退魔士学園記~暴れすぎたら退魔協会からはぶかれました。今は普通に学生やってます~

むにゃむにゃ

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1章

2話

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壊れた玄関。
明かりは壊れており、光源となるものは隙間隙間から差し込む青白く淡い月光のみとなっている。
薄く照らし出された玄関は、静かに揺れているようで現実離れした様相を広げていた。
その中にポツンと転がっている少女。

金髪のツインテールで色白、精巧な人形のように整った顔立ち。
服装は全身黒でところどころ破けている。
そして胸には六角形で金色に光るバッジがついていた。

「……この子、怪我してる」
「ええ。どうしましょうか……」

彼女の体には無数の傷があり出血も酷い。
打撲や捻挫というのも多く見られた。
玄関は、彼女から流れ出た血液でひどく汚れてしまっている。
ここに彼女を寝かしておくのは衛生上よくないだろう。

「とりあえず、簡単にだけど治療をしましょう」
「うん」
「ここじゃ汚れてるから食堂に運びましょう。
あそこが一番広いし」
「わかった。それじゃあ、お姉さんは」
「ええ、治療薬を持ってくるわ」

重い体に喝を入れて、活動用にする。
俺は玄関の瓦礫の下から少女を引きずり出し背中に抱えた。
女の子特有の髪の毛の良い香りが漂ってきた。
だが、お姉さんには及ばない。
さらに、お姉さんとは違い絶壁なので意識が乱されるようなことはなかった。

背負ってる少女に衝撃が行かないよう、揺れを最小限に抑えて食堂へ向かう。

「さあ、その子をここに寝かせて」

お姉さんは一足先についており、傍らに薬箱を、畳には座布団を敷き詰めていてくれた。
流石、準備がよい。

もちろん畳にはさっきの痕など残っておらず、新品かと見間違えるほど綺麗だ。

沢山ある傷口を濡らしたガーゼでぬぐい、清潔にする。
軽い傷なら消毒液を使わない方がよいというが、この子の傷はかなり深い。
惜しみもなく使っていく。

「……ぅっ」

傷口に染みこんで痛みが走ったのか、意識がないながらも少女は苦悶の声を漏らした。

お姉さんは打撲や捻挫の治療をしてくれている。
患部が多すぎるため心臓より高く上げるというのは無理だったようだが、お姉さんはできる限りのことをしている。
スポンジを当て圧迫し、その上からテーピングをして固定する。
その後、持ってきてあった氷のうを患部を中心にあてて冷やす。
それを全ての患部に施した。

「…………おとうさん……どうして
……」

やはり苦しかったり痛かったりするのだろう。
時折、何か呻き声のようなものが口をついて出ている。

応急処置が終わったのは30分後だった。
骨折がなかったのは幸いだったが、細かい傷が多すぎたのだ。

「さて、後はこの子がいつ目を覚ますかだけど……」
「目を覚ましたらどうしようか……」

二人で一息つき、今後のことについて話に出す。

今、問題になったのは目の前の少女。
黒い服に金色のバッジ。それが意味するのは

「退魔士――――」

彼女が来ている黒い服。それは退魔士協会が決めた制服だ。
そして、胸に光るバッジ。
それは退魔士としてのランクを表している。

一番下が緑で、その上が青、赤、白、銀の順で並んでいる。
そして、一番上の最高位を表すのが金色。
金色にもなると、単独で下級の吸血鬼と戦えるほどの戦闘力を持つ。
もっともランクはあと一つあるのだが、それを知るのはかなり上の方の人か、最上級に数えられている者たちのみだ。

ちなみにこの吸血鬼だが、吸血鬼は妖怪の中でも最高種に位置づけられており、吸血鬼の中でも強さによって階級がわけられている。

階級の一番上、最高級とされている吸血鬼に至っては、単独で州一つをつぶすことができるチカラを持つ。
下級だとそんな馬鹿げたことは出来ないが、それでも部隊一つくらいならつぶすことが可能だ。

その、下級とはいえ吸血鬼と単独で戦えるのが、退魔士協会の最高ランクに位置づけられている者達だ。
世界の半数ほどを占めている退魔士協会の勢力でも、18人ほどしかいない。
相対的に見れば、退魔士全体の1パーセントにも満たない数だ。

それ位の数しかいないのだから、その者達を動かすにも相応の事が求められる。

金色や銀色に登録されている人たちは一種の兵器と言っても良いだろう。いや、兵器以上だ。
何故銀色も兵器として数えられるかというと、そもそもランクとして、白と銀の間には努力では超えられない壁があるのだ。
そこを境に、自分の住んでいる世界が変わる。いい方にも悪い方にも。
俺は良い方に変わった奴なんて数える程しか見ていないが。
……と、まあ。思考が脱線した。
元に戻そう。

「なぜ……」

相応の事があったというのか。
他の市ならいさ知らず、この市で。
妖怪による被害がない、この“平和”と呼ばれている市で。

「お姉さんは何か知ってる……?」
「いえ、まったく。ごめんなさい、何も知らないわ」
「ううん。気にしないで。
と、なると……今はどうしようもないか」

お姉さんまで知らないとなると俺も知るはずがない。この件に関しては打つ手なしだ。
話してくれるかは分からないが、当事者であろう少女が目覚めるのを待つしかないだろう。

ただ、どうしても最悪の状況を考えてしまう。
いくら、有り得ないとわかっていても。

「まさかとは思うけど……俺のことを協会が嗅ぎつけたとか」
「いえ、それはないと思うわ。
もしそうだとしたら、万全の状態でここに来るはずよ」
「……確かにね」
「うん、そうよ!
さ、ご飯の続きをしましょうか」

パンッと手をたたいて、お姉さんが話題を変える。
そういえば、まだご飯が残っていたのだった。
離れた場所に見える座卓には、まだ食事がさっきのままで残っていた。

「「せーのっ」」

スペースを作るために端に寄せていた座卓を二人で持ち上げて、元の場所に戻す。
お姉さんも俺も体幹がしっかりしているため、よろけるということはない。

そこに寝かしていた少女は邪魔だったので、座卓をどかしていた場所に運んだ。

「それじゃあ、改めて……」

「「いただきます」」

再度箸を取り、食事にありつく。
少し冷めてしまったが、それでも充分美味しい。
そう思っているところにお姉さんが申し訳なさそうに言った。

「あらら冷めちゃった。ごめんなさい斬夜くん……」
「大丈夫だよお姉さん。冷めてても美味しいもん」
「斬夜くん……お姉さんは嬉しいです」
「ふふふ。それじゃあさ」
「ん、なんですか?」

お姉さんは箸を唇に当てたまま、キョトンと首をかしげた。
それに合わせて、ポニーテールも柔らかく揺れる。

何て言うか……とても可愛らしい。
だが、俺には聞くことがあるのだ。こんなことで惑わされてはいけない。

「いや、そろそろお姉さんの名前教えてくれないかな……? なんて」

そう。俺が聞きたいのは、お姉さんの名前だ。
かれこれ5年はこのアパートで暮らしているが、何回聞いても名前だけ一向に教えてくれないのだ。

いや、一度だけ『クー子』と答えられたことがあったか。
明らかに偽名だし……それにその名前には少なからず思い入れがある。
あまり他の生物には使って欲しくない。
という訳で、一度も本名を聞いたことがないのだ。

もしかしたら教えてくれるのではないか……
そんな淡い期待を込めて、お姉さんに聞いた。




「う、うぅ……」
「ごめんなさい、斬夜くん」

教えてくれなかった。

毎度のことだが結構沈む。
沈んだ表情をしていると、お姉さんが心配そうに見てきた。
……今ならあるいは

「謝るくらいなら教えてくれたって……」
「それはダメです」

にべもなく断られる。
今度こそ完全に撃沈した。
その言葉通り、俺は座卓に突っ伏した。
ちゃんと食器はよけている。

「いいじゃないですか、私たちは名前よりもっと重要なことを知り合っているのですし」
「だからこそ……その重要じゃない名前を何故教えてくれないんですか……」
「秘密よ。 さ、早く食べましょ。ほら箸持って」

お姉さんは強引に話を推し進める。
俺も、これ以上押し問答したところで無駄だと分かっているのでしぶしぶ箸を取って食事を再開した。


 ◇ ◇ ◇


「「ごちそうさまでした」」

途中邪魔が入ってしまったが、俺とお姉さんは食事を終えた。
茶碗には米一粒も残していない。
両親に『米一粒には七人の神様がいる』と幼い頃教えられたから、残すと何か悪い気がするのだ。

食後の数分、食堂でまったりしている時だ。
少女に動きがあったのは。

「う……うーん……」

寝かしておいた少女の口から声が漏れる。
顔は可愛らしいが、声は普通だな。
やはり両方持ってる人など数少ないのだろう。

「あら、目を覚ましたかしら」
「多分ね」

確認のため少女の方へと向かう。
行ってみて分かる。
少女は薄目を開けてこちらを見ていた。

「おはよう……かな」

お姉さんが少女の顔をのぞき込む。
丁度、少女の蒼い瞳と目が合った。
―――その少女の瞳が怯えるように、一瞬震えた。



「ひいっ!」
「うわっ」

少女が強く床を蹴り、着地したところで構えを取る。
途端少女を中心に殺気、霊気が濃く渦巻きはじめた。
とても強烈な気だ。とても強い気にさらされて空間が軋み悲鳴を上げる。
アパートは加えられた力に逆らうように内側に力をかける。
二つの力が加わり、アパート内部はさらなる気にさらされた。

……とはいえ、俺もお姉さんもそんなんでどうにかなるようなもんじゃない。
それよりも俺は少女の体の方が気がかりだった。
構えたのはいいが、体が大きく震えてしまっている。

「ちょっと、まだ体の怪我治ってないんだから急に動いちゃダメだって!」

それを言われて初めて、体に巻き付く包帯やテーピングに気がついたらしい。
その後、こちらを見てはっとしたようだ。
先ほどまでこの場で荒れ狂っていたチカラが抑え込まれていく。
少しは冷静になったのだろう。


「……これはあなたたちが?」

「ああ」
「ええ、そうよ」

「うわー、それはそれは。ありがとうございましたっ!」

すると、少女はさっきまでの警戒した態度とは打って変わり、とてもよい笑顔でお礼を言った。
とても無垢な表情だったので、裏があるというわけではないだろう。
メリハリがあるな。

「それで、君は何故アパートの玄関を……」

重要な問題。
しかし、くぅ~。という可愛らしい音によって、俺の言葉は中断させられる。
俺とお姉さんの視線は自然と音の発生源へと向かった。

「え、えへへ~」

少女は可愛らしくお腹をさすっていた。




「ふふふー。優しい人たちだね~」

それに対し俺は曖昧に笑ってかえした。
お姉さんは今、台所で後片付けをしてくれている。
ただ、こちらが気になるのか時折顔をのぞかせている。

少女はお姉さんから渡されたお粥を、火傷しないよう少しずつ口に運ぶ。
たまに『あちっ』と舌を出すのもご愛敬。

「そういえば、その腕大丈夫~?」
「ああ、へいきへいき」

腕がないので肩を、手を振るかのように動かす。
少女は複雑そうな表情をしたが、すぐ笑顔に変わった。

少女が食べている間、幾つかの質問をしそれに答えて貰った。
まず、少女の名前は“北川アリナ”
父親が日本人で、母親がイギリス人のハーフらしい。
金色の髪は母親から受け継いだものだそうだ。
歳は15。高校一年生とのこと。
一週間前まではイギリスにいて、昨日日本に着いたらしい。
制服等から見て分かる通り退魔士、それも金色に指定されている。
「ふふふ~ん。すごいでしょ~」
本人の口からも確認できた。

まだまだ、『何故金色の君がこんなところにいるのか』や、『君がイギリスを出てしまってイギリスは大丈夫なのか』と聞きたいことは色々あったが、まずは目先の問題だ。

一番聞きたかった質問。それを改めて少女に聞く。
その頃にはもうお粥の器は空になっており、少女は『ふう~、おなかいっぱ~い』とくつろいでいた。

正直、これを聞くのはかなり緊張する。
もし、俺のことが目的だったら???

いや、まだ決まっていない。
その時のことはその時考えればいい。

「それで、なんで君はこのアパートに突っ込んできたの?」
「えっ……」


動揺。
この時点では何が目的かはまだわからない。
さっきまでの天然な彼女の態度が演技だったということもあり得る。

……いや、違うな。

質問を聞いた途端体が小刻みに震えだした。
さっきまでのくつろぎ具合が嘘のように。
トラウマになるような何かがあったのだろうか。
目も虚ろになり、何もない空間を見つめたまま何かにおびえている。

この態度を見る限り、俺が目的というわけではないな。
敵の前でここまで動揺するなど有り得ない。
少なくとも彼女は金色だ。
だとしたら、いくらトラウマだろうと、敵を前にした時にその動揺を顔に出すなんてことはしない。
仕事と自分の感情を分けて考えられる者でなければ、金色としてやっていけない。

「い……いやだ……」
「おい」

ただ、いくら俺に関係がなかったとしても、ここまで怯えている少女を放っておくなんて、今の俺にはできない。
だからこそ声をかけたのだが……反応がない。

「……や……めて……」
「おい!」

今度は強く肩をたたき、声も大きくした。
効果はあったようで、ビクッと震えたかと思うとすぐに落ち着きを取り戻した。
俺はもっと落ち着かせるため、脱衣所からタオルを持ってきて少女の肩にかけた。
人は何かに包まれていると安心するものだ。

「すみません……迷惑をかけてしまい……」
「いや、最初に聞いたのは俺だから。謝ることはないよ」

しかし、予想外の反応だったのだが。

「……ありがとうございます」

まだ表情に影がある。
だが、仕方の無いことだろう。
俺がどうにかできることじゃない。彼女が乗り越えるしかないことだ。

「北山さん……だっけ?」
「アリナでいいですよ~」
「そう。それなら、アリナちゃんって呼ぶわ」
「はい~!」

台所から帰ってきたお姉さんが北山さんに声をかける。
さっきまでとは言わないが、間延びした口調に戻ってきている。

「今日はもう休みなさい。怪我もまだ治ってないし」
「え~、でも私まださっきの質問に答えてませんし~……」

どうやら、かなり真面目な性格のようだ

「別に答えなくてもいいよ。またああなられても困る」
「あ、はい。わかりました~」

胸に手を当てホッとしたように北山さんは言う。

「あ、そういえば北山さんはどこに泊まってるの?」
「はとこの家だよ~。丘山さんっていうの~」

丘山さん? どこかで聞いたような……

「ああ! 如月さんか!」
「ん~! しってるの~?」
「まあ、隣の席だからね」
「へえ~。あの子おっとりしてるよね~」
「……いえ、あなた程じゃ無いと思うわよ」
「うふふ~、ほめられた~」

褒めてないと思うのだが。
お姉さんも困惑してしまっている。
なんだこのほんわかした生き物。

「それじゃ~、私はその子の家いくね~」
「あ、うん。気をつけて」
「だいじょうぶだよ、私つよいし~。
でも、心配してくれてありがとね~」

悪いけど、まったく強そうに見えない。
でも、最初目が覚めた時、俺たちに向けてきた殺気は並のモノじゃなかったからな……

「じゃあね~」

少女は手を振って食堂から出て行った。
なんというか、気の抜ける子だったな。


「ねえ、玄関どこ~」

まだいたのか。

「……食堂を出て右手側に進めばいいんだよ。
北山さんが履いていた靴も置いてあるから」
「ありがと~。バイバイ~」

俺とお姉さんは二人して顔を見合わせる。

しばらく見つめあったあと、二人してぷっと吹き出した。


◇ ◇ ◇


その後俺は浴場に行きお風呂に入り、お風呂から出た後は脱衣所で着替えた。
脱衣所には俺の洋服を漁っていたお姉さんがいたので、『お先におやすみなさい』と挨拶をしておいた。
お姉さんは笑顔で返してくれた。
いつもいつも俺の洋服を洗濯機に入れてくれて、ありがたい限りだ。

食堂の直ぐとなりに設置されている脱衣所。
そこから真っ直ぐと廊下を歩き、玄関の方へと向かう。
俺の部屋がある二階へと続く階段があるからだ。
他にも玄関には、地下へと続く階段がある。
玄関を通り階段を上る。
玄関には破壊された痕跡など一切なくなっており“いつも通り”の、毎日見ている玄関の姿がそこにあった。
何時ものことなので、いちいち驚いているとキリがない。横目でそれを見つつ歩みを進めた。

二階に上がる。二階には部屋が二つしかない。
俺の泊まっている部屋と、お姉さんの部屋だ。
ちなみにその部屋たちは隣り合って存在している。
階段から見て手前が俺の部屋だ。

二階も変わらず和式なのだが部屋の扉は流石に襖ではなく普通の扉であり、プライバシーを守るためか鍵がかけられるようになっている。
とは言っても、俺もお姉さんも鍵なんてかけない。
そこに鍵がある。その事実だけで満足し、何故か安心してしまうからだ。

部屋の中は自分で言うのも何なのだが殺風景だ。
これ以外にしっくりとくる形容を表す言葉がない。
物がほとんど置かれておらず生活感の欠片もない。

まあ、それも仕方のないこと。
俺が自分の部屋にいる時なんて、宿題をする時か寝る時くらいだ。
その他の時間はほとんど食堂にいる。

まったく押し込まれていない押入れを開け、布団を取り出して畳の上にしく。
柔らかい音が広がり、少しばかり埃も舞った。
布団は部屋とは違い新品の香りではなく、人が使った後に残る独特の香りを包容していた。

「……明日からは動き辛くなるな」

掛け布団まで敷き終わると俺は入り口まで戻り、部屋の明かりを落とした。
部屋が暗い世界に落とされる。
慣れた視界だ。
布団の中に入ると、十分もしないうちに意識が薄くなった。
安らぎを感じさせる意識の闇に身を委ねる。
今日もあまり疲れなかった。
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