32 / 50
出たとこ勝負
空白2
しおりを挟む
風が収まる。
フリーズしていた脳が動き出す。
よくよく考えてみたら僕と亜希の兄妹という関係は、多重人格の僕が現れてから複雑になっていた。
体は亜希の兄ではあるけれど、中身は全くの別人。
それなら亜希が僕に惚れるのは仕方がないのかもしれないし、いわゆる多様性の一つなのでアリかもしれない。
なーんて論理と倫理が成立するわけがなく。
その前に亜希の言う好きは、妹として兄が好きだと言っている可能性もあるわけで。
本人に確認してみよう。
「あー、その、亜希が言う好きは、妹として兄が好きだという意味だよな?」
「確かにヘタレ変態のお馬鹿兄さんは弄り甲斐があって好き。でも至恩くんはそれと違っていて、亜希のセカンドラブなんです」
なるほど亜希の気持ちが本気だということが分かった。
それとバッタもんは妹にオモチャにされていた事実を知る。
それを俯瞰的な立場で見ていたバッタもんは今なにを思うのか。
どうせ顔を真っ赤にして地面をゴロゴロと転がりながら「もう止めて俺のHPはゼロよ」と叫んでいるに違いない。
取りあえずバッタもんは一旦脇に置いといて。
さてはて亜希の告白をどう断るぺきか。
多重人格の僕からすれば亜希は妹ではなく一人の女性である。
こんな可愛い子に告白されたら普通の男子は小躍するくらいに喜ぶだろう。
実際僕も嬉しいわけだし。
もし僕という人格に体があったとしたら悩む必要なく、お辞儀して右手を差し出し「お願いします」と言うだろう。
けれど僕の多重人格で体はオリジナルの月島至恩。
付き合うわけにはいかない。
できるだけ亜希を傷つけずに断れるかだけど、そんな方法はないだろう。
僕が答えに困っていると。
「わかっているから至恩くん。亜希は至恩くんと付き合おうなんて思ってないから。困った至恩くんも少し可愛いかもフフフッ」
再び風が吹く。
風は亜希のショートボブをふわりとさらい、スカート裾をひらりとはためかせる。
亜希は髪とスカートを手で押さえながら、真っ直ぐな視線で僕に柔かに微笑んだ。
けれどその微笑が物悲しく見える。
亜希へかける言葉が思い浮かばない。
見つめ返す以外に手立てはなかった。
「ねえ手を繋ごうよ。兄と妹としてね」
亜希は左手をスッと差し出した。
僕は自然と右手が伸びて軽く手を握る。
しかし亜希は一旦手を離してから恋人繋ぎに変えて微笑んで言った。
「知らない人がすれ違ったら恋人に見えたりするかな?」
「多分だけど顔が似ているから仲の良い兄と妹にしか見えないんじゃないかな」
「至恩くんってノリが悪いのね」
亜希は頬を膨らませ、ジト目で僕を見ている。
僕は亜希をたしなめる。
「そんな目で僕を見ても事実は変わらない。それとな、僕はそういった不埒な交際は認めたりはしない」
「時々お父さんっぽいことを言うよね至恩くんは」
「父さん?」
「うん」
「……まあ多重人格だけど血は繋がった親子。似た言動や行動をするんじゃないかな」
「そうかもね」
亜希が短く答えてからしばらく沈黙が続いた。
気になって亜希を窺うと、どこか、ずっとずっと遠い場所を見ているような。
気になって訊ねた。
「どうした?」
「思い出してたの。中学生の頃にね、こうしてお父さんとこの道を手を繋いで歩いたことを。あの事故がおこる少し前で桜並木が秋色に染まり始めた頃だったわ。あの時の普通の日常が今では大切な思い出になってしまったの」
亜希は足を止めた。
少し前に出てしまった僕は振り返る。
亜希は遠い目をしたままで青々とした桜の緑葉を見上げていた。
「大好きだったお父さんと歩いた桜並木。そのあとに事故で死んじゃった。怒りと悲しみをどこにぶつけて良いか分からなかった。毎日泣いていた母さんにも、昏睡状態の兄さんも向けられない。だから亜希は大好きだった姉さんに向けたの」
僕も亜希の見ている緑葉を見ながら言った。
「だから恵さんに辛くあたっていたのか……」
「それも理由の一つだけど、それが一番の理由じゃないよ」
「どういうこと?」
「昏睡状態から目覚めた兄さん、正確には別の人格の至恩くんのこと。担当医から多重人格と言われて兄さんをも失ったみたいでショックだったんだ。これからは別人となった兄さんと暮らしていくのかなあと思うと憂鬱だった」
亜希はゆっくりと歩きだす。
僕は亜希の歩幅にあわせた。
「でもね、至恩くんは『記憶を取り戻すために、家族と元通りの生活を』とか言って、苦しいリハビリに耐えて頑張ってたよね。亜希はその姿をこっそりと見守っていたんだよ。知ってた?」
「知らなかった」
「亜希はね、記憶喪失で多重人格のハンデを持つ至恩くんの頑張る姿にだんだんと惹かれていった。気づいたら好きになってた。普通の女の子に無い感覚で、いけないことだと分かっていても感情は止められなかった。そして亜希は意地悪になった。恵ちゃんに至恩くんを取られたくなくて、会わせたくなかったのが一番の理由だったんだ」
亜希の隠された想いが詳らかになる。
これは亜希の記憶で僕の記憶を取り戻す手掛かりにはならないだろう。
けれど聴けてよかった。
亜希がずっと抱えてきたことを知れてよかった。
僕は心から素直な気持ちを伝えた。
「僕を好きになってくれてありがとう。僕と血が繋がってなかったら間違いなく亜希と交際してたと思うよ」
「そうだよね……血が繋がっているんだよね。血の繋がりのせいでファーストラブもセカンドラブも叶わなかったけどね」
「え、亜希の初恋の相手はまさか」
「お父さん」
屈託ないの笑顔を見せる亜希。
その笑顔になんとなく救われたような気がした。
亜希にとってお父さんの死は過去へ変わりつつ、その辛い過去から立ち直りつつあるんだなと感じた。
「ねえ止まって至恩くん」
僕は足を止める。
亜希は手を離してゆっくりと歩いて僕の正面に立った。
手を伸ばせば亜希に触れられるギリギリの距離にいる。
亜希は無言で僕の目をじっと見る。
僕も視線をそらさずにじっと見つめ返す。
亜希の目は潤んでいて儚げ。
僕と亜希との間に生まれた長い沈黙と微妙な距離感。
強い風が僕たちの間を事無げに吹き抜ける。
亜希は大きく息を吸っておもむろに口を開く。
「亜希はもう受け入れられたよ。お父さんのこと、兄さんのこと、そして至恩くんのことも。でもまだまだ過去に苦しんでいる人がいるのを知っている?」
「誰のこと?」
亜希の表情は崩れて涙が流れて落ちて行った。
「お願い……お願いだからお母さんを助けて。このままじゃお母さんが壊れちゃうよ。お願い、お母さんを助けて兄さん」
亜希は僕を初めて兄と呼んだ。
僕は駆け寄り亜希を抱き締める。
「ずっと抱え込ませてごめんな亜希。もうその重荷を一人で背負う必要はない。僕にも預けてくれ」
亜希は僕の胸の中で啜り泣く。
吹き続ける一陣の風は亜希の泣き声を掻き消した。
フリーズしていた脳が動き出す。
よくよく考えてみたら僕と亜希の兄妹という関係は、多重人格の僕が現れてから複雑になっていた。
体は亜希の兄ではあるけれど、中身は全くの別人。
それなら亜希が僕に惚れるのは仕方がないのかもしれないし、いわゆる多様性の一つなのでアリかもしれない。
なーんて論理と倫理が成立するわけがなく。
