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「大した知り合いでもないですが、むしろ少し仲が悪いくらいです」
真偽を見極めようと、彼女の信用に足らないと判断された瞳に貫かれる。
「…仲、悪いの?」
「はい」
「それはそれで困りもんだケド…あたしさ…天藍様に、その…群青殿のもとに嫁ぐよう言われたの」
極彩は小さく両手を打ち合わせようとしたが、前のめりになったしっとりとした手に押さえられる。掌は何か武芸に親しみのある硬さを持っていた。
「まだ合意してないから」
「あいつのこともちゃんと片付いてないのにさ」
悄らしく彼女は首を竦めた。ころころと表情の変わる娘は可愛らしかった。憂いを帯びて伏せった健康的な細面に見惚れていた。
「本当に、本当の本当に、あんた、何も知らないの?」
「はい、何も」
両腕を掴まれ、揺さぶられる。しかし返す言葉は決まっていた。磨り硝子の引戸が喧しく響いた。湯呑を3つと急須を乗せた盆がひどく小さかった。節介な男は2人の女を見比べる。
「桃花褐くん、ありがと。何も知らないって。色々と言っちゃってごめんね」
「おう、そうかい。気ィ付けて」
あずきは深い落胆を示し、適当な挨拶を述べて帰っていった。彼女を見送り戻ってきた桃花褐は対面に腰を下ろす。盆にひとつだけ湯呑が残り、2つの器に茶が注がれる。極彩はその音を聞きながらぼんやりと彼の胡坐の麓にある床の反射を眺めていた。
「天藍様に会わせろって、ずっと言っててよ。たまたま俺も用あったからついでに。顔が利くってのは便利だわな」
急須の影が湯呑と湯呑を往復する。彼は能天気に自身の一日の流れを話し、核心に触れる話題を切り出そうとはしなかった。影が茶を啜る。おそらく笑みを浮かべているのだろう。それだけは彼の行動や性分から想像がついた。
「まぁ、茶でも飲めや」
差し出された湯呑の飲み口付近の内側に尾の長い鳥が描かれていた。櫛に入っていた瑞鳥だ。何の珍しさもないよくある湯呑で、新しさのない意匠だった。勧められるままに茶を一口飲んだ。身体から力が抜け、緊張していたことに気付く。同時に内側に入っていた熱がすでに渦巻いていたものと結託し、溢れ出てしまいそうになる。乾いた唇を食んだり、引き結んだりしてやり過ごす。すぐに言葉は出なかった。
「来てくれたのに、何も出来なくてごめんなさい」
「気にしなさんな。俺が弟くんもいねェのに勝手に来ちまっただけだからよ」
ゆっくりと極彩は顔を上げた。垂れた目が和やかに細められている。猪口と化している湯呑を口へ寄せる姿は酒でも飲んでいるみたいだったが、彼の雰囲気には合わない気品が醸し出されていた。それを肴にまた茶を啜る。
「俺はお節介だから、嬢ちゃんが困ってるなら、利用してくれや」
「…ありがとう」
「誰でもよかったってなら、俺を口説け」
無骨な手が玩具のような湯呑を置く。高圧的に、しかしそうなりきれない弱さが声音と裏腹に人懐こい垂れ目に宿っていた。
「俺を利用すりゃいいや。俺が嬢ちゃんを守る。俺はあんさんの用心棒なんだからよ」
「ありがとう。でも、懲りたから。利用するつもりがそのうち御せなくなる。そうしたら自分に突き刺さるだけ」
甘い言葉を吐いた者は、去っていったばかりだ。歯が溶けるほどに甘く、歯茎から浮いて膿漏しそうな文言に甘えれば、大型犬みたいなこの巨男までどこかへ四散するだろう。そう思えてならなかった。距離を詰めてくる無遠慮さがあったが、同時に温かかった。
