44 / 182
<ガンスリンガー>
盗賊共を迎え撃つ
しおりを挟む
ニーリーを離れて暫くも経たん内に、馬車を引く馬たちが泡を噴き出してきた。
宿屋から此処まで、全速で走らせてきたからな、やむを得まい。
「バリー、此処までだ。馬車を停めよう」
「し、しかし猫の旦那……」
「どのみち、馬が持たん。此処までだ」
バリーが馬車をゆっくりと停める。
「ジム、猫の旦那、この後、どうなさるんで?」
「此処で、奴らを迎え撃つのさ」
「そう言う事だ」
「ジム、猫の旦那……」
「乗客は馬車から出ん方が良い。お前さんも、御者台に居ろ。追手はワシとジムで始末する」
「しょ、承知しました」
「さて、お出ましだぜ、旦那」
馬車の後方、ジムの目線の先に土煙が舞っておる。
やはり、追って来たか。
馬を降り、もう一つ小の刻印の弾倉を取り出し、ジムに投げて渡す。
「ソイツも使って構わん。合わせて十六発。それだけ有れば、お前さんならば事足りるだろう」
多く見積もっても、それ以上後ろに逃がす積りは無い。
「弾倉の交換の仕方は分かるな?」
「ああ、問題無い。この前見せて貰ったからな」
「では、参るか。ワシを抜け、馬車に近付く者は撃ち殺せ。馬上でライフルを構えた奴らより、拳銃を持ったお前さんの方が射程は遥かに長い。無傷で、皆殺しに出来る筈だ。間違ってもワシを撃つなよ」
「フッ♪旦那こそ、俺の射線の前に飛び出すんじゃ無ぇぜ……って、旦那?」
再び、グラシャ=ラボラスの隠身で姿を隠す。
更に、アモンの魔法陣で、身体能力を上げる。
まあ、目の前の敵は只の人と馬に過ぎん。
今回は、軍刀に電撃を付与する必要も無かろう。
舞い上がる砂煙の先頭に、騎馬が確認出来るほど近くに迫って来た。
軍刀の鯉口を切り、全力で駆け出す。
瞬時に騎馬の目の前に躍り出て、軍刀を一閃。
馬の脚を切断。
馬は土煙を上げ、地面と衝突する。
その倒れた馬に巻き込まれて、数体の騎馬も投げ出される様に転倒。
落馬した盗賊共は死んではおらんが、機動力を失ったこ奴らなど、脅威にも成らん。
混乱して、暴れる騎馬の足を狩り取る様に、切りつけていく。
パーン、パーン!
遠くで、十四年式の銃声。
ワシの斬撃を逃れた騎馬を、ジムが的確に射貫いておる。
フフ、向こうは心配無かろう。
バン、バン、バン!
さすがに、もう隠身の効力は消え失せた。
奴らも、ワシの存在に気付いておる様だ。
だが、奴らの放つ弾丸は、てんで明後日の方に飛んでいく。
隠身は解けても、この砂煙。
ろくにワシが見えておらんのだろう。
「う、撃つんじゃ無ぇ!同士撃ちに成るぞ!」
「ハハッ、その通り!だが、撃たねばワシを殺れんぞ!」
そう挑発しながら、その男の前を通り過ぎる。
バン、バン!
ワシが上げた声を目掛け銃声が轟く。
だが、そこに、ワシの姿は既に無い。
「ぐわっ!」
断末魔の声が聞こえる。
さっきの男が、仲間の銃弾で命を落としたらしい。
フッ、因果な物だな。
宿屋から此処まで、全速で走らせてきたからな、やむを得まい。
「バリー、此処までだ。馬車を停めよう」
「し、しかし猫の旦那……」
「どのみち、馬が持たん。此処までだ」
バリーが馬車をゆっくりと停める。
「ジム、猫の旦那、この後、どうなさるんで?」
「此処で、奴らを迎え撃つのさ」
「そう言う事だ」
「ジム、猫の旦那……」
「乗客は馬車から出ん方が良い。お前さんも、御者台に居ろ。追手はワシとジムで始末する」
「しょ、承知しました」
「さて、お出ましだぜ、旦那」
馬車の後方、ジムの目線の先に土煙が舞っておる。
やはり、追って来たか。
馬を降り、もう一つ小の刻印の弾倉を取り出し、ジムに投げて渡す。
「ソイツも使って構わん。合わせて十六発。それだけ有れば、お前さんならば事足りるだろう」
多く見積もっても、それ以上後ろに逃がす積りは無い。
「弾倉の交換の仕方は分かるな?」
「ああ、問題無い。この前見せて貰ったからな」
「では、参るか。ワシを抜け、馬車に近付く者は撃ち殺せ。馬上でライフルを構えた奴らより、拳銃を持ったお前さんの方が射程は遥かに長い。無傷で、皆殺しに出来る筈だ。間違ってもワシを撃つなよ」
「フッ♪旦那こそ、俺の射線の前に飛び出すんじゃ無ぇぜ……って、旦那?」
再び、グラシャ=ラボラスの隠身で姿を隠す。
更に、アモンの魔法陣で、身体能力を上げる。
まあ、目の前の敵は只の人と馬に過ぎん。
今回は、軍刀に電撃を付与する必要も無かろう。
舞い上がる砂煙の先頭に、騎馬が確認出来るほど近くに迫って来た。
軍刀の鯉口を切り、全力で駆け出す。
瞬時に騎馬の目の前に躍り出て、軍刀を一閃。
馬の脚を切断。
馬は土煙を上げ、地面と衝突する。
その倒れた馬に巻き込まれて、数体の騎馬も投げ出される様に転倒。
落馬した盗賊共は死んではおらんが、機動力を失ったこ奴らなど、脅威にも成らん。
混乱して、暴れる騎馬の足を狩り取る様に、切りつけていく。
パーン、パーン!
