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第1弾 甘い後輩
トラック2 一緒にお昼(1)
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朝。
まだ肌寒い春の空気を抜けて僕と同じ制服の人たちが登校して来る。
そんな生徒たちよりもほんの少しだけ早く玄関口に着いて、そうして僕はアナタの姿を探す。
どんなに多くの人に紛れていても、同じ制服の人があふれていても、たとえ同じ髪型の人が何人いたとしても、僕がアナタを見つけられるのはきっと、僕がアナタに恋をしているから。
「先輩! 先輩、おはようございます!」
「先輩! 今日こそ一緒にお昼食べましょー?」
「むー。どうしてー? いいじゃないですかー、1回くらい一緒にお昼食べてくれてもー。僕、こうして毎日毎日毎日、挫けずアタックしてるのにー」
「ほら! お友達もどーぞって言ってるし! ね? いいでしょ?」
「むー……。あ! じゃあ、今度の日曜日、一緒にケーキ食べに行きましょうよ! 昨日、すっごく可愛くておいしそうなケーキが並んでるカフェ、みつけたんですよ! ね? ね? ケーキ、食べに行ってくれるならお昼一緒するの我慢する!!」
「ふあーん!! 先輩のイジワルー!! 人でなしー!! わーん!!」
「……ほんと? ほんとに一緒にお昼食べてくれる……?」
「やったー!! 先輩だーい好き!! 約束しましたからね! 今さら、やっぱりダメとか、ナシですからね!!」
「うそなき? ウソじゃないですよ? 僕の気持ちをそのままわかりやすく表現しただけです。今の気持ちは、嬉しくて先輩にぎゅーってしたい!」
「……しませんよ? 安心してください。先輩にぎゅーってするのは、先輩が僕の彼女になってくれてから……」
「なんてね! じゃあ、約束しましたからね!」
まだ肌寒い春の空気を抜けて僕と同じ制服の人たちが登校して来る。
そんな生徒たちよりもほんの少しだけ早く玄関口に着いて、そうして僕はアナタの姿を探す。
どんなに多くの人に紛れていても、同じ制服の人があふれていても、たとえ同じ髪型の人が何人いたとしても、僕がアナタを見つけられるのはきっと、僕がアナタに恋をしているから。
「先輩! 先輩、おはようございます!」
「先輩! 今日こそ一緒にお昼食べましょー?」
「むー。どうしてー? いいじゃないですかー、1回くらい一緒にお昼食べてくれてもー。僕、こうして毎日毎日毎日、挫けずアタックしてるのにー」
「ほら! お友達もどーぞって言ってるし! ね? いいでしょ?」
「むー……。あ! じゃあ、今度の日曜日、一緒にケーキ食べに行きましょうよ! 昨日、すっごく可愛くておいしそうなケーキが並んでるカフェ、みつけたんですよ! ね? ね? ケーキ、食べに行ってくれるならお昼一緒するの我慢する!!」
「ふあーん!! 先輩のイジワルー!! 人でなしー!! わーん!!」
「……ほんと? ほんとに一緒にお昼食べてくれる……?」
「やったー!! 先輩だーい好き!! 約束しましたからね! 今さら、やっぱりダメとか、ナシですからね!!」
「うそなき? ウソじゃないですよ? 僕の気持ちをそのままわかりやすく表現しただけです。今の気持ちは、嬉しくて先輩にぎゅーってしたい!」
「……しませんよ? 安心してください。先輩にぎゅーってするのは、先輩が僕の彼女になってくれてから……」
「なんてね! じゃあ、約束しましたからね!」
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