見を呼んだ。
「夜見さん。今どこにいますか。」
「イワン辺境伯の城の上を飛んでいます。」
「まあ、イワンは辺境伯になったのですね。今、そちらに瞬間移動します。」
………
北川風香は自分が築いた城の上空に瞬間移動した。
その後、そこから城の中を透視すると、イワンやブルーなどよく知っている仲間達が楽しそうに談笑している姿が見えた。もちろん、彼らの心の中の記憶には彼女はいない。
「他にも、○○○○様にも是非会いたかったけれど、会えなかった。今の私はこの世界の異物、できる限り早く問題を解決して元の世界に戻らなければならなかったから、しょうがないわね。」
彼女は大変悲しそうな顔をした。
もちろん城の中まで届かないが、彼女は言った。
「みなさん、ほんとうにほんとうにありがとうございました。私と佐藤さんは、みなさんのおかげでW転生したこの世界で過酷な運命に勝つことができました。今から、ここからは遠い世界に戻りますが、これからずっとみなさんの世界が幸せに満ちあふれるよう、心の底から祈っております………」
「夜見さん。それでは戻りましょう。」
その時、彼女に前に突然出現した。それは、
「フーカ。もう行っちゃうの。我が妹よ、冷たいのね。」
魔王ザラだった。
「魔王ザラ様、姉様、申し訳ありません。この世界でやらなければならないミッションに忙しくて、姉様にお会いに行けませんでした。私今、姉様にいただいた魔界の宝石レッドハートを名乗り、私の世界の魔王になったのですよ。」
「そう、とても元気そうでうれしいわ。最後の一騎討ちの後、私は瀕死のあなたに精一杯回復魔術をかけたけれど、あなたが最後にどうなったのか、心配でたまらなかったの。ところでそのネックレス、あなたが首にかけると、とても良く似合っているわ。絶世の美女と言ってもいいわね。」
「ありがとうございます………」
彼女の目から、大粒の涙が流れ出ていた。
「行きなさい。美しい魔界の宝石レッドハート。我が妹よ。」
北川風香は女王に近づくと、その額に手をあて魔力量が0であることを確認し、そして再び糸魔術を使えないように、神が女王に与えた魔術の行使能力を完全に奪った。
その後、彼女は空のかなたの先の、世界の壁を越えた中間空間にある佐藤直人の精神体を確認した。すると、絡まっていた糸は全く無くなり、自分の世界に向かって戻り始めていた。
「佐藤さん、早く戻って意識を回復してくださいね。私もすぐに戻ります。」
彼女が回りを見渡すと、フランツ王国の多くの家臣達に囲まれていた。家臣の1人が言った。
「ナオト国王様がいなくなってしまった今、この国を統治できるのはフーカ辺境伯様しかいらっしゃいません。どうぞ、再び去ってしまわずこの世界に留まってください。」
「そう言っていただいて、私は大変うれしく思います。でも、それではルル女王様がとてもかわいそうです。私とナオト国王様にも責任があります。私達のW転生の影響さえ受けなければ、順調に良い君主になられていたかもしれません。みなさん、ルル女王にもう一度チャンスをあげてください。」
彼女はそう言うと、その世界全体に大魔術をかけた。
そこに生きている全ての人間、獣人、魔族に宿る記憶が全て置き換えられた。
W転生した北川風香と佐藤直人は存在しなかったことになった。
すると、ルル女王の意識が回復しそうになった。それを見て彼女が言った。
「すばらしい君主になられることを、遠い異世界で祈っております。」
彼女は夜見を呼んだ。
「夜見さん。今どこにいますか。」
「イワン辺境伯の城の上を飛んでいます。」
「まあ、イワンは辺境伯になったのですね。今、そちらに瞬間移動します。」
………
北川風香は自分が築いた城の上空に瞬間移動した。
その後、そこから城の中を透視すると、イワンやブルーなどよく知っている仲間達が楽しそうに談笑している姿が見えた。もちろん、彼らの心の中の記憶には彼女はいない。
「他にも、○○○○様にも是非会いたかったけれど、会えなかった。今の私はこの世界の異物、できる限り早く問題を解決して元の世界に戻らなければならなかったから、しょうがないわね。」
彼女は大変悲しそうな顔をした。
もちろん城の中まで届かないが、彼女は言った。
「みなさん、ほんとうにほんとうにありがとうございました。私と佐藤さんは、みなさんのおかげでW転生したこの世界で過酷な運命に勝つことができました。今から、ここからは遠い世界に戻りますが、これからずっとみなさんの世界が幸せに満ちあふれるよう、心の底から祈っております………」
「夜見さん。それでは戻りましょう。」
その時、彼女に前に突然出現した。それは、
「フーカ。もう行っちゃうの。我が妹よ、冷たいのね。」
魔王ザラだった。
「魔王ザラ様、姉様、申し訳ありません。この世界でやらなければならないミッションに忙しくて、姉様にお会いに行けませんでした。私今、姉様にいただいた魔界の宝石レッドハートを名乗り、私の世界の魔王になったのですよ。」
「そう、とても元気そうでうれしいわ。最後の一騎討ちの後、私は瀕死のあなたに精一杯回復魔術をかけたけれど、あなたが最後にどうなったのか、心配でたまらなかったの。ところでそのネックレス、あなたが首にかけると、とても良く似合っているわ。絶世の美女と言ってもいいわね。」
「ありがとうございます………」
彼女の目から、大粒の涙が流れ出ていた。
「行きなさい。美しい魔界の宝石レッドハート。我が妹よ。」
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