「色々巻き込んでしまって申し訳なかったと思うけれど…もう弟もここにはいないし、わたしは紫雷教でもなかった。困っているなら利用しろって話なら、あなたに利用価値はもうない。さようなら」
床板と床板の溝をなぞっていた。纏う空気の変わった桃花褐を見られなかった。
「嬢ちゃん」
普段よりも低くなった声で呼ばれる。湯呑が転がる。茶が小さな池を作った。その上に彼は膝を置く。衣類の色が変わる。近付いた体温と人影に、茶で暖まったはずの身体の芯が一気に冷えた。
「逃げるな」
固い胸板が迎えにくる。筋肉質な腕に包まれた。抵抗することを忘れていた。
「強がらなくていい」
外面は温かかった。しかし内部は冷たい。怒りが湧いた。二公子とはまったく違う肉付きだというのに、同じようにその肌の質感を知ってしまうと凍てつくのだった。
「俺があんさんの傍にいる」
放さないって言ってくれるなら。その時の声も表情も思い出せない。ただ鉄錆びと薄荷の匂いを漂わせる苦悩に満ちた夢想家が描かれるだけだった。目が乾き、何度か瞬いた。
「放して」
ぼくも離れる気ないよ。誰が言っていたのかももう忘れてしまった。厚い掌が後頭部に添えられる。体温を分けられる。誰のものとも違う少し高い温度だった。猫に似ていた。犬のようでもあった。鬱陶しい毛先が素肌を擽る。
「放っておけるわけねェだろ」
「よくある破局の話に、いちいち付き合うの」
「ああ」
迷いも逆接続詞もなかった。それが彼の当然らしかった。額を寄せていた胸を撥ね、逞しい腕を背で押す。与えらえた余熱は呆気なく冬の空気に溶けていく。
「要らない」
人懐こい瞳が歪んだ。彼には似合わない憂いを帯びていた。太陽と親しい肌が頬に触れた。
「よくあることだろうが、そうじゃなかろうが、痛ェもんは痛ェ。慣れちまったらお終ェだろ」
同情が苦しい。掛体な結婚詐欺だったんな。見る目ねぇよ、嬢ちゃん。色恋物語の筋書きにしても差勁だぃな。著聞集にもならしねェや。何故そう言いはしないのか。
「痛くないから、笑い飛ばして」
「なんで嬢ちゃんを笑い飛ばせんンだ」
腹の中で渦巻いていた鈍い息を叫びそうになり、桃花褐を拒んだ。今にも転倒しそうなほどよろめきながら、離れ家から逃げる。火傷したみたいな肉厚な指の感触が剥がれていくと、その下にあった背や腹や腕を這った他人の肌が存在を主張しはじめる。記憶の彼方へ投げ捨てる。気付けば足は紅のいる部屋へ吸い込まれていく。彼は壁に凭れ、項垂れていた。隣へ腰を下ろすが、ただ入室時に視線を寄越しただけで用件を促すこともこれという反応も示しはしない。2人でもまだまだ広い部屋は視界に入り切らなかった。扉と磨り硝子の嵌め込まれた壁が見えるだけで、退屈と無為に浸る修行染みていた。艶出し蝋の塗られた床は足腰によく馴染む。
「ここで寝ようかな。嫌?」
彼は一瞥するだけだった。表情も変わらない。夕日に似た目を大きくするだけだった。
「長屋の時を思い出すね。こんな立派な床板じゃなかったけど」
小さな顔が上下に移ろう。
「ちゃんと寝られているの?紅は敏感だからな…わたしの寝息、うるさいかな。鼾も寝言もないと思うけど、寝てる間は分からないや」
護衛の任務を全うしていた頃の鋭さが失せ、幼児然とした愛らしい面構えは極彩を窺う。間を持たせるように跳ねている癖毛を撫でる。短く切られた髪も実年齢よりもはるかに若作りな外見をさらに年少にみせていた。
「昔歌ってくれてた海の唄、好きだったな」
海原と太陽と潮風の叙景的な歌だった。明るく朗らかな曲だったがかえってそこが過去のものとなった時に切なさに変わった。寡黙な彼が少し高い声を繊細に震わせていた。まだ覚えているだろうか。たまらなくなり、赤茶けた硬い髪を梳いた。
真偽を見極めようと、彼女の信用に足らないと判断された瞳に貫かれる。
「…仲、悪いの?」
「はい」
「それはそれで困りもんだケド…あたしさ…天藍様に、その…群青殿のもとに嫁ぐよう言われたの」
極彩は小さく両手を打ち合わせようとしたが、前のめりになったしっとりとした手に押さえられる。掌は何か武芸に親しみのある硬さを持っていた。
「まだ合意してないから」
「あいつのこともちゃんと片付いてないのにさ」
悄らしく彼女は首を竦めた。ころころと表情の変わる娘は可愛らしかった。憂いを帯びて伏せった健康的な細面に見惚れていた。
「本当に、本当の本当に、あんた、何も知らないの?」
「はい、何も」
両腕を掴まれ、揺さぶられる。しかし返す言葉は決まっていた。磨り硝子の引戸が喧しく響いた。湯呑を3つと急須を乗せた盆がひどく小さかった。節介な男は2人の女を見比べる。
「桃花褐くん、ありがと。何も知らないって。色々と言っちゃってごめんね」
「おう、そうかい。気ィ付けて」
あずきは深い落胆を示し、適当な挨拶を述べて帰っていった。彼女を見送り戻ってきた桃花褐は対面に腰を下ろす。盆にひとつだけ湯呑が残り、2つの器に茶が注がれる。極彩はその音を聞きながらぼんやりと彼の胡坐の麓にある床の反射を眺めていた。
「天藍様に会わせろって、ずっと言っててよ。たまたま俺も用あったからついでに。顔が利くってのは便利だわな」
急須の影が湯呑と湯呑を往復する。彼は能天気に自身の一日の流れを話し、核心に触れる話題を切り出そうとはしなかった。影が茶を啜る。おそらく笑みを浮かべているのだろう。それだけは彼の行動や性分から想像がついた。
「まぁ、茶でも飲めや」
差し出された湯呑の飲み口付近の内側に尾の長い鳥が描かれていた。櫛に入っていた瑞鳥だ。何の珍しさもないよくある湯呑で、新しさのない意匠だった。勧められるままに茶を一口飲んだ。身体から力が抜け、緊張していたことに気付く。同時に内側に入っていた熱がすでに渦巻いていたものと結託し、溢れ出てしまいそうになる。乾いた唇を食んだり、引き結んだりしてやり過ごす。すぐに言葉は出なかった。
「来てくれたのに、何も出来なくてごめんなさい」
「気にしなさんな。俺が弟くんもいねェのに勝手に来ちまっただけだからよ」
ゆっくりと極彩は顔を上げた。垂れた目が和やかに細められている。猪口と化している湯呑を口へ寄せる姿は酒でも飲んでいるみたいだったが、彼の雰囲気には合わない気品が醸し出されていた。それを肴にまた茶を啜る。
「俺はお節介だから、嬢ちゃんが困ってるなら、利用してくれや」
「…ありがとう」
「誰でもよかったってなら、俺を口説け」
無骨な手が玩具のような湯呑を置く。高圧的に、しかしそうなりきれない弱さが声音と裏腹に人懐こい垂れ目に宿っていた。
「俺を利用すりゃいいや。俺が嬢ちゃんを守る。俺はあんさんの用心棒なんだからよ」
「ありがとう。でも、懲りたから。利用するつもりがそのうち御せなくなる。そうしたら自分に突き刺さるだけ」
甘い言葉を吐いた者は、去っていったばかりだ。歯が溶けるほどに甘く、歯茎から浮いて膿漏しそうな文言に甘えれば、大型犬みたいなこの巨男までどこかへ四散するだろう。そう思えてならなかった。距離を詰めてくる無遠慮さがあったが、同時に温かかった。
「色々巻き込んでしまって申し訳なかったと思うけれど…もう弟もここにはいないし、わたしは紫雷教でもなかった。困っているなら利用しろって話なら、あなたに利用価値はもうない。さようなら」
床板と床板の溝をなぞっていた。纏う空気の変わった桃花褐を見られなかった。
「嬢ちゃん」
普段よりも低くなった声で呼ばれる。湯呑が転がる。茶が小さな池を作った。その上に彼は膝を置く。衣類の色が変わる。近付いた体温と人影に、茶で暖まったはずの身体の芯が一気に冷えた。
「逃げるな」
固い胸板が迎えにくる。筋肉質な腕に包まれた。抵抗することを忘れていた。
「強がらなくていい」
外面は温かかった。しかし内部は冷たい。怒りが湧いた。二公子とはまったく違う肉付きだというのに、同じようにその肌の質感を知ってしまうと凍てつくのだった。
「俺があんさんの傍にいる」
放さないって言ってくれるなら。その時の声も表情も思い出せない。ただ鉄錆びと薄荷の匂いを漂わせる苦悩に満ちた夢想家が描かれるだけだった。目が乾き、何度か瞬いた。
「放して」
ぼくも離れる気ないよ。誰が言っていたのかももう忘れてしまった。厚い掌が後頭部に添えられる。体温を分けられる。誰のものとも違う少し高い温度だった。猫に似ていた。犬のようでもあった。鬱陶しい毛先が素肌を擽る。
「放っておけるわけねェだろ」
「よくある破局の話に、いちいち付き合うの」
「ああ」
迷いも逆接続詞もなかった。それが彼の当然らしかった。額を寄せていた胸を撥ね、逞しい腕を背で押す。与えらえた余熱は呆気なく冬の空気に溶けていく。
「要らない」
人懐こい瞳が歪んだ。彼には似合わない憂いを帯びていた。太陽と親しい肌が頬に触れた。
「よくあることだろうが、そうじゃなかろうが、痛ェもんは痛ェ。慣れちまったらお終ェだろ」
同情が苦しい。掛体な結婚詐欺だったんな。見る目ねぇよ、嬢ちゃん。色恋物語の筋書きにしても差勁だぃな。著聞集にもならしねェや。何故そう言いはしないのか。
「痛くないから、笑い飛ばして」
「なんで嬢ちゃんを笑い飛ばせんンだ」
腹の中で渦巻いていた鈍い息を叫びそうになり、桃花褐を拒んだ。今にも転倒しそうなほどよろめきながら、離れ家から逃げる。火傷したみたいな肉厚な指の感触が剥がれていくと、その下にあった背や腹や腕を這った他人の肌が存在を主張しはじめる。記憶の彼方へ投げ捨てる。気付けば足は紅のいる部屋へ吸い込まれていく。彼は壁に凭れ、項垂れていた。隣へ腰を下ろすが、ただ入室時に視線を寄越しただけで用件を促すこともこれという反応も示しはしない。2人でもまだまだ広い部屋は視界に入り切らなかった。扉と磨り硝子の嵌め込まれた壁が見えるだけで、退屈と無為に浸る修行染みていた。艶出し蝋の塗られた床は足腰によく馴染む。
「ここで寝ようかな。嫌?」
彼は一瞥するだけだった。表情も変わらない。夕日に似た目を大きくするだけだった。
「長屋の時を思い出すね。こんな立派な床板じゃなかったけど」
小さな顔が上下に移ろう。
「ちゃんと寝られているの?紅は敏感だからな…わたしの寝息、うるさいかな。鼾も寝言もないと思うけど、寝てる間は分からないや」
護衛の任務を全うしていた頃の鋭さが失せ、幼児然とした愛らしい面構えは極彩を窺う。間を持たせるように跳ねている癖毛を撫でる。短く切られた髪も実年齢よりもはるかに若作りな外見をさらに年少にみせていた。
「昔歌ってくれてた海の唄、好きだったな」
海原と太陽と潮風の叙景的な歌だった。明るく朗らかな曲だったがかえってそこが過去のものとなった時に切なさに変わった。寡黙な彼が少し高い声を繊細に震わせていた。まだ覚えているだろうか。たまらなくなり、赤茶けた硬い髪を梳いた。
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