その前に亜希の言う好きは、妹として兄が好きだと言っている可能性もあるわけで。
本人に確認してみよう。
「あー、その、亜希が言う好きは、妹として兄が好きだという意味だよな?」
「確かにヘタレ変態のお馬鹿兄さんは弄り甲斐があって好き。でも至恩くんはそれと違っていて、亜希のセカンドラブなんです」
なるほど亜希の気持ちが本気だということが分かった。
それとバッタもんは妹にオモチャにされていた事実を知る。
それを俯瞰的な立場で見ていたバッタもんは今なにを思うのか。
どうせ顔を真っ赤にして地面をゴロゴロと転がりながら「もう止めて俺のHPはゼロよ」と叫んでいるに違いない。
取りあえずバッタもんは一旦脇に置いといて。
さてはて亜希の告白をどう断るぺきか。
多重人格の僕からすれば亜希は妹ではなく一人の女性である。
こんな可愛い子に告白されたら普通の男子は小躍するくらいに喜ぶだろう。
実際僕も嬉しいわけだし。
もし僕という人格に体があったとしたら悩む必要なく、お辞儀して右手を差し出し「お願いします」と言うだろう。
けれど僕の多重人格で体はオリジナルの月島至恩。
付き合うわけにはいかない。
できるだけ亜希を傷つけずに断れるかだけど、そんな方法はないだろう。
僕が答えに困っていると。
「わかっているから至恩くん。亜希は至恩くんと付き合おうなんて思ってないから。困った至恩くんも少し可愛いかもフフフッ」
再び風が吹く。
風は亜希のショートボブをふわりとさらい、スカート裾をひらりとはためかせる。
亜希は髪とスカートを手で押さえながら、真っ直ぐな視線で僕に柔かに微笑んだ。
けれどその微笑が物悲しく見える。
亜希へかける言葉が思い浮かばない。
見つめ返す以外に手立てはなかった。
「ねえ手を繋ごうよ。兄と妹としてね」
亜希は左手をスッと差し出した。
僕は自然と右手が伸びて軽く手を握る。
しかし亜希は一旦手を離してから恋人繋ぎに変えて微笑んで言った。
「知らない人がすれ違ったら恋人に見えたりするかな?」
「多分だけど顔が似ているから仲の良い兄と妹にしか見えないんじゃないかな」
「至恩くんってノリが悪いのね」
亜希は頬を膨らませ、ジト目で僕を見ている。
僕は亜希をたしなめる。
「そんな目で僕を見ても事実は変わらない。それとな、僕はそういった不埒な交際は認めたりはしない」
「時々お父さんっぽいことを言うよね至恩くんは」
「父さん?」
「うん」
「……まあ多重人格だけど血は繋がった親子。似た言動や行動をするんじゃないかな」
「そうかもね」
亜希が短く答えてからしばらく沈黙が続いた。
気になって亜希を窺うと、どこか、ずっとずっと遠い場所を見ているような。
気になって訊ねた。
「どうした?」
「思い出してたの。中学生の頃にね、こうしてお父さんとこの道を手を繋いで歩いたことを。あの事故がおこる少し前で桜並木が秋色に染まり始めた頃だったわ。あの時の普通の日常が今では大切な思い出になってしまったの」
亜希は足を止めた。
少し前に出てしまった僕は振り返る。
亜希は遠い目をしたままで青々とした桜の緑葉を見上げていた。
「大好きだったお父さんと歩いた桜並木。そのあとに事故で死んじゃった。怒りと悲しみをどこにぶつけて良いか分からなかった。毎日泣いていた母さんにも、昏睡状態の兄さんも向けられない。だから亜希は大好きだった姉さんに向けたの」
僕も亜希の見ている緑葉を見ながら言った。
「だから恵さんに辛くあたっていたのか……」
「それも理由の一つだけど、それが一番の理由じゃないよ」
「どういうこと?」
「昏睡状態から目覚めた兄さん、正確には別の人格の至恩くんのこと。担当医から多重人格と言われて兄さんをも失ったみたいでショックだったんだ。これからは別人となった兄さんと暮らしていくのかなあと思うと憂鬱だった」
亜希はゆっくりと歩きだす。
僕は亜希の歩幅にあわせた。
「でもね、至恩くんは『記憶を取り戻すために、家族と元通りの生活を』とか言って、苦しいリハビリに耐えて頑張ってたよね。亜希はその姿をこっそりと見守っていたんだよ。知ってた?」
「知らなかった」
「亜希はね、記憶喪失で多重人格のハンデを持つ至恩くんの頑張る姿にだんだんと惹かれていった。気づいたら好きになってた。普通の女の子に無い感覚で、いけないことだと分かっていても感情は止められなかった。そして亜希は意地悪になった。恵ちゃんに至恩くんを取られたくなくて、会わせたくなかったのが一番の理由だったんだ」
亜希の隠された想いが詳らかになる。
これは亜希の記憶で僕の記憶を取り戻す手掛かりにはならないだろう。
けれど聴けてよかった。
亜希がずっと抱えてきたことを知れてよかった。
僕は心から素直な気持ちを伝えた。
「僕を好きになってくれてありがとう。僕と血が繋がってなかったら間違いなく亜希と交際してたと思うよ」
「そうだよね……血が繋がっているんだよね。血の繋がりのせいでファーストラブもセカンドラブも叶わなかったけどね」
「え、亜希の初恋の相手はまさか」
「お父さん」
屈託ないの笑顔を見せる亜希。
その笑顔になんとなく救われたような気がした。
亜希にとってお父さんの死は過去へ変わりつつ、その辛い過去から立ち直りつつあるんだなと感じた。
「ねえ止まって至恩くん」
僕は足を止める。
亜希は手を離してゆっくりと歩いて僕の正面に立った。
手を伸ばせば亜希に触れられるギリギリの距離にいる。
亜希は無言で僕の目をじっと見る。
僕も視線をそらさずにじっと見つめ返す。
亜希の目は潤んでいて儚げ。
僕と亜希との間に生まれた長い沈黙と微妙な距離感。
強い風が僕たちの間を事無げに吹き抜ける。
亜希は大きく息を吸っておもむろに口を開く。
「亜希はもう受け入れられたよ。お父さんのこと、兄さんのこと、そして至恩くんのことも。でもまだまだ過去に苦しんでいる人がいるのを知っている?」
「誰のこと?」
亜希の表情は崩れて涙が流れて落ちて行った。
「お願い……お願いだからお母さんを助けて。このままじゃお母さんが壊れちゃうよ。お願い、お母さんを助けて兄さん」
亜希は僕を初めて兄と呼んだ。
僕は駆け寄り亜希を抱き締める。
「ずっと抱え込ませてごめんな亜希。もうその重荷を一人で背負う必要はない。僕にも預けてくれ」
亜希は僕の胸の中で啜り泣く。
吹き続ける一陣の風は亜希の泣き声を掻き消した。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
妹の仇 兄の復讐
MisakiNonagase
青春
神奈川県の海に近い住宅街。夏の終わりが、夕焼けに溶けていく季節だった。
僕、孝之は高校三年生、十七歳。妹の茜は十五歳、高校一年生。父と母との四人暮らし。ごく普通の家庭で、僕と茜は、ブラコンやシスコンと騒がれるほどではないが、それなりに仲の良い兄妹だった。茜は少し内気で、真面目な顔をしているが、家族の前ではよく笑う。特に、幼馴染で僕の交際相手でもある佑香が来ると、姉のように慕って明るくなる。
その平穏が、ほんの些細な噂によって、静かに、しかし深く切り裂かれようとは、その時はまだ知らなかった。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる