猫は銃と魔法の荒野を往く ~魔人と呼ばれた男、妖精猫に転生す。異世界で振るうは、天魔の権能~

春古年

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<狙われた町と黒い沼>

オーガの襲来

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「町長さん、本来、債権の売買に関して、あなた方の了承を得る義務は無いのですが。彼方方あなたがたとは長い付き合いです。最後に確認致しますが、異存はお有りですかな?」

「いえ、デュモンさん、異存などは……しかし、ドウマさん本当に宜しいのですかな。ゴブリンの討伐隊の費用も持って頂けると?」
「うむ、油田開発には邪魔な存在だからな。それと、デュモンさん、スマンが医薬品や資材など、町の再建に必要な物資の手配も頼みたい。もちろん費用はワシ持ちで構わん」
「承知しました」

町長が深々と頭を下げる。
「ドウマさん、何とお礼を申して良いやら……」
「なに、油田開発と成れば長い付き合いに成る。よろしく頼む」


その後、ワシ、デュモン、町長の三者で細かい確認事項の確認、それと幾つかの書類へのサイン等が行われる。
当然、これらの行為にヘルマス一家いっかとやらは無関係だ。
だが、奴らはこの場から退場することなく、未だに留まって居る。
何かを待つ様にな……。


と、その時、集会所の外が何やら騒がしい。
ふと、戸口に目をやると、若い男が此方に駆け寄ってくる。
「オーウェンの旦那、町長、大変だ!オーガだ!オーガが町で暴れています!」

「な、何だと!」
場内がざわめく。
「ケニー、詳しく話せ」
オーウェンが若者に問いただす。

「そ、それが、デカい幌馬車五台を率いた商隊が、町の入り口を通り掛かったらしいんですが、ゲートをくぐった途端その幌馬車の中からオーガが現れて、町で暴れ出したんです」
「幌馬車からオーガがだと!?まて、まて、今幌馬車が五台と言ったが……まさか!」
「はい、町で暴れてるオーガは五匹です!」
「ば、馬鹿な!何でこんな事に!」

オーガ!?
「ジム、スマンが、そのオーガとやらは何者だ?」
「ああ、巨人のバケモノさ。トロール・ベアの倍はでけえ」
「巨人と言うと、そ奴らも亜人か?」
「いや、まさか。ヤツらに知性も感情も無え。有るのは本能のみさ」

「いや~まさに災難ですな。クックック♪ゴブリンに襲撃された矢先、オーガですか。そう言えば、デカい幌馬車を率いた商隊と仰ったが、こんな話を聞いた事が有ります。奴隷の取引を禁止された奴隷商が、新たな商品としてオーガに可能性を見出みいだしているとか何とか。まあ、上手く行ったなどと言う話は聞きませんがね。クックック♪」

成るほど、こ奴等これを待っておったのか。

「き、貴様!お前の差し金だろ!」
今にも小男に飛び掛からんとする、オーウェンを町長が止める。

「クックック♪心外ですな。言い掛かりにも程が有る。私は紳士ですよ。奴隷商などと関係がある筈が無い。クックック♪」
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