遠くで、十四年式の銃声。
ワシの斬撃を逃れた騎馬を、ジムが的確に射貫いておる。
フフ、向こうは心配無かろう。
バン、バン、バン!
さすがに、もう隠身の効力は消え失せた。
奴らも、ワシの存在に気付いておる様だ。
だが、奴らの放つ弾丸は、てんで明後日の方に飛んでいく。
隠身は解けても、この砂煙。
ろくにワシが見えておらんのだろう。
「う、撃つんじゃ無ぇ!同士撃ちに成るぞ!」
「ハハッ、その通り!だが、撃たねばワシを殺れんぞ!」
そう挑発しながら、その男の前を通り過ぎる。
バン、バン!
ワシが上げた声を目掛け銃声が轟く。
だが、そこに、ワシの姿は既に無い。
「ぐわっ!」
断末魔の声が聞こえる。
さっきの男が、仲間の銃弾で命を落としたらしい。
フッ、因果な物だな。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ
のらねこま(駒田 朗)
ファンタジー
リーマンショックで会社が倒産し、コンビニのバイトでなんとか今まで生きながらえてきた俺。いつものように眠りについた俺が目覚めた場所は異世界だった。俺は中世時代の若き国王アルフレッドとして目が覚めたのだ。ここは斜陽国家のアルカナ王国。産業は衰退し、国家財政は火の車。国外では敵対国家による侵略の危機にさらされ、国内では政権転覆を企む貴族から命を狙われる。
目覚めてすぐに俺の目の前に現れたのは、金髪美少女の妹姫キャサリン。天使のような姿に反して、実はとんでもなく騒がしいS属性の妹だった。やがて脳筋女戦士のレイラ、エルフ、すけべなドワーフも登場。そんな連中とバカ騒ぎしつつも、俺は魔法を習得し、内政を立て直し、徐々に無双国家への道を突き進むのだった。
50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく
かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。
ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!?
俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。
第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。
「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」
信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。
賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。
様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する!
異世界ざわつき転生譚、ここに開幕!
※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。
※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。
敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。
結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。
だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。
「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」
謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。
少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。
これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。
【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】
魔法使いの国で無能だった少年は、魔物使いとして世界を救う旅に出る
ムーン
ファンタジー
完結しました!
魔法使いの国に生まれた少年には、魔法を扱う才能がなかった。
無能と蔑まれ、両親にも愛されず、優秀な兄を頼りに何年も引きこもっていた。
そんなある日、国が魔物の襲撃を受け、少年の魔物を操る能力も目覚める。
能力に呼応し現れた狼は少年だけを助けた。狼は少年を息子のように愛し、少年も狼を母のように慕った。
滅びた故郷を去り、一人と一匹は様々な国を渡り歩く。
悪魔の家畜として扱われる人間、退廃的な生活を送る天使、人との共存を望む悪魔、地の底に封印された堕天使──残酷な呪いを知り、凄惨な日常を知り、少年は自らの能力を平和のために使うと決意する。
悪魔との契約や邪神との接触により少年は人間から離れていく。対価のように精神がすり減り、壊れかけた少年に狼は寄り添い続けた。次第に一人と一匹の絆は親子のようなものから夫婦のようなものに変化する。
狂いかけた少年の精神は狼によって繋ぎ止められる。
やがて少年は数多の天使を取り込んで上位存在へと変転し、出生も狼との出会いもこれまでの旅路も……全てを仕組んだ邪神と対決する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる