【完結】独り語り

第2弾 冷たい同級生

トラック1 意識（2）

　たかがプリントを指示通りにまとめるだけ。

　量はあるけど簡単な作業だ。

　にも関わらず、どうしてこんな簡単な作業ができないんだと、苛立ちを覚えた。

　自分からやると言ったからには、それなりのことはできるのだろうと勝手に期待した僕にも多少の落ち度はある。

　それは認めよう。

　けど、いくらなんでもアレはないだろう。

　仮にもあとでクラス全員に配られることになるプリントを、机に撒き散らすなんて。

　雑多に散らばったプリントから、1枚1枚目的のプリントを探していくなんて……。

　まさか、この歳になって同級生にプリントのまとめ方を教えることになるとは思わなかった。


　こんなことなら、僕1人でやった方が早かった。

　確実に。